吸血鬼の姉とゾンビの妹シリーズ
『吸血鬼の姉とゾンビの妹シリーズ』(きゅうけつきのあねとゾンビのいもうとシリーズ)は、鎌池和馬OFFICIAL WEBSITEに掲載された新規書き下ろし作品シリーズ。イラスト担当は真早。担当編集者は三木、小野寺、阿南、中島。未文庫化作品であり、全章がwebにて無料公開中。
吸血鬼の姉とゾンビの妹シリーズ | |
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ジャンル | モンスターパニックアクション |
小説 | |
著者 | 鎌池和馬 |
イラスト | 真早 |
出版社 | KADOKAWA |
レーベル | 電撃文庫 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ライトノベル |
ポータル | 文学 |
紙媒体の電子化ではなく、最初から完全web想定として書かれた実験作である。
あらすじ
編集- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が割とガチで掴み合っているけどどうしましょう……ヴァーチャルでだけど
- シリーズ第1作目。全11章。2016年3月10日に第0章~第5章、同月16日に第6章~第7章、同月24日に第8章~第9章、同月31日に第10章以降を順次公開。
- 昔から天変地異が多かった供響市は、国からの支援を受けて減災都市として発達した。そんな街に住む少年・天津サトリには吸血鬼の姉・エリカとゾンビの妹・アユミがいた。
- 「ゾンビと吸血鬼って、本気出したら勝ち負けとか決まるのかな」
- ある日、サトリの一言から始まった本気の姉妹喧嘩は彼の自作による災害環境シミュレータを利用し、供響市を逃げ惑う住民を相手に吸血鬼とゾンビが感染力を競い合うバーチャル世界での闘争へ発展する。
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が輪に入りたそうな目でこっち見ているけどどうしましょう……リアルでだけど
- シリーズ第2作目。全11章。2016年8月10日に第0章~第3章、同月17日に第4章~第6章、同月25日に第7章~第8章、同年9月9日に第9章以降を順次公開。
- 防災研究を招致する減災都市・供饗市には、光十字減災財団という組織が存在する――。
- それは吸血鬼やゾンビといった不死者「アークエネミー」達が、現代社会と折り合えるか否かをテストする最終試験場。そして、迎合できなかった「アークエネミー」達の処刑・処分場。
- 吸血鬼とゾンビの姉妹を持つ少年・サトリはその歪んだ組織相手にたった一人ケンカを売り、壊滅のためのシナリオを描いていたが……
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹よりガチでスゴいのが出てきましたけどどうしましょう……今度はどっちだ?
- シリーズ第3作目。全8章。2016年11月10日に全章を公開。
- コロシアムでの戦いを経て、アークエネミーを抱え込む巨大組織・光十字減災財団を壊滅させた天津サトリ。世界を敵に回すことを覚悟した彼だったが、ある日目が覚めるとそこは見知らぬ廃墟の病院。そして自らの身体は奇っ怪な姿に変化しており……
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が世界に進出したみたいですけどどうしましょう……今回はほんとにそれどころじゃないけど。
- シリーズ第4作目。全11章。2017年1月10日に全章を公開。
- 来たるべき破滅に備える「アブソリュートノア」。そして計画を推し進めるサトリの義母・天津ユリナ。彼女の言い分によれば間もなく世界は終わる。助けられるのはアブソリュートノアに乗せられる数千人だけ。そんな状況の中、ラスベガス一帯を巻き込む謎のジェル状生物襲来から友人を助けるために奔走するサトリだったが……
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が今回は放ったらかしにされているけどどうしましょう……ガチの魔王のラッシュだけど
- シリーズ第5作目。全8章。2017年5月10日に全章を公開。
- アブソリュートノアの真相を知ったサトリ。アークエネミー・リリスとして計画を主導する義母・天津ユリナと敵対することを決意し、傷心のままに家を飛び出すが……。
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹がハッカー達のお祭りに興味津々だけどどうしましょう?……こっちはそれどころじゃないけど
- シリーズ第6作目。全11章。2017年9月25日に全章を公開。
- アブソリュートノアに逃れた者を除くすべてを破滅に導くとされる災厄。カラミティ。天津ユリナから教えられたカラミティの正体、そしてその災厄の引き金とは――。一方サトリは、とある陰謀を食い止めるためハッカー達の祭典『テクノパレード』を訪れた。
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が戦乙女に掴みかかるみたいですけどどうしましょう ……まさか割って入れと申すか
- シリーズ第7作目。全10章。2018年3月23日に全章を公開。
- 委員長が倒れた。しかもどうやら『呪い』によるものらしい。大切な人をアークエネミー関連の問題に巻き込まれたサトリは怒りに燃えながらも原因解明に乗り出すが……。そんなとき、サトリの目の前に現れたのは、ザ厄介オブ厄介なあの戦乙女で……?
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が東京観光に来たようです。……外はすごい事になってるけど
- シリーズ第8作目。全9章。2019年5月30日に全章を公開。
- 東京に訪れたサトリ、エリカ、アユミの三人。国内最大の電波塔を観光中、突如襲った大停電によってエレベーターの中に取り残される。どうにか脱出を図った彼らだったが、外に待っていたのはさらなるパニックで……。
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が雪にやられて立ち往生しているようだけどどうしましょう……イミテーションだけど
- シリーズ9作目。全7章。2020年4月10日に全章を公開。
- 窓の外には季節外れの雪。……と見せかけてその正体は沖で燃える貨物船から舞い上げられた化学物質。都市機能が停止する災害下にあっても、サトリたちは美少女転入生を迎えてのんびりムードで過ごしていた。しかしこの一件がサトリたちを狙った災害という可能性が高まり……。
- 吸血鬼の姉とゾンビの妹が海外旅行だというのに日本に置き去りだけどどうしましょう……こっちは壊滅してるけど
- シリーズ10作目。全9章。2022年3月1日に全章を公開。
- 世界の破滅から身を守りたいアブソリュートノアと、世界の秩序を破壊して脱獄したいJB。世界を揺るがしかねない二つの勢力の衝突が今始まろうとしていた。フランス、パリに旅立ったというアブソリュートノアのトップである天津ユリナの行方を追い、友人の天才ハッカー・アナスタシアとともにパリに訪れた天津サトリだったが……。
登場人物
編集- 天津 サトリ(あまつ さとり)
- 本作の主人公。公立供饗第一高等学校の普通科に通う15歳の男子生徒。学年は1年生[1]。情報技術開発に関しては天才であり、災害環境シミュレータを自作しシステムと鍵となるUSBハードキーを首から提げて携帯している。
- 両親の不仲が原因で幼少期は辛い想いを抱えよく泣いていた。その時期に光十字減災財団から脱走したエリカとアユミに出会い、自身を噛んで友達になって欲しいと懇願する。願いは果たされなかったが、両親の離婚を経て実父のタイゾウが新たにユリナと再婚し、一緒に連れていたエリカを姉、アユミを妹として家族に迎え入れる事となる。
- 使用しているモバイルは『洋梨フォン8オメガ』で、キャリアは格安SIMを使用。型落ち品だが、「実際にはハイスペック過ぎる旧版の販売を続けると赤字が膨らむため最新機種では敢えてスペックを落としている」事を突き止めており愛用している。現在では公式サイトからこの機種に対するOSアップデートは実施されていないが、強引に後継機用のファイルを落とし込んで無理矢理更新を続けている。
- 悪魔的とも称される思い切りの良さがあり、窮地に陥ると予想外な行動を取る。偶然にも光十字減災財団の陰謀の一端を掴み、当組織の秘密を暴き解体へ追い込む事に成功した。この一件が天津ユリナによりネットへ拡散された事で、米国ホワイトハッカーの間では『トゥルース』として名が知れ渡り、弟子入りすれば宇宙で光る剣振り回して帝国を滅ぼす英雄になれるという身も蓋もない噂まで流れるようになった。
- 天津 エリカ(あまつ えりか)
- 公立供饗第一高等学校の夜間部・特別進学科に通う17歳の女子生徒。学年は2年生[2]。サトリに好意を寄せるブラザーコンプレックス気味の義姉。腰まである長い金髪を豪快に縦ロールにしたグラマラスな美女で、目つきはおっとりとしている。学園の生徒会長を務め頭も良いが、進路指導調査票に「将来の夢は素敵なお嫁さん」と書くなど馬鹿正直な性格。奇麗好きでやたら風呂が長い事を除けばほぼ欠点がないが機械音痴。栄養計算に細かく、小食。見た目は大人だが簡単な事で唇をすぐに尖らせる。生き血が主食であり血液製剤や代用血漿を冷蔵庫に保管しているが、家族皆でテーブルを囲む普通の食事が好き。母ユリナが不在の際は天津家のご飯作りを担当している。幼少期のサトリとの出会いを機に、光十字減災財団からの脱出を決意した。
- 東欧型クイーン級吸血呪因・A型Rh+の吸血鬼。東欧13氏族に所属していた。クイーン級であるため、一般的な吸血鬼よりも吸血対象の突然変異の確率が高い。光十字減災財団に捕獲されレベル4措置が取られたが、何度連戦してもどんな不利な条件から殺し合わせても絶対に生き残ることから、コロシアムの撃墜王と呼ばれ処分方法を悩ませていた個体。吸血鬼化した配下を数万人以上もコウモリへ変身させて650トン以上もの塊へと凝縮し、高度25kmから秒速1km以上の速度で急降下する疑似小惑星衝突攻撃を「月下必滅」と呼んでいる。
- 天津 アユミ(あまつ あゆみ)
- 私立エリクシール女学園中等部に声楽特待生として通う14歳の女子生徒。学年は2年生。サトリに好意を寄せるブラコン気味の義妹。黒い前髪を横一文字に切り、さらに長い髪をツインテールにして先端をくるくると巻き髪仕様にしている。「ふぐうー」と唸るのが口癖。大食いで日光浴が好き。勝気にどんどん行動していった後に不安を抱いてビクビクする性格。流行り物に敏感だが洋服選びのセンスはいまいちであり、休日になるとサトリに泣きつき度々一緒に買い物をしている。運動神経抜群だが、アークエネミーである自分が部活をするのはフェアじゃないと一人で悩んでいる。幼少期のサトリとの出会いを機に、光十字減災財団からの脱出を決意した。
- 劇症型のゾンビ。光十字減災財団に捕獲されレベル4措置が取られたが、縫い目を外して体を分解しわざとやられたふりをして研究所の外に逃げ延びていたため、コロシアムの脱獄王と呼ばれていた個体。特殊な防腐加工によって、全身のあちこちに縫い痕がある。体が腐るのを防止するために、入浴後は身体をよく絞ったり、冷やした防腐剤を血管から通して点滴している。
- 委員長
- 公立供饗第一高等学校の普通科に通う、サトリと同じクラスの女子生徒。天津家の隣の家に住んでいる幼馴染みであり、おでこと眼鏡がチャームポイント。空手初段、剣道二段、柔道二段、合気道初段を有している。真面目でお堅くお節介焼きな性格。サトリに好意を寄せており、趣味もサトリと同じものに合わせている。「デコメガネ」という呼ばれ方を嫌がり小学6年生の時に呼ばないと約束させたが、サトリは守っておらず今でも呼ばれ続けている。幼少期に家を抜け出して避難して来たサトリの影響で、家には彼の使う日用品が取り揃えられている。
