太乙救苦天尊
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太乙救苦天尊(たいいつきゅうくてんそん)は、道教の神格で、苦難からの救済と地獄の亡魂を救う慈悲の神として信仰される。正式神号を東極妙厳青華大帝(とうごくみょうごんせいかたいてい)といい、六御の一柱に列される[1]。仏教の地蔵菩薩と習合される救済神的性格を持つ。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/43/%E5%A4%AA%E4%B9%99%E6%95%91%E8%8B%A6%E5%A4%A9%E5%B0%8A.jpg/220px-%E5%A4%AA%E4%B9%99%E6%95%91%E8%8B%A6%E5%A4%A9%E5%B0%8A.jpg)
概要
編集六御の高位神として昊天至尊玉皇上帝の慈悲的側面を体現し、主に『太上洞淵神呪経』『太乙救苦護身妙経』などの道教経典に説かれる[2]。地獄解脱の儀礼「煉度儀」において中核的な役割を果たす。
信仰
編集神格的特徴
編集祭祀文化
編集中元節(旧暦7月15日)に祭祀が集中し、斎醮(道教儀礼)では霊宝派が重要視する。台湾や香港では盂蘭盆会と習合した「青玄醮」が行われる[3]。日本では陰陽道の影響で泰山府君祭との関連が指摘される[4]。
道教体系における位置付け
編集正式名称 | 通称・別称 | 職掌 |
---|---|---|
昊天至尊玉皇上帝 (こうてんしそんぎょくこうたいてい) |
玉皇大帝 | 天道の統治 |
中天紫微北極大帝 (ちゅうてんしびほっきょくたいてい) |
北極紫微大帝 | 四季・日月星辰の管理 |
勾陳上宮天皇大帝 (こうちんじょうぐうてんこうたいてい) |
天皇大帝 | 三才万物・兵革の統率 |
承天效法后土皇地祇 (しょうてんこうほうこうどこうちき) |
后土 | 陰陽調和・万物生育 |
東極妙厳青華大帝 (とうごくみょうごんせいかたいてい) |
太乙救苦天尊 | 救済事業・地獄解脱 |
南極神霄玉清大帝 (なんきょくしんしょうぎょくせいたいてい) |
南極老人 (長生大帝) |
寿命管理・雷法統括 |
※「六御」は三清に次ぐ道教最高神群。神霄派では「長生大帝」の称が用いられるが、日本では「南極老人」の名で寿老人信仰と習合[5]。