大発会・大納会
大発会(だいはっかい、だいほっかい)および大納会(だいのうかい)は、日本の証券取引所における、「1年間の取引の初日と最終日に行われる催事」。転じて、その営業日。
概要
編集当日には、各界からのゲストを招いた「手締め」または「万歳三唱」が行われるのが恒例である。
かつては大発会・大納会は共に午後(後場)は休場になり、午前11時で立会取引を終了していた(詳細は後述)。
大発会
編集新年最初の営業日に開催される。土日祝が重ならなかった場合は1月4日である。立会取引は、通常通り前場後場とも行われる。
若い女性(東証の場合、同社の社員や関連各所の女性)が艶やかな晴れ着姿で参加するのが恒例である(東証では立会開始の鐘を鳴らすのが恒例である)[1][3]。大発会日の取引は株価が上昇することが多い。最近20年間で日経平均株価(225種)が下落したのは2020年を含め7回である(参考文献参照)。これは新年最初というお祝いムード(ご祝儀相場)と、大納会で手仕舞いした反動の買いなどが原因として挙げられる。
大納会
編集年内最後の営業日に開催される。土日祝が重ならなかった場合は12月30日である。官公庁の御用納めと同じ12月28日に行われていた時期もあったが、証券市場の完全週休二日制実施以降は、12月30日に行われるようになった。立会取引は、通常通り前場後場とも行われる。
大納会日前は、休日の不透明感を意識した買い控えや、税金対策のための損失確定、6月・12月決算の企業における権利落ち日の直後などで、平均株価が下降する場合もある。
なお、それらの売り圧力が一段落し、株価が下げ止まると、大納会日に株価が上昇することがある。
東証の大納会
編集東京証券取引所の大納会では、2002年以降その年話題となったキーパーソンをゲストに呼び、立会終了の鐘を鳴らすのが恒例となっている。また、来場者[4]に、その場で打たれた生そば(持ち帰り用)が振舞われた。以下、ゲストの一覧である。
- 2002年 - 長嶋茂雄
- 2003年 - 毛利衛
- 2004年 - 野村忠宏
- 2005年 - 為末大
- 2006年 - 井口資仁
- 2007年 - 茂木健一郎
- 2008年 - 鈴木孝幸、小椋久美子、潮田玲子
- 2009年 - 石川遼
- 2010年 - 川口淳一郎
- 2011年 - 佐々木則夫、安藤梢
- 2012年 - 吉田沙保里
- 2013年 - 佐藤真海[5]
- 2014年 - シャーロット・ケイト・フォックス
- 2015年 - 佐渡裕
- 2016年 - 伊調馨、くまモン
- 2017年 - 井山裕太
- 2018年 - 西野朗
- 2019年 - 野村萬斎
- 2020年 - ゲストなし[6]
- 2021年 - 吉沢亮
- 2022年 - 三谷幸喜[7]
- 2023年 - 栗山英樹
大阪取引所(旧大証)の大納会
編集2021年から2022年までは、大阪取引所の大納会でもゲストを呼んで立会終了の鐘を鳴らした。また、事前申込制で来場者の入場もあった。
大納会・大発会日の終日取引化
編集東京証券取引所では、2009年12月30日の大納会および2010年1月4日の大発会から、通常日同様に終日取引を行うこととなった。その理由としては東証のコンピュータシステムの変更に伴う、システム負担の軽減を目的としている。
他の証券取引所についても、東証と同様である。
備考
編集脚注
編集- ^ 新型コロナウイルス感染拡大防止のため2021年は晴れ着姿の女性の参加を見送った。
- ^ “東証で大発会、一時700円超下落…能登半島地震・羽田空港事故で「打鐘」見送り”. 読売新聞 (2024年1月4日). 2024年1月6日閲覧。
- ^ 2024年も正月に相次いで発生した能登半島地震や日本航空516便衝突炎上事故を受けて、打鐘を自粛した[2]。
- ^ 2010年までは先着順、2011年より事前申込制、2020年より一般来場者なし。
- ^ 東証の開催スケジュールに記載はないものの、安倍晋三が日本の首相として初めて出席した。
- ^ 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一般公開を取りやめ、開催時間を短縮した。
- ^ 東証の開催スケジュールに記載はないものの、岸田文雄が出席した。
参考文献
編集関連項目
編集外部リンク
編集- 大納会・大発会 - 日本取引所グループ