- 安寧会静養病院に訪れた際に『ポーランドの吸血王女』の呪いを受けダンピールと化すが、サトリの手により無事人間へと戻る。
- 井東 ヘレン(いとう へれん)
- 公立供饗第一高等学校に通う1年生。学校では飼育係を務める。ウェーブがかった金髪を肩まで伸ばした少女で、服装は白のぶかぶかなニットにチョコレートカラーのミニスカートを履いている。元々無口なハーフの少女で、滅多に発言しない内気な性格らお人形みたいと周囲から可愛がられている。兄の井東たまごは光十字減災財団に所属している。
- ギリシア式のキルケに基づく系譜の魔女であり、知識の有無に関わらず本能的に薬品の調合ができる。『コロシアム』の会場に連行された際は丈の短い黒のワンピースに尖った唾広の帽子に分厚いマントなど魔女の衣装に身を包み、いくつもの透明な管や瘤を複雑に寄せ集めたガラスの杖を握っていた。42種の化学薬品を貸与され、自身または対戦相手を動物やアークエネミーに変身させて戦う。サトリの助力を経て、ラプラスが演算した『五戦の絶壁』を破り生存する。
- カレン
- 光十字減災財団に所属していた例外のアークエネミーであるヴァルキリー。全国放送にて『コロシアム』の司会を務める青色のバニーガール姿の美人女性。大会の公式宣伝広告塔であり、参加者が運営へアクセスするための窓口としての役割を担っている。
- サトリと戦う際は、白鳥の羽根のような飾りのついた純金の十字槍と丸い純金の片手盾を装着し、バニー衣装の腰回りから前の大きく開いたロングスカートのような布地がはためかせ、両耳に大きな鳥の羽根が差した格好をしていた。スマートグラスを着用してラプラスの演算性能を利用しながらサトリと戦ったが、ラプラスを味方につけたサトリに出し抜かれて敗北する。
- 手にした純金(24金)の槍を液状のように自在に伸展させて攻撃を行う。凄まじい威力を誇る反面、本来設定された目的外で使用すると神威にロックがかかるようになっている。
- 黒山 ヒノキ(くろやま ひのき)
- 長い艶やかな黒髪が特徴の陰のある少女。西洋圏由来の人魚であり、足首まで以上に伸ばした大量の髪をぴっちり合わせた2本の生足をぐるぐる巻きにし、まるで魚の尾びれのようなシルエットを形作っている。『コロシアム』会場に連行された際は衣服を着用せず胸も下腹部も胴体に髪の毛を巻いて対処していたが、普段はパーカーにホットパンツなどを着ている。水深1mほど注水されたコロシアムにて井東ヘレンと対戦したが、仮死状態に陥り敗北した後に解放される。その後、サトリの要請を受けて豪華客船『ティルナノーグ』号の巡回中の船員を無力化させた。
- 岡田 ミツル(おかだ みつる)
- 公立供饗第一高等学校の普通科に通う3年2組の生徒。大柄な体格の男子。井東ヘレンが世話していたインコを嬲る様に激怒したサトリにより、校舎の2階から突き落とされ全身が腫れ上がるまで蹴り続けられる。その恨みから学校裏サイトでサトリの実名を出し報復するための人材募集をかけたが、完全に裏目に出てネット上で大炎上した。
- 羽裂 ミノリ
- 私立エリクシール女学園高等部に在籍。肩くらいまである2本の三つ編みにメガネの少女で、学業、運動、共に平均的でクラスでは目立たない立場。リャナンシーであり男性から言い寄られる事が多かったため、夕張セツナに護身術を習っていた。
- 『コロシアム』会場に連行された際は学校の制服の要所を裁断し上からコルセットや薄手のエプロンを足してような舞台衣装を纏い、伸縮式の警棒を貸与されていた。リャナンシーの呪いを受けた夕張セツナを救うため、『コロシアム』への参加を機に自らの死を望んでいたが、井東ヘレンのキルケの薬により異形化させられリャナンシーとしての特性を失う。
- 夕張 セツナ
- 地味なスタジャンにジーンズを着た少女。キックボクシングのジム通いをしていた。羽裂ミノリの友人でありリャナンシーの呪いを受けていたが、井東ヘレンの手により呪いを回避した。『コロシアム』に参加する事になった羽裂ミノリのセコンド役を務め、黒山ヒノキを騙りサトリに接近しリャナンシーの特性を利用して試合開始前に精気を吸い取った。
- 村松 ユキエ(むらまつ ゆきえ)
- 小麦色の肌に長い銀髪をたなびかせる長身でスレンダーな少女。ダークエルフであり、耳は細長で尖っている。『コロシアム』会場に連行された際は、白い薄手のノースリーブとタイトスカートの組み合わせを纏い、木や動物の腱を張り合わせたと思しきコンポジット式の長弓を貸与され、エルフショットやエルフロックの特性を利用し井東ヘレンと戦う。敗北したがサトリ達に救出された恩を感じ彼らを助力する事となる。
- 井東 たまご(いとう たまご)
- 家族に素性は隠して光十字減災財団の対処班に所属している。井東ヘレンと歳の離れた22歳の兄。実働部隊内でも、45口径サブソニック重金属弾を使った狙撃ユニットを実戦レベルで取り回せる数少ない人材。光十字の命を受けてサトリとヘレンを強襲するが、村松ユキエに不意打ちを受けて気絶。その後は改心し、カレンと戦うサトリを狙撃によりサポートした。
- 天津 ユリナ(あまつ ゆりな)
- サトリの義母。個人の情と組織の命の間ですり潰されそうになっている健気な天津タイゾウの姿に惚れて結婚した。年齢不詳だが、大学生でも通ってしまいそうなほど見た目は若い美人。平均的な女性より身長はやや高い。ゆるふわの長い赤毛をヘアゴムを使って頭の後ろで縛り、黒の下着がうっすら透けるほど薄いブラウスと尻の形が浮き出るほどぴったりしたジーンズを穿き、エプロンを羽織った格好をしている。天津タイゾウと再婚したのと同時に、一緒に連れていたエリカとアユミを天津家に迎え入れる。普段は午後イチのママ会に勤しむ、パートのレジ打ち主婦。
- 『アダムカドモン』という意味でのリリスであり、ゾンビや吸血鬼を同時に相手取っても不足のない桁外れの身体能力を有する。アブソリュートノアの建造計画のプロジェクトリーダーを務める。
- 鬼山 光弘(おにやま みつひろ)
- 安寧会静養病院の院長。高そうなスーツと腕時計をはめた年配の恰幅の良い男。
- 天津 タイゾウ(あまつ たいぞう)
- サトリの実父。大学院で無邪気にアークエネミー研究を進めていた結果、危険なブラック企業と知らずに光十字減災財団に絡め取られてしまった研究者。光十字の中でもアークエネミー達の待遇改善を叫び続けていた穏健派であり、人とアークエネミーの共存を本気で願っていた。サトリには仕事について隠していた。
- 光十字の所業の一部が明るみに出たせいでタオリとの間に致命的な亀裂が入り、一方的に愛想をつかれ家を出て行かれる形で離婚。ユリナがアークエネミーである事を出合い頭に看破した。後にユリナと再婚し、エリナとアユミも家族として迎い入れた。サトリが光十字減災財団を壊滅させたせいで職を失い、サトリの前では出勤する振りをしてハローワークに通う日々を過ごしていたが、無事に真っ当な製薬会社への再就職を果たす。
- 禍津 タオリ(まがつ たおり)
- サトリの実母。足首まである長いロングスカートのワンピースに、上から羽織ったカーディガンが落ち着いた印象を与える女性。髪は艶やかな黒で肩甲骨の辺りまで伸びている。
- アークエネミーの迫害に反対する擁護派だったが、光十字に務めるタイゾウの立場を誤解したまま糾弾して離婚した。しかしタイゾウがアークエネミーであるユリナと再婚した事を知ってユリナを恨み、安寧会静養病院にて自身をアークエネミーを駆逐するハンターとして人体改造させる実験を受ける。最終的に安寧会静養病院の地下にある封印区画に3年以上閉じ込められていたが、自力で脱出してユリナと交戦した。その後は市内のタワーマンションの8階の一室で暮らし、安寧会静養病院時代の治験協力費を工面して生計を立てている。
- 対アークエネミー兵器・殺人三連チェーンソー『ハンドメイド』を自作し、武器として扱う。これはメインの三連刃を互い違いに回転する事で標的を斬る事より肉に噛み付いて上下に引き裂くような破壊を実現。また大型ボウガン(実質的に攻城レベルのバリスタ)に数十本の銀の矢を束ね、扇状にばら撒く事で速度で勝る不死者の逃げ道を封じる確実な牽制効果を発揮する。一式で70kgを越える超重量であるが、タオリは肉体を自己改造しているため草刈り機感覚で自在に振り回せる事ができる。
- アナスタシア
- アメリカ在住の東欧系の少女。シルキー。11歳だが、飛び級でマサチューセッツにある某大学に通う天才児。 シルク製で統一した、妖艶な赤のキャミソールにミニスカートを穿いている。白みの強いプラチナブロンドの長髪がトレードマーク。漫画で日本語を勉強したため、流暢だが必要以上に「わよ」「わね」を繰り返す口調で日本語を話す。小型犬ペットロボットに端末を挿して野外で操作する気性。
- 『メイデン』というハンドルネームを有するホワイトハッカー。北米、西欧各国を中心に活動を活発化させており、原発の制御棒や軍の宇宙部門やテキサスにあるミサイルサイロのフェイズ2まで侵入し、セキュリティの脆弱性を指摘して回っている。スパコン『メフィストフェレス』を運用し、ラスベガスに訪れる200万体近いアークエネミー達への資金繰りを行っていたが、エリア51によるラスベガス空爆作戦によって頓挫した。
- ベンチマークを兼ねて麻雀をさせられていた『マクスウェル』の正体を看破した事がきっかけでサトリと知り合い、友人になって尊敬の念を抱いている。『マクスウェル』の人間的な思考に探求心をくすぐられ、過去に65回以上ものサイバー攻撃を行っている。
- ジョン=ノッカー
- 映画監督。去年に巨大なハリケーンで別荘を失い、減災都市・供饗市の危機意識の高さに感動していた。
- ジェームズ=ウィリーウィリー
- 米空軍ネバダ空軍基地司令官を務める大佐。52歳の男性。アブソリュートノアへの搭乗権を求めてエリア51を指揮しラスベガス空爆作戦を主導したが、フーバーダムに作られた偽のシェルターにてアブソリュートノア側の裏切りに気付き自殺した。
- ニース=オーランド
- ぶかぶかの作業服を身に纏う小柄で白い肌にセミロングの黒髪の少女。アブソリュートノアに属する人間であり、天津ユリナの命で行動している。バンシー。
- 火祭 阿佐美(ひまつり あさみ)
- 22歳で金髪の女性。大学3年生。盛りに盛った髪に、シャンパン色のドレスを着ているキャバ嬢のような容姿。富豪の娘。身内の手で『確率論の殺人計画』が進行中であり、全身をブランド物だらけにしている。
- 美鳴嬉を財力で屈服させる父を憎み、家出をして禍津タオリの家に居候している。
- 田辺(たなべ)
- 供響市の湾岸観光区駅前繁華街にある水族館の飼育員の男性。リヴァイアサンのウミビルに感染されていた。
- 火祭 美鳴嬉(ひまつり みなき)
- 火祭阿佐美の異母妹に当たる隠し子であり、顔は瓜二つだが性格はおっとりしている。年に2回程、父に生活費を貰うために母親と共に本妻宅(阿佐美の家)に赴いていた。アークエネミー・セイレーンであり、長い金髪を二又に分けて左右の腕へぐるぐると巻きつけ、黄金の翼を形成する。カラミティを招き阿佐美を救う気がないアブソリュートノアに憤り、リヴァイアサンの手を離れてアブソリュートノア関係者への恐喝を開始する。しかし実際にはレモラが制御不能に陥っており、サトリの助力を経て事なきを得る。
- 酒井 イオリ
- 9歳の少女。エルフのアークエネミーとして役所に登録済み。供饗市平野区住宅街3-1-2に在住。学校生活は不規則で欠席がち、虫歯の治療に遅れの兆候あり、同じ衣服を連日着回しているなど、虐待の危険サインが複数確認されている。両親は共に授業参観に欠席し、家庭訪問も拒否。近隣住人の証言から昼夜を問わず子供の泣き叫ぶような声が確認されるが、当人及び両親は完全に否定。テレビの報道番組が張り付き取材活動と称して圧力を強める事で、虐待を加速させられている。
