岐阜県農業技術センター

岐阜県が設置する公設試験研究機関

岐阜県農業技術センター(ぎふけんのうぎょうぎじゅつセンター)とは、岐阜県岐阜市にある、岐阜県が設置する公設試験研究機関である。

岐阜県農業技術センター
地図
正式名称 岐阜県農業技術センター
英語名称 Gifu Prefectural Agricultural Technology Center
所在地 日本の旗 日本
501-1152
岐阜県岐阜市又丸729-1
北緯35度26分30.1秒 東経136度41分59.4秒 / 北緯35.441694度 東経136.699833度 / 35.441694; 136.699833 (岐阜県農業技術センター)座標: 北緯35度26分30.1秒 東経136度41分59.4秒 / 北緯35.441694度 東経136.699833度 / 35.441694; 136.699833 (岐阜県農業技術センター)
所管 岐阜県
公式サイト www.g-agri.rd.pref.gifu.lg.jp
テンプレートを表示

岐阜県病害虫防除所を併置する。

概要

編集

岐阜県の農業に関する総合的な研究開発の拠点である。地域要望の強い課題の研究開発と技術支援の積極的な展開、研究成果の効率的な普及を行っている。

用地面積は111,891㎡。内訳は、水田40,975㎡、畑25,030 ㎡。果樹園14,232 ㎡、温室・ハウス:3,898 ㎡、建物・その他(うち本館)27,756(3,232)㎡となっている。

岐阜県ブランドとして、水稲の「ハツシモ岐阜SL」、カキの「ねおスイート」、イチゴの「華かがり」、フランネルフラワー「フェアリームーン」等の新品種育成をした[1]

組織構成

編集
  • 作物部
  • 花き部
  • 野菜部
  • 果樹・農産物利用部
  • 土壌化学部
  • 病理昆虫部

沿革

編集

岐阜県農業技術センターは2001年(平成13年)に創立100周年を迎えている。ここではそれ以前についても記述する。

  • 1875年(明治8年) - 岐阜町京町(現・岐阜市京町)に植物試験場を設立。
  • 1878年(明治11年) - 岐阜県農事講習場を併設。
  • 1880年(明治13年) - 岐阜県農事講習場が農学校に改称。植物試験場は農学校の試作事業として存続。
  • 1884年(明治17年) - 農学校の試作事業を中断。
  • 1895年(明治28年) - 岐阜県農事会により山県郡粟野村(現・岐阜市)に小試験場を設立。
  • 1896年(明治29年) - 岐阜市京町[2]に移転。
  • 1901年(明治34年) - 小試験場が岐阜県農事会から岐阜県に移管。岐阜県農事試験場として設立。
  • 1904年(明治37年) - 稲葉郡加納町(現・岐阜市)に移転。
  • 1915年(大正4年) - 大野郡高山町(現・高山市)に飛騨農事委託試験地を設置。
  • 1922年(大正11年) - 吉城郡古川町(現・飛騨市)に岐阜県農事試験場分場を設置。 飛騨農事委託試験地を廃止。
  • 1923年(大正12年) -稲葉郡加納町、羽島郡江吉良村(現・羽島市)に経済農場を設置。
  • 1925年(大正14年) - 岐阜県農事試験場が本巣郡七郷村(現在地)に移転。加納町、江吉良村の経済農場を廃止。
  • 1931年(昭和6年) - 可児郡豊岡町(現・多治見市)に東濃蔬菜試験地を設置。
  • 1932年(昭和7年) - 海津郡石津村(現・海津市)に西濃蔬菜試験地、恵那郡中津町(現・中津川市)に東濃原種圃園芸試験地を設置。
  • 1935年(昭和10年) - 安八郡仁木村(現・安八郡輪之内町)に仁木園芸試験地、土岐郡多治見町(現・多治見市)に多治見園芸試験地、吉城郡阿曽布村(現・飛騨市)に大豆原種園を設置。
  • 1936年(昭和11年) -
    • 岐阜県農事試験場分場が岐阜県農事試験場飛騨分場に改称。
    • 恵那郡中津町駒場(現・中津川市)に岐阜県農事試験場東濃分場を設立。
  • 1941年(昭和16年) - 海津郡今尾町(現・海津市)に南濃原種園を設置。
  • 1945年(昭和20年) - 空襲により岐阜県農事試験場の建物が焼失。
  • 1948年(昭和23年) - 岐阜県農事試験場の建物が復旧。
  • 1957年(昭和32年) - 岐阜県農事試験場が岐阜県農業試験場に改称。
  • 1960年(昭和35年) - 東濃分場が岐阜県農業センターに昇格。
  • 1962年(昭和37年) - 海津郡海津町(現・海津市)に南濃試験地(主にトマトに関する試験地)を設置。
  • 1963年(昭和38年) - 南濃原種園を廃止[3]
  • 1966年(昭和41年) - 飛騨分場が岐阜県高冷地農業試験場に昇格。
  • 1968年(昭和43年) - 揖斐郡池田町に池田試験地(茶に関する試験地)を設置。
  • 1970年(昭和45年) - 現在の庁舎が完成。
  • 1982年(昭和57年) - 岐阜県病害虫防除所を併置する。
  • 1983年(昭和58年) - 加茂郡白川町白川茶現地試験地を設置。
  • 1986年(昭和61年) - 岐阜県農業総合研究センターに改称。
  • 1996年(平成8年) - 白川茶現地試験地を廃止。
  • 1999年(平成11年) - 岐阜県農業技術研究所に改称
  • 2006年(平成18年) - 岐阜県農業技術センターに改称
  • 2010年(平成22年) - 岐阜県生物工学研究所[4]の廃止に伴い、岐阜県農業技術センターに生物機能研究部を設置。
  • 2013年(平成25年) - 南濃試験地[5]を廃止
  • 2016年(平成28年) - 環境部、生物機能研究部を改組し、土壌化学部、病理昆虫部を設置。
  • 2018年(平成30年) - 池田試験地[6]を廃止。野菜・果樹部を改組し、野菜部、果樹・農産物利用部を設置。

