小僧寿し
株式会社小僧寿し(こぞうすし[2]、英語: Kozosushi Co., LTD.)は、店舗スタイルの持ち帰り寿しの専門店を展開する日本の企業。
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒103-0014 東京都中央区日本橋蠣殻町一丁目5番6号 |
設立 | 1972年2月18日(創業:1964年) |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 6012801009114 |
事業内容 | グループ企業の経営管理 |
代表者 | 代表取締役社長 森下將典 |
資本金 | 2億2200万円 |
発行済株式総数 |
1億4327万6765株 (2020年12月31日現在) |
売上高 |
連結:102億9300万円 単体:44億5600万円 (2022年12月期) |
営業利益 |
連結:▲6億1300万円 単体:▲4億5300万円 (2022年12月期) |
純利益 |
連結:▲5億8100万円 (2022年12月期) |
純資産 |
連結:3億638万4千円 単体:2億7948万8千円 (2020年12月31日現在) |
総資産 |
連結:16億8783万円 単体:11億8402万円 (2020年12月31日現在) |
従業員数 |
連結:69名 単体:26名 (2020年12月31日現在) |
決算期 | 12月31日 |
主要株主 |
(株)アスラポート 6.4% HSIグローバル(株)4.7% 阪神酒販(株)4.4% (2022年12月31日現在) |
主要子会社 |
株式会社小僧寿し 100% 株式会社デリズ 100% |
関係する人物 | 創業者:山木益次 |
外部リンク | https://kozohd.co.jp/ |
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 |
日本 〒103-0014 東京都中央区日本橋蠣殻町一丁目5番6号 |
設立 |
2024年2月26日 (株式会社小僧寿し準備会社) |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 2010001242687 |
事業内容 | 小売事業店舗「小僧寿し」の運営及びFC事業 |
代表者 | 代表取締役社長 森下將典 |
資本金 | 1,000万円 |
決算期 | 12月31日 |
主要株主 | KOZOホールディングス株式会社 100% |
主要部門 | 持ち帰り寿司、宅配すし |
外部リンク | https://kozosushi.co.jp/ |
本項では、持株会社であるKOZOホールディングス株式会社(こぞうホールディングス、英語: KOZO Holdings Co.,Ltd.))についても記述する。
概要
編集「鉢巻太助(はちまきたすけ)」をキャラクターとする持ち帰り寿司チェーン店小僧寿し[注 1]を、2023年7月22日現在159店舗[3]営む。ほかに立ち食い寿司店の鉢巻太助[4]、子会社の茶月東日本が運営する茶月、ラーメン店麺屋黒琥(めんやくろこ)[注 2]などがある。
歴史
編集1964年(昭和39年)創業の「スーパー寿司・鮨桝」は、1968年(昭和43年)にフランチャイズを採用して国内各地で開店して海外へ進出した。1979年(昭和54年)に年商531億円で外食産業日本一[3][5]となる。
絶頂期の1987年には直営店とフランチャイズ加盟店合わせて約2300店となり、1991年にチェーン全体の売上高が1000億円を超えた。1990年代以降も持ち帰り寿司の販売をビジネスモデルとして固守したが、この頃より回転寿司チェーンが台頭し、またスーパーや百貨店も寿司販売に傾注するようになり、2000年に入ると持ち帰り寿司市場やかっぱ寿司、くら寿司、スシローなどの回転寿司と競合が激化して売り上げを徐々に落としていった。売上は2011年に200億円、2015年に60億円と1991年から16分の1以下へ激減し、2000年代以降は赤字体質が定着した[3][6]。ちよだ鮨や京樽などの同業他社がおもに駅前やショッピングセンターへ出店したが、小僧寿しは住宅街に固執した[3]。
2014年11月14日に赤字を脱却するため、2015年7月までに不採算店100店を閉鎖して半数の50店をラーメン店「麺や小僧」へ業態転換すると発表[7]するも、2016年5月13日にラーメン事業から撤退を発表[8][9]した。
その後も赤字を脱せず、2010年12月期から赤字決算が10年連続する。2018年に債務超過状態で買収したデリズがのれんを減損処理し、10億円超の債務超過[5]となる。2018年12月期に連結ベースで債務超過となり、継続企業の前提に関する注記[10]が付され、2019年3月27日に東京証券取引所から上場廃止の猶予期間入り[11]に指定され、株主優待を廃止[12]した。