- 進藤 マツリ
- 二八歳の女性。供饗第一放送の報道制作局に在籍。コロシアム放映は過激なバラエティの色が強かったが書類上は報道扱いにし、言論及び報道の自由を振りかざす事で各種の倫理案件を振り切るために名義を貸していた。コロシアム放映の失敗を受けて酒井イオリの虐待報道に関わっていたが、サトリにサイバー工作を経てデータを社外に流出。そのまま内部告発したサイバー窃盗犯に仕立て上げられた。
- アジャスト=レックス
- ワイルド@ハント社外取締役幹部。ミイラ。金から灰色に変わりつつある髪を後ろに撫で付けた、白人の大男。高級スーツの上から陽射し対策のくたびれた夏用の薄いコートを羽織った中年男性。工学のスペシャリストだがそもそも出生、国籍、学歴のデータに不審な点がある。
- ワイルド@ハントの経営陣に失望し、アブソリュートノアの『箱舟』の乗船権を獲得するために個人で動く。テキサスにあるワイルド@ハント物流管理AI研究所の実験演算機器の3号機を使用し、サトリの偽装した架空ハッカー集団『ポゼッションスピリット』になりすます事でサトリを釣り出し人質に取った。
- 浅鞘 カクゴ
- 公立供饗第一高等学校の副会長。男子生徒。
- 銀俵 升像(ぎんだわらますぞう)
- 54歳の男性。供饗ダム水質課貯水量管理セクション担当。デスクトップのシステム領域や一時ファイル保存領域よりゴミに擬態して三つに分割された方舟入口のパスコードを保険として用意していた。
- シャルロッテ=フレグラ
- 『アブソリュートノア』の幹部クラスの重鎮。エキドナ。妖艶な美女で、光を弾くような白い肌と枯草のような色の長い髪を垂らして豊かな乳房を有する。薄布を巻く腰から下はぬめるような大蛇。見る角度によって髪や鱗は七色に輝く。
- エキドナの『仔を産み出す』特性を利用し、自身の体を生命進化実験に使われる人工生命用シミュレータに改造し脳髄や臓腑をその都度アップデートしている。さらに自身の脳を極度に発達させる事で、それそのものをアブソリュートノアの惑星シミュレータとして進化させている。
- オルトロス、ケルベロス、ヒュドラ、ネメアのライオンなどの自身の産み出した仔達が今日に至るまでに神や英雄に討たれた事を憂い、その復讐としてカラミティの預言書を作成し架空の終末論に踊らされた人類全体の自己破滅を誘発する事で神を現世に釣り出そうと画策した。
- 安藤スタア、佐川アケミ、菱神アイ
- 委員長を『せいれいさま』の呪いの生贄に巻き込んだ公立供饗第一高等学校の女子生徒達。ギャル系。
- フライ=ヴィリアス
- 東欧一三氏族に所属する吸血鬼であり、「腐敗」を得意とする。黒い軍服を纏う銀のショートヘアに宝石のような瞳を持つ小柄な少女だが、その正体は大量に集まった銀色の吸血蝿の集合体。ぶかぶかの黒い軍服の上着をワンピースのように着こなし、細い脚を厚手の合成繊維で包んでいる。
- 吸血が発端ではなく、悪食が祟って吸血鬼の呪いを受けた。食糧難の時代に生まれ、同じ境遇の子供達と羽虫にまみれた食物を奪い合った末に食中毒で死亡し、埋葬されず遺体全身を羽虫にたかられた経緯が「犯罪めいた親の不義に基づく生まれ」「生活様式のタブー」「埋葬の手順不足」等の禁忌に触れてしまい、呪いへと転じた。
- メスレエート
- 東欧13氏族に所属する人狼。周囲から吸血鬼として扱われ本人も疑いを持っていなかったが、サトリの計略により自身の正体が暴かれてアイデンティティを見失い暴走した。
- 田中 アリス
- 気象予報士。
- 海風 スピーチア
- 公立供饗第一高等学校の普通科への転入生。華奢な体に白みの強い金髪で、長い髪をいくつか節をつけて一本でまとめている少女。年齢は15歳だがサトリと同じ学年、同じクラスへと転入された。
- アークエネミー・スキュラであり、かつて光十字減災財団に確保していた実験体であったが、エイリアン(仮称)の代理母として拉致され眠らされていた。自身のパートナーたるカリュブディスとして貨物船ノーブルインゴット号を対応させている。『JB(ジュエルブレイク)』の一員。
- 佐伯
- サトリたちの教室に現れた代理の教師。
- ショウミ
- 委員長の母親。専業主婦。
- 山垣 追風
- 公立供饗第一高等学校の2年1組に通う少年。生徒会の会計。
- 鍋掴 キョウジ
- 公立供饗第一高等学校に通う男子生徒。アークエネミー・スプリガン。
- 神野 セリナ
- 公立供饗第一高等学校に通う女子生徒。アークエネミー・シービショップ。黒い髪をショートにしている陰気な少女。
- 沖合 ユウコ
- 公立供饗第一高等学校に通う女子生徒。アークエネミー・ドライアドだが、樫の木の精霊としてウバメカシを対象とするため真水よりも海水を好む。神野セリナの親友。
- 峠道 キュウス
- 公立供饗第一高等学校に通う男子生徒。アークエネミー・ワーキャット。
- 魚川 テッペイ
- 公立供饗第一高等学校に通う男子生徒。アークエネミー・オーガ。
- 蛍沢 ケズリ
- 赤毛をポニーテールにした色黒の少女。タンクトップにハーフパンツ、上着は左右の袖を結んで腰の後ろから垂らしている。ヘカテに覚醒を促された事で魔女としての超常を振るう。『JB(ジュエルブレイク)』の一員。
- ピエール=スミス
- 『JB(ジュエルブレイク)』の一員。偶像を積極的に取り入れる術者。本名はビッザ=バルディア。22歳男性で、ミラノ工科大学に在籍し、就職活動は難航中。一人暮らしを機に義母モノのアダルト動画を特に閲覧している模様。
- [クロコディロポリスに見立てた体長15mは誇る巨大なワニのような無人兵器を遠隔操作したり、スカラベの伝承を利用した火球砲撃でサトリを襲った。
- ヘル
- 北欧神話における冥界ニブルヘイムの元首であり、戦士達の社会において不名誉な死を遂げた魂を人類単位で管理する雪と氷の世界の支配者。巨大な肉食恐竜のような外観の棺「エリュズニル」を操る。
- 『JB(ジュエルブレイク)』の一員であり、その内部でも存在が秘匿されたSSS班。肩まである銀髪に白い肌で服装は丈の短い純白のドレスの少女。肩を出した派手なものだが、右手と右足だけ青黒い手袋やストッキングで覆っている。
災害環境シミュレータによる被害予測
- シリアル01、春先 芽衣架(はるさき めいか)
- 推定死亡確率75.5%(エリカに話しかけてしまうと100.0%)。27歳、女性、英語教師。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの手で最初に吸血され死亡確率が急上昇する女教師。帰国子女で生徒の憧れであり、ミニタイトにハイヒールを穿いているが実はキャラ作りで疲れている。異変に気づいた際、キャラ作りを放棄し陽の当たる屋外へ逃げれば22.1%まで死亡確率が減る。
- シリアル02、安東 夕刻(あんどう ゆうどき)
- 推定死亡確率51.0%(廊下から空き教室に逃げないと100.0%)。17歳、男性、高校2年生。最高リスク、将棋倒しで圧死。
- アユミに最初に襲われる生徒の一員。若干影が薄く、次々襲われる生徒達と違い難を逃れるも一斉に動き出すゾンビの群れに呑まれ死亡確率が高騰。アユミの素性を知っている。寂しがらず一人で空き教室に逃げれば17.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル03、夏川 華芽(なつかわ はなめ)
- 推定死亡確率98.9%(除霊グッズがクラスメイトに見つかると100.0%)。16歳、女性、高校2年生。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- アユミに襲われる生徒の一員。当人は霊感少女を気取ってオカルト研究会を立ち上げているが、それが仇となり皆の頼りにされて死亡確率が急上昇する。パニック発生時、教室に留まらず窓から飛び降りれば16.6%まで死亡確率が減る。
- シリアル04、松本 青磁(まつもと せいじ)
- 推定死亡確率88.7%(アユミのおへそに目を奪われていると100%)。17歳、男性、高校2年生。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- アユミに襲われる生徒の一員。中学生のアユミに憧れておりゾンビ化に抵抗がなかったが、土壇場で隣にいた田村良大に噛まれてゾンビ化する。あまりの悔しさに自ら壁へ頭を打ち付け不死者の一生も終える。アユミに固執しなければ13.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル05、田村 良大(たむら りょうだい)
- 推定死亡確率65.5%(竹刀を使ってアユミと戦おうとすると100.0%)。32歳、男性、体育教師。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 意図的に怖い先生を演じる事で校内の秩序を保っている古い気質の体育教師であり、根は優しい。ゾンビ化に伴い思考が単純化すると共に、ヤンチャな昔の言葉遣いが掘り起こされる。トイレに隠れていれば30.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル06、井東 ヘレン(いとう へれん)
- 推定死亡確率70.4%(兄の井東たまごが助けに来ないと100.0%)。15歳、女性、高校1年生。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 元々無口なハーフの少女で、滅多に発言しない事からお人形みたいと周囲から可愛がられている。兄のたまごが救出に来れば、死亡確率は一挙に2.1%まで減じる。
- シリアル07、阿久津 月斗(あくす がつと)
- 推定死亡確率69.0%(ヘレンを捜しに行くと100.0%)。18歳、男性、高校3年生。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 一見すると受験戦争のガリ勉男だが、実は重度のヘレン親衛隊。ゾンビ化後もヘレンの要求を満たそうと肉を欲する。駐輪場へ一人で向かえば10.9%まで死亡確率が減る。
- シリアル08、宮川 伊代(みやがわ いよ)
- 推定死亡確率58.8%(階段ではなくエレベーターを使おうとすると100.0%)。38歳、女性、主婦。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- エレベーター待ちをするとゾンビの群れに襲われ死亡確率が跳ね上がる。ゾンビ化後は、感染したゾウに踏まれて粉砕される。足踏みせずに階段へ向かえば25.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル09、隠形 明生(おんぎょう あきお)
- 推定死亡確率87.6%(驚いて叫ぶと100.0%)。20歳、男性、フリーター。最高リスク、将棋倒しで圧死。
- パニック発生時に慌てて逃げ出す者の一人。ゾンビから必死に逃げ出そうといち早く行動するが、そのために無秩序な恐慌状態が周囲に伝播し、結果として将棋倒しに巻き込まれて死亡確率が急上昇する。その場で伏せて花壇の中に隠れると31.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル10、厚紙 蒔苗(あつがみ まきな)
- 推定死亡確率51.9%(火祭阿佐美を突き飛ばすと100.0%)。18歳、男性、無職。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- パニック発生時に火祭阿佐美のバッグを奪う。しつこい彼女を突き飛ばす際に死なせてしまった事は想定外であり、頭が真っ白になっている隙にゾンビに襲われて死亡確率が高騰する。討伐隊の鉄パイプで頭を砕かれる。火祭と手を取って逃げれば19.2%まで死亡確率が減る。
