宮崎県道・鹿児島県道1号小林えびの高原牧園線
宮崎県道・鹿児島県道1号小林えびの高原牧園線(みやざきけんどう・かごしまけんどう1ごう こばやしえびのこうげんまきぞのせん)は、宮崎県小林市から鹿児島県霧島市に至る県道(主要地方道)である。
主要地方道 | |
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宮崎県道1号 小林えびの高原牧園線 鹿児島県道1号 小林えびの高原牧園線 主要地方道 小林えびの高原牧園線 | |
旧名 霧島スカイライン / 小林えびの牧園線 | |
地図 | |
総延長 | 35.6 km |
制定年 | 1965年(昭和40年) |
開通年 | 1958年(昭和33年) |
起点 | 宮崎県小林市細野【北緯31度59分46.9秒 東経130度58分07.4秒 / 北緯31.996361度 東経130.968722度】 |
主な 経由都市 |
宮崎県えびの市 |
終点 | 鹿児島県霧島市牧園町高千穂【北緯31度53分35.1秒 東経130度49分37.6秒 / 北緯31.893083度 東経130.827111度】 |
接続する 主な道路 (記法) |
国道221号 宮崎県道53号京町小林線E10 宮崎自動車道 宮崎県道30号えびの高原小田線 国道223号 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
概要
編集九州南部の霧島錦江湾国立公園にある霧島火山群を通り抜ける宮崎県道および、鹿児島県道の路線で主要地方道にも指定されている。かつてはえびの高原を境として、鹿児島県側を霧島道路あるいは霧島スカイライン、宮崎県側はえびのスカイラインとよばれる有料道路であったが[1]、1985年(昭和60年)に無料開放した。沿道にえびの高原、韓国岳(からくにだけ)、不動池、大浪池、霧島温泉郷などがあり、山間部では10月下旬から11月下旬にかけて紅葉が見頃となる。鹿児島県側の硫黄谷付近は急カーブの多い峠道が続く。また、この付近には道路近傍から熱水や熱気が噴出する箇所があり、噴気による視界悪化や火山性ガスについて注意喚起が行われている。えびの高原付近では硫黄山の火口から1 km以内を通過するため、硫黄山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)以上になると通行止めになる。冬期は凍結によるチェーン規制が行われる場合がある。
路線データ
編集歴史
編集宮崎県内の区間は県道小林韓国岳線あるいは北霧島道路と呼ばれ、1954年(昭和29年)1月15日に工事が始まった。建設にあたって当時の国会議員瀬戸山三男の尽力があったといわれている。志多組、九鉄工業、坂下組が工事にあたり1958年(昭和33年)7月25日に竣工した。総延長は13.694 kmあり当初は砕石道であった。この区間の開通を契機としてえびの高原の観光地としての整備が進展することになった[注釈 1][3]。
年表
編集- 1957年(昭和32年)11月21日 - 現在の本路線と鹿児島県道・宮崎県道104号霧島公園小林線の一部(牧園町高千穂から霧島村田口)が南霧島道路として供用開始[4]。
- 1958年(昭和33年)8月20日 - 一部区間(小林市大字南西方から飯野町大字末永)が北霧島道路として供用開始[5]。
- 1961年(昭和36年)10月28日 - 残区間が供用開始。名称を霧島道路に改める[6]。
- 1965年(昭和40年)
- 1972年(昭和47年)
- 1985年(昭和60年)12月1日 - 日本道路公団が小林市大字南西方字環野から鹿児島県姶良郡霧島町間の30.1 kmを無料開放した。
- 1993年(平成5年)5月11日 - 建設省から、県道小林えびの高原牧園線が小林えびの高原牧園線として主要地方道に指定される[9]。
- 2016年(平成28年)12月 - 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火口周辺警報がレベル1から2に引上げられたことに伴い、約1か月間一部区間が通行止めとなる[10][11][12]。
- 2022年(令和4年)11月26日 - 硫黄山の噴火活動の影響で2018年(平成30年)2月以降一部区間が通行止めとなっていたが、条件付きで通行止めが解除された[13]。
路線状況
編集通称
編集カッコ内は重複区間
重複区間
編集- 宮崎県道53号京町小林線(宮崎県小林市細野・南町交差点 - 小林市南西方・生駒高原入口交差点)
道路施設
編集橋梁
編集- 宮崎県