「小僧寿し」「茶月」に複数ブランド店舗を併設するリブランド化や既存店舗を宅配店舗へ転換[13]するなど経営改善して、2019年12月期に連結ベースで債務超過を解消した。
前述の経営危機要因となった買収会社のデリズは、2020年8月に「とり鉄」などを運営するJFLAホールディングスと100店舗のエリアフランチャイズ契約を締結し、フランチャイズ加盟金の安定的収入元を得た。
小僧寿しは2018年に出前館と提携するなどデリバリー体制を整えており、さらに2020年にはUberEatsなどで配達する体制を整えたことが、コロナ禍による「巣ごもり需要」に応える形となり、2020年12月期に黒字化。2021年2月19日に債務超過を脱して株式注記が解消された。一方で、持ち帰り寿司事業自体は赤字から脱却できないままである。
コロナ禍の2020年2月と2021年2月の比較で、デリバリー事業は8.4%、持ち帰り寿司事業は19.1%とそれぞれ高い成長率を維持した。しかし競争も激化し、2021年12月期には再び赤字となる。
2021年6月、居酒屋「とり鉄」などを運営する株式会社トランセアを買収。2022年7月、北海道ラーメンの「どさん子」や鳥料理の「ぢどり亭」などを運営する株式会社アスラポートを買収。2022年10月、JFLAホールディングス傘下企業よりメキシカン・ファストフード「Taco Bell(タコベル)」事業を譲受[14]。
2024年7月1日付で持株会社制に移行。株式会社小僧寿し(初代)はKOZOホールディングス株式会社に商号変更され、事業は2024年2月に設立した株式会社小僧寿し(2代、株式会社小僧寿し準備会社から商号変更)が継承した[15]。
年表
編集- 1964年 - 「スーパー寿司・鮨桝」創業。
- 1965年 - 株式会社鮨桝 設立。
- 1970年 - シンエーフーヅ株式会社が、小僧寿し事業部を開設。「小僧寿し」チェーンの展開開始。
- 1972年 - 株式会社小僧寿し本部設立。
- 1986年 - 大阪府吹田市へ本社移転。
- 1990年 - 「sushi花館」店舗を展開開始。
- 1994年 - 株式を店頭公開。
- 2002年 - 株式会社東京小僧寿しを吸収合併。東京都豊島区南池袋へ本社移転。
- 2004年 - ジャスダック証券取引所に上場。
- 2005年 - 株式会社すかいらーくと資本業務提携。
- 2006年 - 株式会社すかいらーくの株式公開買付により、同社の連結子会社化。
- 2007年 - 東京都武蔵野市境南町へ本社移転。
- 2008年 - 株式会社小僧寿し静岡、株式会社小僧寿し長野、株式会社小僧寿し岡山を解散。
- 2011年 - 東京都立川市錦町へ本社移転。
- 2012年
- 2月 - すかいらーくとの資本業務提携を解消[16]。イコールパートナーズ株式会社が、すかいらーく所有の株式を買い取ることを目的に、小僧寿し本部に対して株式公開買付の実施を決定[17]。
- 6月 - 株式会社小僧寿し本部から株式会社小僧寿しへ商号変更[18]。東京都中央区築地に本社移転[19]。
- 8月 - 第三者割当増資による新株発行および親会社の保有する株式の売却により、イコールパートナーズの連結子会社から外れる[20][21]。
- 10月 - 子会社の茶月東日本(同年9月設立)が、春陽堂グループから持ち帰り寿司チェーン「茶月」「神田一番寿司」「百花撰」のうち、関東地区の直営60店舗とFC27店舗の営業を譲受[22]。
- 2013年
- 2016年
- 2017年
- 7月 - 株式会社東京小僧寿し(存続会社)と、株式会社茶月東日本(消滅会社)が合併。
- 8月 - 株式会社スパイシークリエイト(存続会社)と、株式会社阪神茶月(消滅会社)が合併。
- 2018年6月 - 株式会社デリズを子会社化[30]。
- 2019年12月 - 株式会社けあらぶの全株式を東洋商事に譲渡[31]。
- 2020年
- 5月 - からあげ専門店「元祖からあげの中津家 国立店」が新規開店。
- 11月 - 株式会社東京小僧寿しを吸収合併。
- 2021年3月31日 - スーパーマーケット運営会社・株式会社だいまる(栃木県宇都宮市)の全株式を取得[32]。
- 2022年
- 7月1日 - 旧アスラポート(JFLAホールディングス子会社)の新設分割により、設立される新アスラポートの全株式を取得[33]。
- 10月3日 - 旧TBJ(JFLAホールディングス子会社)の新設分割により、設立される新TBJの全株式を取得[34]。