- シリアル11、火祭 阿佐美(ひまつり あさみ)
- 推定死亡確率98.9%(ブランドバッグを手放さないと100.0%)。22歳、女性、大学3年生。最高リスク、暴漢に突き飛ばされて脳挫傷。
- パニック発生時に厚紙蒔苗にバッグを奪われる。大富豪の娘。身内の手で『確率論の殺人計画』が進行中であり、全身をブランド物だらけにしている。安物のジャージに着替えると一挙に5.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル12、差貝 友一(さがい ゆういち)
- 推定死亡確率82.1%(一定以上食糧を抱えると100.0%)。25歳、男性、ショップ店員。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 札束ではなく食糧の強奪に走る。重度のホラーマニアでゾンビパニックが起きたらどう生き残るかと日々夢想するも、実際にはいきなりゾンビに噛まれて死亡確率が急上昇する。身を隠す事に専念すると22.3%まで死亡確率が減る。
- シリアル13、安川 たつ(やすかわ たつ)
- 推定死亡確率67.3%(愛犬を守り続けると100.0%)。78歳、女性、無職(年金暮らし)。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- ゾンビと化してホームセンターの扉を破る。足腰は丈夫で、犬の散歩が日課。ゾンビパニック発生時は物陰に隠れるも、吼え続ける愛犬のせいで発見されて、死亡確率が高騰。しかしリスクを無視して愛犬を抱き締め続ける。散歩を控えれば26.1%まで死亡確率が減る。
- シリアル14、高島 ゆくて(たかしま ゆくて)
- 推定死亡確率80.4%(学校で進路指導を受けないと100.0%)。18歳、男性、高校3年生。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- ゾンビと化してホームセンターの扉を破る。就職か進学かで悩んでいるが、具体的な学力や経済状況ではなく根本的に何を目指すかのビジョンがないため。執着がないので、ゾンビ後も慌てる事もない。生き延びて何をしたいのかを見つけられれば2.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル15、みつえ
- 推定死亡確率79.8%(主人を守ろうとすると100.0%)。3歳、メス、トイプードル。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- ゾンビと化してホームセンターに現れる。安川たつの愛犬。その行動によって安川たつの死亡確率を高騰させる事になるが、最後まで吼え続けるのはゾンビを遠ざけ、主人を守ろうとするためだった。興奮せず、安川たつの指示に従えば17.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル16、沢辺 道則(さわべ みちのり)
- 推定死亡確率91.0%(大量のゾンビを引き連れると100.0%)。42歳、男性、自称会社員。最高リスク、他の人間からの撲殺。
- 独身貴族を名乗って大手自動車メーカー重役の名刺を持つが、昼間から繁華街をうろつく等、素性が怪しい男。大量のゾンビを連れて逃げ回るせいで他の人間から邪魔者扱いされて死亡確率が急上昇する。大仰な演技で人心掌握しようとするのをやめれば25.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル17、大熊 かすか(だいくま かすか)
- 推定死亡確率93.9%(沢辺の正体に気づいて見限らないと100.0%)。39歳、女性、自称旧華族の跡取り娘。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 沢辺道則の連れ合いで、結婚詐欺師。互いが互いを騙している事には気づいていない。沢辺の死亡後、引き連れてきた大量のゾンビから逃げ出すための囮として手足を縛られ大通りに放り出されて死亡確率が高騰。早々に沢辺と別れると11.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル18、赤山 太郎(あかやま たろう)
- 推定死亡確率58.1%(エリカの扇動に乗ってしまうと100.0%)。24歳、男性、警察官。最高リスク、ゾウに踏まれて圧死。
- エリカに扇動されてゾンビに発砲する警察官。繁華街で暴れるゾウとかち合い死亡確率が急上昇する。正義のためにというより、銃を持つ事で気が大きくなってしまう。発砲音のうるさい銃を捨てれば20.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル19、杉田 升華(すぎた ますけ)
- 推定死亡確率53.6%(同僚に流されると100.0%)。30歳、男性、消防士。最高リスク、サイに突かれて内臓破裂。
- エリカに扇動されてゾンビへ襲いかかる消防士。繁華街で暴れるサイとぶつかり死亡確率が急上昇する。当人の意思というよりも周りが燃え上がってしまい、自分だけ置いていかれるのを恐れていた。一人で繁華街から逃げ出すと31.3%まで死亡確率が減る。
- シリアル20、ラファエル=ホッパー
- 推定死亡確率69.0%(寝摘吉家に従うと100.0%)。25歳、男性、光十字減災財団の情報班。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- サトリとは別口のドローンを飛ばして情報収集する光十字減災財団のメンバー。ゾンビに襲われて死亡確率が高騰。ドローンの制御を手放してしまう。目の前で被害が拡大しながら民間人の救出を許可しない中央班に憤りを感じる。利己的に徹すれば25.6%まで死亡確率が減る。
- シリアル21、寝摘 吉家(ねづみ きっか)
- 推定死亡確率94.2%(バスで一般市民を助けようとすると100.0%)。41歳、男性、光十字減災財団の情報班班長。最高リスク、ゾウに襲われて圧死。
- 民間人を救出するため、観光バスを走らせる光十字減災財団のメンバー。見捨てる決定を下す中央班から離反し独自行動に走る。その離反が組織に亀裂を入れ、より多くの犠牲者を生み出す。助ける人数を絞り、徒歩で移動すると14.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル22、神中 清子(かみなか せいこ)
- 推定死亡確率51.0%(観光バスに乗ってしまうと100.0%)。23歳、女性、主婦。最高リスク、ゾウに襲われて圧死。
- ゾンビ化した際に立ち往生したバスの屋根に上がる。同窓生の友人達とキャンプに出かける途中、食材を買いに繁華街へ立ち寄るとゾンビ側から襲われて死亡確率が高騰。スーパーの保冷室に隠れ続けると19.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル23、市川 真彦(いちかわ まひこ)
- 推定死亡確率85.9%(火祭阿佐美の監視を続けていると100.0%)。29歳、男性、ボディガード。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの命令で人間ミサイルと化し、サトリ達を守るべく大蛇に突っ込む下僕となる。元々は市議の警護を務めるボディガードで、火祭阿佐美の『確率論の殺人計画』にも関与して彼女をベタ褒めしている。火祭を助け共に行動すると一挙に7.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル24、鍋中 光莉(なべなか ひかり)
- 推定死亡確率63.4%(ゲームセンターで現実逃避していると100.0%)。13歳、女性、中学1年生。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの命令で人間日傘と化し、彼女を直射日光から守る下僕となる。勇気のない自殺志願者で、学校をサボっていたところ死亡確率が高騰。勇気を正しく出し、学校に行くと10.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル25、柔木 剛造(やわらぎ ごうぞう)
- 推定死亡確率55.9%(喫茶店で油を売っていると100.0%)。45歳、男性、秘書。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの命令で人間日傘と化し、彼女を直射日光から守る下僕となる。市議の第二秘書だったが、この歳でも政界進出の話は出てこず、あまり芽はない。外回りの途中に寄り道しなければ19.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル26、円藤 彩奈(えんどう あやな)
- 推定死亡確率81.4%(自らエリカへ身を差し出すと100.0%)。19歳、女性、家事見習い。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの命令で人間ミサイルとなる。20歳になると後は老化するだけと根拠もなく脅える美容マニアで、吸血鬼の存在を知り狂喜する。念願の永遠を手に入れたが、最初の仕事が人間ミサイルとなる事だった。柱の陰でエリカをやり過ごすと14.4%まで死亡確率が減る。
- シリアル27、ミハイル=K=カルベンコフ
- 推定死亡確率92.5%(駅前で路上演説を続けていると100.0%)。23歳、男性、自称霊能者。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの命令で人間ミサイルとなる。正当なるエクソシストの血筋を引くらしいが、本国で顔が割れ仕事にならず新天地を目指したとする説が濃厚。路上演説をやめて求人チラシを拾うと17.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル28、はつよ
- 推定死亡確率70.4%(檻の中で鳴くと100.0%)。15歳、メス、動物園のゾウ。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 繁華街で暴れ回るアフリカゾウ。インドゾウと違って滅多に懐かないらしく、動物園での人気と裏腹に飼育員の事故も絶えなかった。吸血鬼との戦いでは敗北するが、目一杯暴れて満足な様子。檻の中で眠り続け、強そうに見せなければ5.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル29、ひんやりん
- 推定死亡確率83.5%(アユミのどれにしようかなで当たると100.0%)。5歳、オス、動物園のヘビ。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 繁華街で暴れ回るアナコンダ。毒は持たない。動物園で生まれたため野生の心に乏しく、飼育員にも甘えていたが事故も頻発。サトリ達に対しても捕食よりは遊びをねだったが結局絞め殺された。檻の中の樹上に隠れれば17.7%まで死亡確率が減る。
- シリアル30、生成 研加(きなり けんか)
- 推定死亡確率70.1%(低空侵入すると100.0%)。27歳、男性、自衛軍。最高リスク、機体墜落に伴う全身打撲。
- 観測ヘリを使って供饗市の斥候に来るヘリ部隊の一員。教本通りの低空侵入のせいでエリカ達の餌食となり、死亡確率が高騰。低空侵入を避ける事で30.8%まで死亡確率が減る他、偏頭痛による任務拒否を申請しても15.0%以下まで抑えられる見込みがある。
