山峡の湯村
松本清張の小説
『山峡の湯村』(さんきょうのゆむら[1])は、松本清張の短編小説。『オール讀物』1975年2月号に掲載され、1977年9月に中短編集『馬を売る女』収録の1作として、文藝春秋より刊行された。
山峡の湯村 | |
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作者 | 松本清張 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ジャンル | 短編小説 |
発表形態 | 雑誌掲載 |
初出情報 | |
初出 | 『オール讀物』 1975年2月号 |
出版元 | 文藝春秋 |
刊本情報 | |
刊行 | 『馬を売る女』 |
出版元 | 文藝春秋 |
出版年月日 | 1977年9月30日 |
装幀 | 竹内宏一 |
ウィキポータル 文学 ポータル 書物 |
1992年にテレビドラマ化されている。
あらすじ
編集飛騨・小坂川上流の山峡にある温泉宿「谷屋旅館」に、一人の老人客が逗留していた。かつて伝奇的な時代小説で人気を博し、大衆小説の頂点にいた作家・小藤素風であった。素風はすでに忘れられた存在になっていたが、三年前に、愛読者として訪ねてきた梅田勇作の誘いに応じてこの地へ来た。谷屋旅館の女中・お元は、勇作が結婚を心に決めている女性であり、勇作の言いつけを守って献身的に素風の面倒を見ていた。
国文科の教師である太田二郎は、谷屋旅館の近くの「紅葉屋旅館」で休養をとっていた。太田は女中の安子から、あの小野素風が谷屋旅館にいることを聞く。宿からバスで10分ほどの人造ダム湖「仙竜湖」に釣りへ出た太田は、素風に声をかけられる。が、湖面に目を据えた素風は太田に、「湖底に沈んでいるのは家ばかりじゃねえ」と言った。また、この湖には一年半前から妙な噂が立っており、夜明け頃を中心に、奇妙な鳥の鳴き声がする、というのであった…。
テレビドラマ
編集松本清張スペシャル 山峡の湯村 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 松本清張『山峡の湯村』 |
脚本 | 石松愛弘 |
監督 | 嶋村正敏 |
出演者 | 古谷一行ほか |
製作 | |
プロデューサー | 嶋村正敏 |
制作 | 日本テレビ |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1992年9月22日 |
放送時間 | 21:03 - 22:52 |
放送枠 | 火曜サスペンス劇場 |
「松本清張スペシャル・山峡の湯村」。1992年9月22日、日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」枠(21:03-22:52)にて放映。視聴率19.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)[2]。
- キャスト
- 太田二郎 - 古谷一行 (谷屋旅館で静養中の東京の教師)
- 内海元子 - 姿晴香 (梅田勇作の婚約者)
- 梅田栄子 - 中島ゆたか (谷屋旅館の女将)
- 小藤素風 - 織本順吉 (谷屋旅館に逗留中の老作家)
- 太田杏子 - 朝加真由美 (太田の妻)
- 梅田敏治 - 江戸家猫八 (谷屋旅館の主人)
- 杉野安子 - 大橋芳枝 (谷屋旅館の仲居)
- 教頭 - 浜田晃
- 岡垣季一 - 新井康弘 (小藤素風の付添)
- 栗山巡査 - でんでん
- 梅田勇作 - 越村公一 (梅田敏治の息子)
- リック京丸 - 町田真一 (芸人)
- 小奴 - 監物房子
- 次郎 - すがわらひでお
- スタッフ