- 2023年10月1日 - アスラポート株式会社(存続会社)と、株式会社Tlanseair(消滅会社)が合併[35]。
- 2024年7月1日 - 持株会社制に移行。株式会社小僧寿し(初代)はKOZOホールディングス株式会社に商号変更。事業は2024年2月に設立した株式会社小僧寿し(2代、株式会社小僧寿し準備会社から商号変更)が継承。
事業内容
編集持ち帰りすし事業等
編集- 小僧寿し
- 全国で直営71店舗、FC115店舗を運営する持ち帰りすし専門店とECサイトを運営
- 茶月(株式会社東京小僧寿し)
- カレーハウススパイシー(株式会社スパイシークリエイト)
- 大阪、兵庫、京都でカレーを主にした洋食レストラン運営
- イタリア料理サンマルコ(株式会社スパイシークリエイト)
- 京都 長岡京市 に店舗を持つ、パスタやピザなどのイタリア料理レストラン
- だいまるストア(株式会社 だいまる)
- 栃木 宇都宮市 に店舗を持つ食品スーパー
デリバリー事業
編集- デリズ(株式会社 デリズ)
外食事業
編集- とり鉄(アスラポート株式会社)
- 鶏肉(焼き鳥)をメインにした居酒屋を運営
- かぐらや
- 小鉄屋
- 東京都内で焼き鳥、餃子をメインにした低価格帯居酒屋を運営
- とりでん
かつてのフランチャイジー
編集- 関西スーパーマーケット - 1988年(昭和63年)5月に、当時展開していた23店を株式会社小僧寿し関西地区本部へ営業譲渡した。
- 小僧寿し山陽グループ - 広島県福山市に本社を置き、広島県東部と岡山県で店舗を展開したが、売上が減少して2014年(平成26年)11月24日に事業を廃止し、12月10日に広島地方裁判所が破産手続開始を決定して倒産[41]した。
- イズミ
- 丸和[注 3] - 福岡県と山口県の大規模フランチャイジーであったが、小僧寿しのすかいらーくグループ入りを機に2007年(平成19年)8月末で契約を解消し、独自ブランド「寿司本舗 季咲楽」へ転換したが、丸和の経営不振や不認知から大半の店舗が短期間で閉店し、山口県西部で一部店舗が残存する。
この節の加筆が望まれています。 |
特徴的店舗
編集2007年初頭まで存在した青森県弘前市の城東高田店はコンビニエンスストア「ミニストップ」城東高田店と併設で、営業時間は11時から19時、ミニストップは24時間営業した。入店口は個別だが「小僧寿し」営業中は相互移動が可能で、「キッズコーナー」があった。
広告
編集スポンサー番組
編集以下はいずれも、かつてスポンサードした番組である。
- ドラえもん - タイアップ企画を行っていたこともあった。
- おはようワイド・土曜の朝に
- 加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ
- やっぱり猫が好き - 第2シーズン
- たけし・逸見の平成教育委員会
- 痛快なりゆき番組 風雲!たけし城
- ドラゴンクエスト
CMモデル
編集社名の由来
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 企業情報 - 株式会社小僧寿し
- ^ 株式会社小僧寿しの情報|国税庁法人番号公表サイト - 2020年5月16日閲覧。ただし一般的に「こぞうずし」と発音されることも多い。
- ^ a b c d e 長浜淳之介 (2018年12月4日). “ライバルと明暗 栄華を誇った「小僧寿し」だけが大きく苦戦した理由”. ITmedia. 2018年12月6日閲覧。
- ^ 小僧寿しが激安「立ち食い寿司」参入! “プチ贅沢”がウリ!? 日経トレンディネット、2013年5月7日
- ^ a b “古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」潰れかけだった小僧寿しが今、大復活を遂げている真の理由”. ITmediaビジネスオンライン (2021年3月5日). 2022年2月16日閲覧。
- ^ 松浦 大 (2013年2月25日). “小僧寿し大リストラ、社員も直営店も4割減”. 東洋経済 2015年1月21日閲覧。
- ^ 『事業方針策定についてのお知らせ』(プレスリリース)小僧寿し、2014年11月14日 。2015年1月22日閲覧。
- ^ 「新生小僧寿しチェーン」の成長戦略について」 株式会社小僧寿し・平成28年5月13日
- ^ 『日本経済新聞』2016年11月15日付朝刊
- ^ データを読む 12月期決算 倉元製作所など21社がGC注記・重要事象を記載東京商工リサーチ 2019年3月6日
- ^ “小僧寿し、債務超過で猶予期間入り”. 日本経済新聞. (2019年3月27日) 2019年3月29日閲覧。
- ^ “小僧寿しの前期、15億円の最終赤字に 減損で黒字予想から一転”. 日本経済新聞. (2019年1月11日) 2019年3月7日閲覧。