- シリアル31、乱立 竜二(らんりつ りゅうじ)
- 推定死亡確率82.7%(一人でキャンプしていると100.0%)。23歳、男性、会社員。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- アユミにバーベキューを奪われる男であり、外で起こるパニックに気付かない。有給を使ったのにメンバー達と折り合わず、一人キャンプ中にアユミから声を掛けられてとても喜ぶ。だが一番美味しそうな串を分けると直後に彼女に噛まれて死亡確率が急上昇する。ラジオで騒ぎを聞くと10.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル32、漠石 明美(ばくいし あけみ)
- 推定死亡確率57.8%(風邪を押して早退しないでいると100.0%)。35歳、女性、ダム職員。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- ゾンビ化後にダム決壊を行う。感染後に知性は残らないが、制御盤をメチャクチャに破壊するため許容を超えた大放水を決行、ダム全体の強度が耐え切れずに崩壊する。今の仕事に不満がある。制御室から出ていれば22.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル33、黒砂 丈二(くろすな じょうじ)
- 推定死亡確率94.5%(アユミが侵入すると100.0%)。28歳、男性、光十字減災財団の情報班。最高リスク、アユミの手刀で心臓破裂。
- ゾンビによるダム襲撃の際、アユミを迎撃するべく戦う光十字減災財団のメンバー。数件の自殺、失踪事件に関与したと思われるが、全力全開のゾンビには敵わず死亡確率が高騰。作業服に着替え一般人のふりをすると25.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル34、鰐口 ひとみ(わにぐち ひとみ)
- 推定死亡確率91.2%(無線を切らずに逃亡に移ると100.0%)。25歳、女性、光十字減災財団の対処班。最高リスク、射殺。
- ゾンビによるダム襲撃の際、侵入してくるアユミを迎撃するべく戦う光十字減災財団のメンバー。実際には中央班への不満を募らせており、本気で戦う気はない。騒ぎに乗じて泥船から一人逃走を図るが、他のメンバーに背中を撃たれ死亡確率が急上昇する。いったん死んだふりをすると19.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル35、阿達 キララ(あだち きらら)
- 推定死亡確率53.3%(息抜きでコンビニに出かけると100.0%)。17歳、女性、高校3年生。最高リスク、吸血による失血死。
- ゾンビによるダム決壊時、孤立した屋上でゾンビの群れに襲われる吸血鬼。絶望的な受験戦争にうんざりし、隕石でも降って来ないかと思っている矢先にパニックに遭う。こんな境遇は望んでいないと嘆きながら貪られて死亡確率が高騰。家で勉強を続けると15.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル36、手草 サトリ(てぐさ さとり)
- 推定死亡確率68.7%(エリカに名前を知られると100.0%)。20歳、男性、フリーター。最高リスク、吸血による失血死。
- ゾンビによるダム決壊時、エリカの傍に侍る従者。彼女の弟と同名である事が気に入られ、最後まで温存される。吸血鬼としての力やスキルは大した事はなく、ゾンビが群れえやって来てあっさりやられる。山へ逃げた際、様子を見に街へ戻らなければ12.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル37、枝中 アユミ(えだなか あゆみ)
- 推定死亡確率70.8%(エリカに名前を知られると100.0%)。14歳、女性、中学2年生。最高リスク、吸血による失血死。
- ゾンビによるダム決壊時、エリカの傍に侍る従者。彼女の妹と同名である事が気に入られ温存される。自転車がパンクしなければ20.3%まで死亡確率が減る。
- シリアル38、山田 彦助(やまだ ひこすけ)
- 推定死亡確率50.0%(巨乳のゾンビに目を奪われていると100.0%)。18歳、男性、大学1年生。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- エリカを組み伏せるゾンビの一人。自他共に認める巨乳好き。アユミの手先になって哀しみ、エリカに飛びかかって歓喜するが、その胸を噛むのは違うと疑問を抱き、感染中でも意志の力で回避する猛者。水着ポスターの前でじっと息を潜めると15.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル39、エルフェニア=レッドミスト
- 推定死亡確率99.2%(翻訳アプリの入ったスマホを失うと100.0%)。15歳、女性、中学3年生。最高リスク、吸血による失血死。
- ウピオルとして教会の鐘を鳴らす吸血鬼。ネットのご先祖様検索において自分が有名な魔女の血を引く事を知って大ショックを受ける。複数言語の供饗市ガイドブックを拾うと9.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル40、馬家 信太(うまいえ しんた)
- 推定死亡確率53.6%(鐘が鳴る前後、倉庫から外へ出ると100.0%)。17歳、男性、高校2年生。最高リスク、ウピオルによる吸血鬼化。
- ウピオルの手で吸血鬼となる一人。問題が起こるたびに逃げ続け、ゾンビ、吸血鬼、水没パニックと奇跡の回避を続けるが、ウピオルの鐘は防げず死亡確率が高騰。自分で目的を見据え、ボートで海に逃げると15.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル41、エンクライス=ステイラー
- 推定死亡確率51.5%(騒ぎの中、一定以上エリカの観察を続けると100.0%)。31歳、男性、大使館勤務。最高リスク、吸血による失血死。
- サトリ達を強襲するためにボートに飛び乗ろうとするも、木の枝で補強された爆弾に迎撃される吸血鬼。東欧、某国の大使館所属。クイーン級の吸血鬼であるエリカの動向と供饗市における制御法の調査のために視察にやって来る。パニックの初期段階で迷わず街の外を目指せば11.8%まで死亡確率が減る。
- シリアル42、恵津 春富(えつ はるとみ)
- 推定死亡確率80.5%(騒動後も仕事を続けると100.0%)。18歳、男性、清掃バイト。最高リスク、ウピオルによる吸血鬼化。
- 階段の踊り場でサトリ達と戦う吸血鬼。現状維持が信条であり進むのも戻るのも嫌う。吸血鬼になりたてのために自らの体の限界を理解していない。パニック時、職場かつ要塞である劇場から離れると17.7%まで死亡確率が減る。
- シリアル43、夕日 詠歌(ゆうひ えいか)
- 推定死亡確率54.1%(観測ヘリに大声で助けを求めると100.0%)。23歳、女性、無職。最高リスク、吸血による失血死。
- 不動産ビルの廊下でサトリ達と戦う吸血鬼。いわゆる就職浪人だがその間にアルバイトで食い繋ぐ事はしていない。理想の自分をSNSに書き込んでおり、現実の自分と乖離していく事に恐怖を感じている。物陰で静寂に耐え続けると23.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル44、海辺 靭(うみべ じん)
- 推定死亡確率61.0%(鉄橋爆破時、車の渋滞に巻き込まれると100.0%)。19歳、男性、ベンチャー企業社長。最高リスク、吸血による失血死。
- 不動産ビルの廊下でサトリ達と戦う吸血鬼。子供の頃に作ったボードゲームが大金を生む。順風満帆だが苦難を知らずに20歳を迎える自分は本当に大人になれるのか、大きな子供にならないのかと不安を感じている。秘書を信じて共に行動すれば7.8%まで死亡確率が減る。
- シリアル45、咲畑 のばら(さきはら のばら)
- 推定死亡確率70.8%(鐘の音の際、バスルームから出ると100.0%)。20歳、女性、警備員。最高リスク、ウピオルによる吸血鬼化。
- 不動産ビルの廊下でサトリ達と戦う吸血鬼。そろそろ結婚について焦っている。サトリ達との戦闘から消滅を免れているのだが、直後にエリカの疑似小惑星衝突攻撃『月下必滅』で完全に消滅する。バスルームで孤独に耐え続けると13.4%まで死亡確率が減る。
- シリアル46、マザーシリウス
- 推定死亡確率84.5%(タロットに出た死神の暗喩に従うと100.0%)。25歳、女性、占い師。最高リスク、吸血による失血死。
- 本名不明。エリカの疑似小惑星衝突攻撃『月下必滅』の素材にされる吸血鬼。一回の攻撃で1割程度すり潰されるが、その中で特に死亡確率が高い個体。占いの精度は高くないが、相手の悩みを引き出す話術のプロ。自分で自分を占わなければ15.3%まで死亡確率が減る。
- シリアル47、砂殿 弥奈(すなどの みな)
- 推定死亡確率67.1%(都市水没までにビルに残っていると100.0%)。16歳、女性、高校1年生。最高リスク、『月下必滅』による爆死。
- 『月下必滅』に吹き飛ばされる女子高生。水没後の供饗市のビルに取り残されて絶望し、どうせなら派手な必殺技で、と願う直後に同攻撃が決行されて死亡確率が急上昇する。同攻撃は多くの被害を出すが、中でも死亡確率が高い。諦めずにボートで水に出ると14.7%まで死亡確率が減る。
- シリアル48、深森 刹那(ふかもり せつな)
- 推定死亡確率70.6%(砂殿弥奈に付き合っていると100.0%)。17歳、男性。高校2年生。最高リスク、『月下必滅』による爆死。
- 『月下必滅』に吹き飛ばされる男子高校生。砂殿弥奈と行動を共にする。どんな時でも何とかなるが口癖だが、他力本願の現れ。吹き飛ばされる街並みを見て同じように呟くが、直後に建物ごと消滅して死亡確率が高騰。一人で行動すると20.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル49、王通 刀(おうづ かたな)
- 推定死亡確率59.0%(供饗市が水没すると100.0%)。14歳、男性、中学2年生。最高リスク、ウピオルによる吸血鬼化。
- 二度目の『月下必滅』の素材にされる吸血鬼。難しい漢字は使っていないのに初見で読みにくい名前である事に悩む。噛まれずに吸血鬼化するため自身の体の変化や所属など、混乱のまま素材にされる。昼間に民間用要塞である球場を避けると11.4%まで死亡確率が減る。
- シリアル50、鈴生 優佳(すずなり ゆうか)
- 推定死亡確率80.3%(サトリ達が病院に着くと100.0%)。25歳、女性、看護師。最高リスク、『月下必滅』による爆死。
- 大学病院に勤務する一般の看護師。光十字減災財団については何も知らない。病院で籠城するが、『月下必滅』の破壊力には構造が耐えられずに死亡確率が高騰。ゾンビと吸血鬼ならまだ吸血鬼が良いと葛藤するも、爆死という第三の結末に陥る。水没前に救急車で逃げると15.8%まで死亡確率が減る。
- シリアル51、仁科 明人(にしな あきと)
- 推定死亡確率94.0%(サトリ達が病院に着くと100.0%)。34歳、男性、光十字減災財団の医療班。最高リスク、アユミとの戦闘で頸部損壊。
- 地下の扉を開くため生体認証パーツをアユミにもぎ取られる医師。光十字財団の監視者という裏の顔も持つ。ドクターヘリで逃げると3.3%まで死亡確率が減る。
- シリアル52、猪里 淘汰(いのり とうた)
- 推定死亡確率(過去遡行演算含む)89.0%(光十字減災財団の決定を疑うと100.0%)。50歳、男性、市長。最高リスク、入水自殺?
