尼御前岬
石川県加賀市にある岬
尼御前岬(あまごぜんみさき)は、石川県加賀市美岬町にある、日本海に面した岬である。越前加賀海岸国定公園内にあり[1]、海食台と断崖からなる奇勝で知られる[2]。
名の由来
編集江沼郡誌によると古くは「尼子瀬」とも書き、あまごせと読ませた[1]。かつて、源義経が都落ちで奥州に向かった際に、従女の一人が安宅の関の厳しさを知り、主君の安泰を祈り自ら身を投げたとの言い伝えがある[3]。
地質
編集新生代新第三紀鮮新世に形成された尼御前凝灰質互層と、その上位に不整合に重なる低位段丘堆積からなる[2]。淡緑灰色ないし灰白色の凝灰岩が海岸侵食を受け独特な景観を創り出している[3]。
周囲
編集東は篠原海岸~安宅の関、西は橋立漁港~加佐ノ岬辺りまでの眺望が望める[3]。ここから橋立漁港にかけての砂浜は、夏には海水浴場として賑わう[4]。周囲にはアジサイの群落がある[2]。北陸本線加賀温泉駅からは観光周遊バスキャン・バス(海まわり線)が運行されており[5]、北陸自動車道新潟方面行きの尼御前サービスエリアからは歩行者道が通じている。
脚注
編集参考文献
編集- 『角川日本地名大辞典 17 石川県』角川書店、1981年7月8日。ISBN 4-04-001170-8。
- 『石川県の地名』平凡社、1991年9月27日。ISBN 4-582-49017-4。
- 芳井先一『石川県大百科事典』北国出版社、1975年8月1日。
外部リンク
編集- 尼御前岬(石川県観光連盟)
座標: 北緯36度21分21.4秒 東経136度19分19.4秒 / 北緯36.355944度 東経136.322056度