岐阜県病害虫防除所

編集

概要

編集
  • 病害虫の発生予察、適切な防除指導、農薬の安全使用対策を行っている。
  • 本所は岐阜県農業技術センター内にある。高山市飛騨総合庁舎内に飛騨支所がある。

沿革

編集
  • 1948年(昭和23年) - 農業試験場に県予察員を、県事務所、農業試験場分場などに観察所を設け観察員を置き、病害虫発生予察事業を開始。
  • 1952年(昭和27年) - 観察所を廃止。県内15ヶ所に病害虫防除所を設置。
  • 1971年(昭和46年) - 統廃合し、13ヶ所となる。
  • 1973年(昭和48年) - 統廃合し、5ヶ所となる。
  • 1982年(昭和57年) - 統合により、病害虫防除所は本所の1ヶ所(本所)のみとし、岐阜県農業試験場庁舎内に設置する。美濃加茂市恵那市、高山市に支所を設置。
  • 2007年(平成19年) - 美濃加茂市、恵那市の支所を廃止。

住所

編集
  • 岐阜県岐阜市又丸729-1

交通アクセス

編集

育成品種

編集
イチゴ
花卉
ローダンセマム英語版
  • クレールチェリー
  • クレールルージュ
  • クレールピーチ
  • クレールローズ
フランネルフラワー
  • ファンシーマリエ
  • フェアリームーン
  • ぽてこ
  • フェアリーホワイト
  • エンジェルスター
キンセンカ
  • レモンスフレ
  • オレンジパンナコッタ
  • レモンパンナコッタ
水稲

参考文献

編集
  • 岐阜県農業技術研究所100周年記念誌 (岐阜県農業技術研究所100周年記念事業実行委員会 2001年発行)

関連項目

編集

脚注

編集
  1. ^ 農業技術センター”. 岐阜県庁. 2024年6月7日閲覧。
  2. ^ 現在のNHK岐阜放送局付近
  3. ^ 戦前に設置された東濃蔬菜試験地、西濃蔬菜試験地、仁木園芸試験地、多治見園芸試験地、東濃原種圃園芸試験地、大豆原種園などの廃止時期は不明。
  4. ^ 美濃加茂市蜂屋町に存在した研究所。跡地は木沢記念病院が取得し、2022年1月に移転(同時に中部国際医療センターに改称)。
  5. ^ 所在地は海津市海津町平原1165。現・岐阜県就農支援センター。
  6. ^ 所在地は岐阜県揖斐郡池田町般若畑631-11。

外部リンク

編集