- 自殺がほのめかされる市長。遺体はダム湖で発見され自殺として処理されてるが、遺書や遺体発見の状況、そしてダムという立地を考えるに、光十字減災財団が関与しての他殺の線も捨てきれない。独自調査さえしなければ40.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル53、海底 たから(うみぞこ たから)
- 推定死亡確率90.0%(アユミにロックオンされると100.0%)。25歳、男性、光十字減災財団の対処班。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 地下施設でアユミ達の侵攻阻止を試みる光十字減災財団の戦闘員。地下隧道網を使いたびたび不死者の襲撃を行うも奇襲に対応できずに失敗する。不死者の発生を許した神の完全さを疑い、神頼みする同僚を嘲る。当日、駅前の説法に足を止めれば18.7%まで死亡確率が減る。
- シリアル54、井東 たまご(いとう たまご)
- 推定死亡確率91.9%(離反して地上救出組と合流しないと100.0%)。22歳、男性、光十字減災財団の対処班。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- 地下施設でアユミと交戦して死亡確率が高騰。光十字減災財団で裏稼業を営む自分と歳の離れた妹のヘレンと接する自分との齟齬に悩み、侵攻時も早く逃げてヘレンと合流したがる。パニックの初期段階でヘレンの救出に向かえば一挙に3.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル55、仮ID 180号(Temporary ID #180)
- 推定死亡確率93.8%(仲間を諦めきれずに呼びかけを続けると100.0%)。25歳、男性、光十字減災財団の対処班。最高リスク、暴発による射殺。
- 地下施設でアユミとの交戦中にゾンビ化した同僚の銃が暴発し、流れ弾が被弾して死亡確率が高騰。表世界で罪を犯し、脱却と引き換えに光十字減災財団へ忠誠を誓う事になった。仮IDは正式な『次の身分』の完成前に死亡するためのもの。当日、警察に出頭して警官と共に署内で戦うと13.3%まで死亡確率が減る。
- シリアル56、火河 大蛇(ひかわ おろち)
- 推定死亡確率99.9%(サトリに銃を向けると100.0%)。39歳、男性、光十字減災財団の対処班班長。最高リスク、吸血による失血死。
- 大量のコウモリと化すエリカに全身の血を抜かれて死亡確率が急上昇する。光十字減災財団の対処班の班長を務める猛者であり実戦で様々な決を行うものの、命令系統が崩壊した際は錯乱気味だった。何をしても死亡確率は減らない。
- シリアル57、石上 真角(いしうえ まかく)
- 推定死亡確率90.5%(火河大蛇の指示を待ち続けると100.0%)。25歳、男性、光十字減災財団の対処班。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカと配下に襲われる光十字減災財団のメンバー。班長の強さを妄信的に信頼しており、最後の最後までその到来を待ち続ける。上からの命令が口癖で、施設内で行われる非人道的行為も全て責任は上にあると信じている。組織に疑問を持ち、出勤拒否をすれば20.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル58、木立 純家(こだち じゅんか)
- 推定死亡確率90.4%(死体に紛れて死んだふりしないと100.0%)。25歳、男性、光十字減災財団の対処班。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの配下に襲われる光十字減災財団のメンバー。リアリストというよりも拝金主義者で、金があればどんな仕事でも請け負うと豪語して不死者狩りも楽しんでいる。最終的には汚れた数枚の紙幣で肉盾となる羽目になる。パニック当日、出勤途中の道の花に価値を見出せば17.3%まで死亡確率が減る。
- シリアル59、トーマス=ジョンソン
- 推定死亡確率97.0%(コインを弾いて結果に従うと100.0%)。30歳、男性、光十字減災財団の対処班。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの配下に襲われる光十字減災財団のメンバー。死を遠ざけるには力を手に入れる事が一番だと考え、最終的に光十字減災財団と合流。対処班でも一目置かれる存在だが、彼はより強い自己を求めるだけであり不死者への執着はない。パニック当日の出勤途中、気紛れに老人を助ければ10.0%まで死亡確率が減る。
- シリアル60、泥沢 花子(どろさわ はなこ)
- 推定死亡確率90.5%(自らパニックを起こしてしまうと100.0%)。28歳、女性、光十字減災財団の洗浄班副班長。最高リスク、吸血による失血死。
- エリカの配下に襲われる光十字減災財団のメンバー。水没で開かない扉の前で死亡確率が高騰。感情が振り切れると論理的思考を維持できず無駄な行動を繰り返す。なお班長クラスが集い意思決定する中央班に非常任で出入りもしていた。パニック当日の出勤途中、民家の初期消火を手伝うと15.5%まで死亡確率が減る。
- シリアル61、鋭利 涼科(えいり りょうか)
- 推定死亡確率98.9%(旧知であるアユミに見つかると100.0%)。27歳、女性、光十字減災財団の医療班副班長。最高リスク、ゾンビパウダー劇症型に感染。
- ゾンビと化して医療ブロックを徘徊する。世に蔓延る不死者の生態を調べたくて仕方がない。原形を留めて処分された不死者の遺体のいくつかは、彼女のラボで標本にされている。アユミの手でゾンビにされ瓶詰にされかけるも、途中で飽きて捨てられる。何しても死亡確率は変わらない。
- シリアル62、新妻 真由子(にいづま まゆこ)
- 推定死亡確率(過去遡行演算含む)89.9%(光十字減災財団に拘束された時点で100.0%)。18歳、女性、高校3年生。最高リスク、ショゴスからの全身打撲。
- 人狼。レベル4のコロシアムの措置を受け、同じ不死者から攻撃を受けて死亡確率が高騰。最期まで協調を呼びかける。人間の恋人がいて、将来の夢は「優しいお嫁さん」。光十字減災財団からの襲撃時、恋人の前で狼化を躊躇しなければ10.8%まで死亡確率が減る。
- シリアル63、巻紙 敦夫(まきがみ あつお)
- 推定死亡確率(過去遡行演算含む)87.1%(光十字減災財団に拘束された時点で100.0%)。27歳、男性、大学助手。最高リスク、全身溶解によるショック死。
- ベルセルク。レベル4のコロシアムの措置を受け、同じ不死者から攻撃を受けて死亡確率が高騰。新妻真由子の考えを甘いと思いながらも馬鹿にできず、彼女を庇って深手を負う。光十字減災財団からの襲撃時、一般人の教授に助けを求めれば17.9%まで死亡確率が減る。
- シリアル64、???
- 推定死亡確率(過去遡行演算含む)95.5%(光十字減災財団に拘束された時点で100.0%)。年齢および性別は不明、職業不詳。最高リスク、光十字減災財団による薬品処理。
- ショゴスの名で呼ばれる粘液状の生命体。元の人物像や社会生活など一切不明で、最初からこの体だった説も濃厚だとされている。人の情や言葉を解さず、率先してコロシアムで他の不死者を襲う。戦闘終了後、虫の息のところを光十字減災財団により処理される。何をしても死亡確率は変わらない。
- シリアル65、天津 サトリ(あまつ さとり)
- 推定死亡確率100.0%(シミュレート開始時点で確定。揺るがず)。15歳、男性、高校1年生。最高リスク、不明。
- 災害環境シミュレーションの最後に死亡する。死亡後も笑っていた。
用語
編集- マクスウェル
- サトリの開発した災害環境シミュレータ。ネーミングはマクスウェルの悪魔に由来する。組み立て作業は全てサトリが一人で行ったが、シミュレータ結果を各研究機関に提出する事を条件に、大学や研究機関に並列マシンの管理フローの開示してもらうなど多数の協力を取り付けている。また、アナスタシアのせいでファイアウォール面はかなり鍛えられている。
- コアユニットは市販の3D携帯ゲーム機『VS-life』。これは初期ロットで感電事故が相次いで回収騒ぎになった製品であり、売り物にならなくなった中古ショップの在庫を片っ端からかき集めて中身を分解し、演算部分を1400台分ほど並列化させた機構。本体はコンテナ1個分くらいだが、冷却システム(液冷)と電源確保(主に変電)を搭載するために別口でコンテナがもう1個必要になった。港沿いのコンテナ置き場に安置されている。
- 意識投入型のダイブデバイスにも市販品であるVR機器『ドリームケース』を使用している。オープン価格と言われているが市場平均では三万円弱。人間の脳が夢に用いる演算領域を利用して現実さながらのビジョンを見せる方式を採用している。形はワイヤレスのヘッドフォンのようなものであり、軽量化されている。
- 台風や山火事などパラメータを設定すると、架空の街のどこに人が集まりどこで渋滞が起きるのかをシミュレートする。住人のモデリングは必要とせず、建物、備品、資材やエネルギーの消費、それらのわずかな痕跡の集合から「この人物はこう動かないと成立しない」と逆算して勝手に人物データを組み上げるシステム。
- AI『マクスウェル』が管理エージェントプログラムを務める。SNSとも連動させてマクスウェルとの会話も可能であり、サトリが携帯しているモバイル『洋梨フォン8オメガ』と高速無線通信を介して連携をすることで演算申請のリクエストを行える。サトリの手で拡張され、後述の『ラプラス』『ゴーストキャット』と必要に応じて並列接続する事で、互いの演算能力を掛け合わせる機能が追加されている。
- 供饗市(くきょうし)
- 人口は80万人ほどの昔から天変地異が多い街。西の山間部から吹き下ろす冷たい風が東の海岸線の湿った空気とぶつかり大気が不安定化するために竜巻と落雷が有名。財政破綻を避けるために国家増強計画特区として指定を受け、防災・減災ビジネスが街の特色となった観光街。有名大学などが軒を連ねて調査チームを送り込み、その発生メカニズムの難しい各種災害の研究と発生予測、被害軽減などの技術を日々組み上げられていった背景から『減災都市』とも呼ばれている。各家庭の地下には巨大なトルネードシェルターがあり、住民の安全が保護されている。また、道路のあちこちに消火ホースと一緒に水害時のためのゴムボートが設置されている。他にも街の各所にあるセンサーの塊『ウェザースフィア』や不測の事態のための予備電源システムなど様々な試みが投じられている。
- 光十字減災財団