- 孝の子橋(辻の堂川、小林市)
- 出の山橋(宮崎自動車道、小林市)
- 生駒橋(巣の浦川、小林市)
- 鹿児島県
- 硫黄橋(中津川、霧島市)
- 夕霧橋(中津川、霧島市)
- 明礬橋(中津川、霧島市)
- 栄之尾橋(霧島市)
地理
編集宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山最高峰の韓国岳(標高1,700 m)を望む道路沿線は、木々に囲まれた森林地帯や、草原が広がるえびの高原の風景が見られる[1]。えびの高原から宮崎県側の不動池方面へ進んだところに、賽の河原とよばれる他の沿線風景とは異なる荒涼とした独特の風景が現れる[1]。霧島は、坂本龍馬が新婚旅行で訪れた地としても知られた観光地である[1]。
通過する自治体
編集交差する道路
編集交差する道路 | 都道府県名 | 市町村名 | 交差する場所 | |
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国道221号 国道268号 重複 |
宮崎県 | 小林市 | 細野 | 西町交差点 / 起点 |
宮崎県道53号京町小林線 重複区間起点 | 細野 | 南町交差点 | ||
宮崎県道53号京町小林線 重複区間終点 | 細野 | 生駒高原入口交差点 | ||
E10 宮崎自動車道 | 南西方 | 小林I.C入口交差点 1 小林IC | ||
宮崎県道409号生駒高原北西方線 | 南西方 | |||
宮崎県道30号えびの高原小田線 | えびの市 | 大字末永 | ||
鹿児島県道・宮崎県道104号霧島公園小林線 | 鹿児島県 | 霧島市 | 牧園町高千穂 | |
国道223号 | 牧園町高千穂 | 霧島温泉丸尾交差点 / 終点 |
交差する鉄道
編集沿線
編集路線付近の標高
編集ギャラリー
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 不動池近くにある石碑(日本道路公団)
- ^ 霧島バードライン(国道223号)、えびのスカイライン(本路線)、霧島道路(鹿児島県道・宮崎県道104号霧島公園小林線)の総称。
- ^ 起点からの直線距離ではない。
出典
編集- ^ a b c d 佐々木・石野・伊藤 2015, p. 129.
- ^ “平成27年度 業務概要 (p20)” (PDF). 宮崎県小林土木事務所. 2016年1月5日閲覧。
- ^ 岩切章太郎 「えびの高原のあゆみ」 霧島山総合研究会編 『霧島山総合調査報告書』 1969年
- ^ 昭和32年11月12日道路公団公告第32号「南霧島道路料金徴収公告」
- ^ 昭和33年8月14日道路公団公告第20号「北霧島道路料金徴収公告」
- ^ 昭和36年10月21日道路公団公告第21号「霧島道路料金徴収公告」
- ^ a b “宮崎県道路線認定(昭和40年7月16日告示第610号)”. 宮崎県法規集(第一法規株式会社). 2016年1月5日閲覧。
- ^ a b “県道の路線認定一覧表”. 鹿児島県告示(株式会社ぎょうせい) (2010年7月16日). 2016年1月5日閲覧。
- ^ s:道路法第五十六条の規定に基づく主要な都道府県道及び市道 - 平成五年五月十一日建設省告示第千二百七十号、建設省
- ^ “霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の噴火警報発表に伴う立入規制等について”. 宮崎県. 2022年11月26日閲覧。
- ^ “噴火警報(火口周辺)(霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺))平成28年12月12日11時40分発表”. 気象庁. 2022年11月26日閲覧。
- ^ “噴火警戒レベル「2」から「1」に 硫黄山”. 宮崎日日新聞. 2022年11月26日閲覧。
- ^ “小林市とえびの市の県道1号が約4年9か月ぶりに通行止め解除 土日の昼間限定”. MRT宮崎放送 (2022年11月26日). 2022年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月13日閲覧。
- ^ “沿道修景美化推進路線” (PDF). 宮崎県庁 (2014年2月4日). 2016年1月5日閲覧。
参考文献
編集- 佐々木節、石野哲也、伊藤もずく 著、松井謙介編 編『絶景ドライブ100選[新装版]』学研パブリッシング〈GAKKEN MOOK〉、2015年9月30日。ISBN 978-4-05-610907-8。