- ^ 第三者割当により発行される第5回新株予約権(行使価額修正条項付き)の発行及び新株予約権の第三者割当契約(コミット・イシュー・プラス)の締結に関するお知らせ小僧寿し 2019年3月26日
- ^ 買収を加速する「小僧寿し」Taco Bell効果は?M&A Online - M&Aをもっと身近に。
- ^ 持株会社体制への移行に伴う分割準備会社の設立、吸収分割契約の締結、定款の一部変更(商号、事業目的)及び第56期定時株主総会の付議議案決定に関するお知らせ小僧寿し 2024年2月22日
- ^ 資本業務提携契約解消についてのお知らせ 株式会社小僧寿し本部・平成24年2月14日
- ^ イコールパートナーズ株式会社による当社普通株式に対する公開買付けに関する賛同意見表明のお知らせ 株式会社小僧寿し本部・平成24年2月14日
- ^ 「資本準備金の額の減少及び剰余金の処分」及び「商号変更及び定款一部変更」並びに「会計監査人の選任」に関するお知らせ 株式会社小僧寿し本部・平成24年4月26日
- ^ 本店所在地変更のお知らせ 株式会社小僧寿し本部・平成24年5月30日
- ^ 『第三者割当による新株式発行に関するお知らせ』(プレスリリース)小僧寿し、2012年8月14日 。2012年12月17日閲覧。
- ^ 『親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ』(プレスリリース)小僧寿し、2012年8月14日 。2012年12月17日閲覧。
- ^ 子会社の設立及び子会社における事業の一部譲受けに関するお知らせ - 小僧寿し・2012年7月27日
- ^ その他の関係会社の異動に関するお知らせ - 小僧寿し・2013年3月29日
- ^ 会社分割(簡易新設分割)による子会社設立に関するお知らせ - 小僧寿し・2013年8月23日
- ^ 株式会社阪神茶月および株式会社スパイシークリエイトの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ - 小僧寿し・2016年5月26日
- ^ 株式会社けあらぶの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ - 小僧寿し・2016年6月13日
- ^ 本店移転に関するお知らせ - 小僧寿し・2016年8月22日
- ^ 資本業務提携契約の締結並びに主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ - 小僧寿し・2016年11月30日
- ^ 株式会社小僧寿しとの資本業務提携に関するお知らせ - アスラポート・ダイニング・2016年11月30日
- ^ 簡易株式交換による株式会社デリズの完全子会社化に関するお知らせ小僧寿し・2018年4月23日
- ^ “当社の連結子会社(孫会社)である介護サポートサービス株式会社の株式の譲渡及び特別利益の 計上に関するお知らせ”. 株式会社小僧寿し. 2020年3月13日閲覧。
- ^ “株式譲渡契約(完全子会社化)の締結に関するお知らせ”. 小僧寿しグループ. 2024年6月2日閲覧。
- ^ “小僧寿し<9973>、JFLAホールディングス<3069>傘下で飲食店経営の「新アスラポート」を子会社化”. 株式会社ストライク. 2022年6月15日閲覧。
- ^ JFLAホールディングス、Taco Bell事業を小僧寿しに譲渡: 日本経済新聞
- ^ “小僧寿し、連結子会社間で合併へ”. 株式会社日本M&Aセンター. 20223-09-02閲覧。
- ^ “店舗を探す”. 株式会社東京小僧寿し(茶月). 2023年3月27日閲覧。
- ^ “事業概要”. 株式会社デリズ. 2023年3月27日閲覧。
- ^ “【秋葉原駅 徒歩3分】鴨鍋など3種の肉鍋、旨味がジュワっと広がる鶏の溶岩焼き。逸品料理に合う多彩な日本酒や焼酎の数々、丁寧に練り上げた〆の自家製蕎麦は格別です。”. かぐらや秋葉原店. 2023年3月27日閲覧。
- ^ “釜めしと串焼きとりでん”. 株式会社トランセア. 2023年3月27日閲覧。
- ^ “会社概要”. 株式会社小僧寿し. 2023年3月27日閲覧。
- ^ “広島・福山の「小僧寿し山陽グループ」が破産決定受け倒産”. 不景気.com. (2014年12月18日) 2015年1月21日閲覧。
- ^ ミキティ ママ初のCMはすしキャラ“はちまきまきてぃ”(「スポーツニッポン」2012年7月27日付記事)
外部リンク
編集- KOZOホールディングス
- 小僧寿し
- 麺や小僧
- 小僧寿し (@kozosushi_news_) - X(旧Twitter)