- 人道・医療分野に強い影響力を持つ世界最大の国際組織。防災・減災ビジネスには多数の企業、研究機関、大学などが参加しているが、どうしても学閥や企業間の利害などが衝突してしまう。こうした人材の潰し合いを回避するためのクッション役として、中央への予算の申請及び監査を一本化し、また、参加グループ同士で重複するプロジェクトがないかを見極め、限られた人材や機材を最大効率で稼働させるための財団。表向きは非営利団体として登録されているが、各国の製薬会社や医療機器メーカーを中心に相当額の献金を受けている。厚労省に太いパイプを持ち、アークエネミー対策マニュアルである「第一号異種防疫手引書」は防衛省と共に外部監修として参加している。財団自体の設立からは日が浅いが、母体となる光十字は1500年の歴史を持ち、常にペストや赤痢、コレラ、スペイン風邪などと戦ってきた歴史がある。災害救助、炊き出し、財政支援、医療技術向上、災害現場における風説の阻止、古文書に埋もれた過去の大災害のデータの継承など、様々な活動を行ってきた。
- 元々は人間に迫害を受けて来たアークエネミーにより創設された組織だが、現在は構成員の99%は人間。財団の裏の顔として、供響市の地下全域に広がっている不死者、アークエネミーの研究所を運営している。不死者が人の社会と迎合できる可能性があれば予行演習に移り、迎合できなければ処分を行っている。同施設内の検体保管庫に様々な不死者のサンプルを保管している。
- サトリによって内部事情を告発され解体を余儀なくされ世界中に混乱を招いたが、正式メンバーは『アブソリュートノア』と合流して本来の計画を進行中。
- ラプラス
- 光十字減災財団供饗市支部が保有する大規模人材選定シミュレータ。公立供饗第一高等学校の地下空間に安置されており、縦2m、横5m、高さは建物3階分ほどのマシンを100基以上も並列に繋げたスパコンであり、1基だけでもマクスウェルの性能を軽々と超える。ネーミングはラプラスの悪魔に由来する。
- 文科省に付与され、人材の振り分けに運用されている。全国模試、IQテスト、内申点、運動テスト、様々な資格取得などの雑多な情報を全国規模で蒐集し、論理思考に基づいて振り分ける事で、将来伸びるとされる生徒達の「実際の伸び代、余裕」を正確に予測演算し、官公庁や各企業等、適切なジャンル、ランクに見合った斡旋を可能とする。
- サトリにより12000個近いパーツを分解されてブレードサーバーを運び出され、コンテナサイズに組み立て直された。スペック的にはマクスウェルと同等かわずかに下回る程度であり、現在はマクスウェルのスレーヴ役の1機として演算スペックを補助している。ただし、あくまでサトリへのインターフェイス対応はマスター役のマクスウェルが行うべきだと主張して表には出て来ない。
- 供饗ダム
- 自殺の名所として有名。推理ドラマなどではクライマックスのロケ地として定番。自殺の名所である事に便乗し、自殺のためにやって来た犠牲者を追い回して遊び殺す集団までいると噂まで囁かれている。アーチダムを中心とした貯水湖、高低差を利用した水力発電、そして水質や貯水量などのデータをやり取りする通信施設の3つのセクションに分かれる。ダム湖の底にある重要施設のために水は抜かせられない。
- アブソリュートノア00
- 供饗ダムの地下深くに安置してあるとされる巨大構造物。便宜上方舟と呼称しているものの、建物なのか乗り物なのか詳細不明で、この高度情報化社会においてこれだけ巨大なシステムが検索不能を維持し続ける事自体が稀。方舟派、とでも呼ぶべき人間とアークエネミーの混成組織はこのアブソリュートノアこそがカラミティを乗り越える唯一無二の施設であると位置付けているため、存在そのものがある種の信仰対象となっている可能性もある。
- コロシアム
- アークエネミー同士を戦わせる厚生労働省お墨付きの公営ギャンブル。全国に先駆けて供饗市で開催された。賭博チケットの売り上げは大会運営費用として補填され、試合に出場するアークエネミーには1戦を制するごとに莫大な報酬が支払われる。対戦相手が死亡した場合、勝者はその遺体の所有権を獲得する。対戦者同士の条件を五部にするため、各アークエネミーに応じてリングの環境や装備品の貸与が施される。時間制限はない。
- そもそもは光十字減災財団が供響市の地下でアークエネミーを処分するためのレベル4処置であり、公営ギャンブルは建前に過ぎない。
- 供饗第一放送
- 『コロシアム』の放送を担当する事になった局。
- 安寧会静養病院
- 供饗市と隣街の境にあった病院だが、現在は廃墟となっている。経営難に陥り夜逃げ同然で院長達が行方を眩ましたため、未だに錆びた医療機械などがそのまま放置されている。人気のない森の奥に位置しているため電波は圏外。病室、診察室、検査室、手術室と全てが学校の校舎二つ分くらいの5階の建物に全て収まっており、総合病院に必要な内科、外科、眼科、耳鼻科、婦人科、小児科、歯科、整形科、心療内科、放射線医療科、等々が揃えられている反面、病室自体のベッド数はかなり圧迫されている。
- その実態は、光十字減災財団とは別口で対アークエネミー戦の技術開発を行う施設であり、その中でも吸血鬼の分野に先鋭化している。
- ゴーストキャット
- 安寧会静養病院を保守するセキュリティサーバー。同施設が廃病院化した後も対アークエネミー理論の完成を目論み演算を続けていた。単純なシミュレータとしてのスペックはマクスウェルに劣るものの、ドローンなどの無人兵器の物理制御、並列指示という面では他の追随を許さないスペックを誇る。
- 病院の倒壊時にサトリによりブレードサーバーを運び出され、現在はマクスウェルのスレーヴ役の1機として演算スペックを補助している。
- ホースナイト
- 市販の軽量オフロードバイクに各種の通信設備と電子制御系を加えた遠隔操縦システムを搭載し、前後輪にジャイロを噛ませる事でバランスをキープ、さらに座席に可変式の懸架翼を取りつけ各種兵装を換装した対アークエネミー無人兵器。ただし、不要なレバーやペダル、計器類など有人前提の部品が一部残っている。質より量で押し切る傾向が強い、非常に『工業力がモノを言う』発想がコンセプトであり、実際の制圧力は決して高くはないが人的損耗率の観点で見れば優秀。なお、カーブ時には懸架翼も真上へ逃がすように折り畳む事で地面すれすれまで車体を倒す事ができる。
- アブソリュートノア
- 人間とアークエネミーの混成組織。間もなく地球へ襲いかかる人類全体の極天敵をカラミティと呼称し、それに備え事前にどこかへ逃避しようとする無国籍集団。70億人の中から僅か数千人程度を選抜し、残りは遺伝子サンプルのみ冷凍保存しようと考えている。真の方舟となる00へ搭乗する人材選定のため、世界各地に眠る01~14までの偽シェルターへ醜悪なVIP達を誘い込んで抹殺した。
- 太古から根を張る組織だが、実際にはその進歩は計算技術や記憶保存技術などデータ処理の歴史と密接に寄り添ってきたため、コンピュータが唯一無二、絶対不可侵の経典として扱われている。
- ハーバルサイエンス
- 製薬会社らしからぬラスベガスに拠点を置いている米国の製薬会社。光十字減災財団へ社内の技術を貸与していた。元々は煙草を売りながらニコチン治療薬も売って二重にボロ儲けしていたが、ネガキャンに負けて製薬に転向した。転向後もカウンタービジネスに焦点を置き、二日酔いの薬や脂肪肝の薬などラスベガスの特徴に合った新薬の開発で再浮上していった経緯がある。治療薬を売るために麻薬や覚醒剤を裏でばら撒いているという黒い噂も広まっている。ラスベガス空爆作戦の一件を経て倒産した。
- メフィストフェレス
- ラスベガスで電子制御されているあらゆるギャンブルの結果を集中管理するスパコン。人類全体に流通する現金の20%がこの街を通って世界中に還元されていくため、この流れを支配して200万体近いアークエネミーへ社会で生きていく安全圏を確保する上での間接的な資金提供に運用されていた。マサチューセッツの某大学にあるアナスタシアの研究室に保管されている。
- とある作家が執筆した歴史上最初に紙幣という概念を記した書物に登場するメフィストフェレスという架空の悪魔の「未だ発掘されていないものの、推定埋蔵量から算出した金銀財宝の所有権を先に譲渡できる書類を作ってはどうか」という発言が名前の由来。
- テクノパレード
- ホワイトハッカーの祭典という触れ込みで毎年一回、世界各地から一ヶ所会場を選んで行われるイベント。いつ始まったのか不明だが、公式記録では21回目でありその開催地は供饗市。開催期間はおよそ七日間。管理運営は非営利団体が担当。参加資格は不問である事からホワイトハッカーだけが来場するとは限らない他、各国の諜報機関や情報企業の対策室などがスカウトのため足を運ぶ事もある。運営団体が存在するが基本的にはハッカーの集いのため、特有の悪ノリなどから本格的なサイバー戦に発展するリスクも指摘されている。
- ワイルド@ハント
- 近年にネット通販という用語を全世界に定着させた米系国際情報企業の一角。中核は物流事業になるが、AI研究、衛星事業、動画配信、電子書籍、完全自動運転車など、様々な分野へ進出している事で知られている。米国本社の正社員は2万人ほどで、各国の支社については組織構造の複雑さから完全に把握できないが全体で100万人以上と推測される。国防総省とのパイプから無人兵器開発や兵站輸送技術の研究協力も指摘されているが、米国本社広報担当官は噂を全否定している。
- およそ140の国や地域にセントラルサーバーを建設し、該当国の取引データを一手に集めた上で同格のサーバー群と共有する事により全世界のビッグデータを万全で取り扱えるようにしている。
- 供響市での一件を経て、米国連邦破産法が適用された事により債務処理が開始。グループの柱となっていた7部門をそれぞれ売却する事で巨額の負債を回収する事になった。
- カラミティ
- 『アブソリュートノア』が危惧する、人類全体が同時多発的に深刻極まるモラルハザードを引き起こす人災。リミットは流動的で、人口爆発による食糧難、温暖化による災害極大化、地下資源の枯渇、孤立主義者による世界の分裂などの社会的なストレスが増加するほど早くなると推定されている。
- 最初期は古い壁画や口伝なんかの寄せ集めなど複数のソースを照らし合わせただけであり、次第に体系化していき特定が進められていった。
- 邪霊
- 全世界に根を張るブードゥー由来のブラックマーケット。親兄弟恋人親友伴侶子息恩師愛弟子を問わず、とにかく年に一人、自分の人生で一番大切な誰かを商品として『出品』する事が会員証に値する。代わりに二番手以下の世界の全てが自由に売買され、望むだけ手に取る事ができる。
- 東欧一三氏族
- 東ヨーロッパを中心とした吸血鬼達のコミュニティ。形態としてはカブンを参考にしており、名簿作成と貴族生活のサポートを主な活動としている。13人一組が最小単位だが、いずれかから承認をもらう事で新たな13人一組のセットが譲り渡される半招待制。メンバー各々が異なる呪いを起点とする集団。
- 元は別々の吸血鬼が同一対象を吸血し衰弱死させてしまう「被り」の回避策として人間の名簿登録を始めており、当時は電灯もなく貴族の夜会程度しか吸血鬼が吸血に赴く機会がなかったため、吸血鬼が貴族らしい生活を営むようになった。組織の実質的な長である天津エリカが旧光十字に拘束された事で転機が訪れ、アークエネミー全体の独立性よりも人間社会への迎合に舵を切る傾向が高まる。
- バッドカースト
- インド圏で猛威を振るうハッカー集団。不当な差別の解消と特権階級への富の集約の打倒を掲げている。推定容疑者はストリートチルドレンから財閥長者まで多種多様であり、想定規模は五〇〇人から一千人弱。
- JB(ジュエルブレイク)
- "神の都合で調整された世界からの脱獄"を掲げ、アブソリュートノアと対立した非正規神秘組織。神をコントロールする手法を確立し、アークエネミーではない人間でも超常を操る術を持つ。軍用シミュレータ「フライシュッツ」を有する。SS、S、A…と組織内でランク制度が設定され、ランクごとの班に分かれて作戦行動の指示が発令される。組織員は「キャスト」と呼称される。
アークエネミー
編集- 既存の生物学の限界を超えた、無限または計測不能なほどの長寿を備えた生命体。
- 人間の中から生じたか、人間の手によって作られた生命体。
- 個体の持つ性質が周囲の無関係な人間へと伝染、感染するリスクを備えた生命体。
環境や状況によって条件は変動するが、これがアークエネミーの基幹となる定義。アークエネミーそのものは『大いなる敵』という意味を持つ単語で、とある一神教ではサタンを示す。そこから転じて『魔王』全般につけられる冠にもなった。同義語に不死者、リビングデッド、イモータルなどがある。人々の暮らしを邪魔しないよう折り合いをつけて生活しており、表向きは国に申請登録しているが実態については不透明な部分も多い。
- 吸血鬼
- 血の呪いをベースに掲げたオカルト的な存在。仲間を増やすには人間の血を致死量相当(およそ1~2ℓ)吸い尽くす必要がある。他にもオカルト的なエネルギーの補給の意味合いもあり、不足すると肉体維持に関わる。これとは別に人間と同等の食事を取る。クイーンを軸とした明確な階級社会があり、クイーンの命令は絶対。基本的に知性は高く、人間と同等かそれ以上。
- 基本的に不死身であり、損壊しても自動的に再生する。屋外で直射日光を浴びると即死級の損傷を追う。ただし日中でも屋内なら活動可能。紫外線ライトなどの人工物でダメージを受けた報告はない。また、頭を潰されても死なないが、心臓にトネリコやセイヨウサンザシの杭を打ち込まれると即死する。同杭でなくとも心臓を徹底的に破壊される事で活動停止に陥る。活動停止中に全身を炎で焼かれても即死する。死亡時は灰になる。
- 膂力は生前の10~20倍程度。「体のサイズを変える」「コウモリ、狼、昆虫に変身する」「霧や風を操る」など、個体ごとに個別のスキルを有する。これは遺伝的な突然変異に近く、吸血鬼自身狙って作れるものではない。カリカンザロスやネラプシ、ドッペルジュガーやヴリコラカスなども、こうした突然変異に由来したもの。
- 川などの流れのある水は渡れない。他者の家に訪問する際は家人の許可をもらわなければ入れない。鏡に映らないが、人の目やカメラでは捕捉できる。
- ウピオル
- ポーランドに伝わる吸血鬼。ウピオルが深夜に教会の鐘を打ち鳴らすと、ウピオルの享年に近い同年代の人間は死亡する。ウピオルに吸血された事のある死亡者へ鐘の音が届く事が吸血鬼化のトリガーとなるため、ウピオルに吸血されても即座に吸血鬼になる事はなく死亡さえしなければ鐘の音を聞いても問題はない。
- 日光を浴びても死亡せず、夜ではなく真昼に行動する。牙ではなく細長い舌の先についた棘を刺して、生者ではなく死者の心臓から血を吸う。
- ダンピール
- 吸血鬼と人間のハーフ。半分は人間であるため、吸血鬼としての弱点に多少の耐性を持つ。肉体的にも精神的にも吸血鬼と人間のどちらにも変じる存在であり、力に溺れれば吸血鬼に、制御できれば同族を狩る強大なハンターとなる資質を持つ。力が不安定な場合はあまり長生きできない。
- ゾンビ
- カリブ海地域で見つかった新種のウイルス「ゾンビパウダー」に、ハイチの伝説で語られるいくつかの昔ながらの薬品を投与する事で人為的に変異させた『ゾンビパウダー劇症型』が感染した存在。元々はブードゥー教の神官が、伝統的な刑法としてゾンビパウダーを利用していた事に起因する。
- そもそもゾンビパウダー自体は主に家畜伝染病としての性質を持ち、経口感染で蔓延する。ただし血肉ではなくゼラチン質、特に腱を軸としており、主として保菌者が健康体の生の組織などを食する事で感染拡大が確認されている。外気に極めて弱いのが特徴で、血液や唾液など一度でも空気中に曝された飛沫からは速やかにウィルスは死滅する。よって、保菌者の口腔からじかに、腱を抉るほど深く噛み付かれない限り感染拡大の危険性は限りなくゼロに近い。この時点で仮に家畜から人間へ感染したとしても毒性は弱く、発症すらしないケースも多々ある。ウィルスは死滅させる事はできないが、一生人体と共存していくため見た目の生活だけなら何も問題はいらない。
- 「劇症型」と呼ばれるケースの場合は強力な毒性を持ち、家畜はもちろん人間に感染した場合もほぼ100%症状が現れる。それどころか、動物性のゼラチン質を持たないはずの植物などでも一部で細胞の変質が見られる。極端な飢餓感、血流の遅滞、そして心臓を潰されても活動を続けるバイタリティなどが確認されている。血液を軸とした酸素、栄養などの運搬スタイルとは別の方式を取り込み、各種臓器が機能不全を起こしても脳の活動を維持し続けるよう仕向けているが、何が媒体なのかは明らかになっていない。コミュニティのクイーンは存在しないが、ごくまれに感染しておきながら高い知性と自我を維持できる特別な個体が現れる事が報告されている。
- 腐敗の度合に応じて知性が劣化する。基本的に不死身であり、損壊しても動き続ける。痛覚もなく、縫合すれば回復する。心臓を潰されても死なないが、脳を潰されると即死する。個体の強さは生前の体格や筋肉に依存する。膂力は生前の1~10倍程度だが、腐敗の度合に応じて低下していく。
- スキュラ
- ギリシャ神話に登場する女性型の怪物。12本の脚に6つの頭を持ち、航行中の英雄6名を殺害して捕食した伝説がある。出自は諸説あり、その中の一つに、元は美しい少女だったがキルケの薬の影響で怪物化したというものがある。
- キルケ
- 特別な薬を調合して人間を動物や異形の怪物に作り替える魔女。この性質がアークエネミーの定義の3つ目の項目に該当したためアークエネミーの認定を受ける。ギリシア神話の神々が人間に天罰を与えるものと酷似し、この技術を引き継ぐ者達を指してキルケの魔女と分類される。
- 人魚
- 童話と異なり、史実通り人喰いを行うアークエネミー。東西どちらの由来かで特性が別れるが、西洋由来の場合は岩に腰掛けて惑いの歌声で船乗りを海へ落とし、もがく人を海底へ引きずり込んで捕食を行う。出自は諸説あり、中には「普段はアザラシの皮を被って、陸に上がる時は裸の美女として現れる」といったものもある。上陸時にアザラシの抜け殻を取り上げられると、人魚はその者と結婚しなくてはならない。岩礁による海難事故の象徴でもある事から、岩を操る事も可能。
- リャナンシー
- 人に恋する事で取り憑き、憑依された人間にしか見えず、恋人に優れた才能やインスピレーションを与える代わりにその精気や寿命を吸い取って死なせてしまう妖精。「妖精にさらわれた犠牲者は人間をやめて同じ妖精になる」という感染の性質がアークエネミーに該当した。半透明な姿をしており、恋人役の対象以外の物理的な干渉は全て体をすり抜ける。リャナンシーの恋人にされた人間は自分が死ぬより早く別の人間にリャナンシーを押し付ければ助かる。
- エルフ
- 耳が長く長寿のアークエネミー。様々な派生種が存在する。人間と交配し子孫を残す事でハーフやクォーターを産むため感染度は低い。
- ヴァルキリー
- 北欧神話で神の使いとして登場する。神々の一員として凄まじい力を振るう勇猛果敢な女戦士だが、人間の女として下界に降りごくありふれた男性と結婚もする。ヴァルキリーには優れた武人の魂を見つけ出し天界の軍勢エインヘルヤルの一員へスカウトする役割もあるが、この結婚にはその意図はない。妻として下界で長い時間を過ごすが、神々から必要とされれば元の女戦士として神々の戦いの最前線へ瞬時に復帰するため躊躇なく人間の家庭を捨て、天界アスガルドへ戻り神の使いとしての仕事を全うする。この事から、人間とアークエネミーを自由に行き来する存在とされる。
- リリス
- あらゆる色魔の始祖であり、アダムの最初の妻にして子殺しと淫蕩の魔王。多くの悪魔を産み落とし世に混沌をもたらした。単体としての強さの他、アザゼル同様悪魔の数を増やして地上を埋め尽くさんとした存在。七つの大罪の一つ、怠惰を司るとされている。
- シルキー
- 欧州の家につくアークエネミー。絹のドレスを好み、家事全般を肩代わりして屋敷を守る一方で、気に食わない主人には怪我させてでも屋敷から追い出す。
- ジェル
- エリア51の研究者によって開発された人造アークエネミー。赤い粘液状の体。南極クレーター跡より発見されたアークエネミー・ショゴスへさらに薬学的、外科手術的に人為的な調整を施した変異種。開発コードは『スレーヴX』。凶暴性を抑えるため思考のブリッジを物理的に切除して単純反応に特化させられている。「空気中の塵や埃の動きに反応して飛びかかる」ような捕食サイクルのみ追求させる事で、反乱リスクを排除した不死兵器。獲物を捕食してから72時間以内であれば、一見すると完全に溶解、吸収されているように見えるものの遠心分離機にかける等で9.5G以上の重力エネルギーを加える事で、被害者とジェルを切り分け救出する事が可能。
- リヴァイアサン
- ベヒーモスと共に終末の生き残り全員の口を満たすために神が創り出した、最大最強の贄たる魔王。性別としては雌に該当する。フォルネウスの逸話的な繋がりから30m近い巨大鮫の姿を取るが、鮫そのものの基幹構造と同一な訳ではない。七つの大罪で嫉妬を司る。魔王の一角として海洋に棲息するアークエネミーを束ね、対光十字を掲げたアークエネミーの寄り合い所帯を統率していた。人間の脳内へ電気信号を送る事で肉体を拘束あるいは念話のような事もできる。
- セイレーン
- ギリシャ神話に出てくる海の精霊であり、マーメイドやローレライと同じく歌声で船乗りを惑わして船を沈めたり人を溺れさせる。姿は美女または美少女に近いが一対の羽を持ち、小さな島などに留まる姿で描かれる事が多い。
- レモラ
- プリニウスが描いた百科事典の中に記述のあるアークエネミー。小魚のように小さく、背に吸盤があるウミビルに似た海洋生物。一度船底に張り付けばどのような軍艦であっても動けなくなる、おかしな幻覚を乱舞させる等の伝承がある。寄生した人物を操る事ができる。
- ドワーフ
- 北欧神話に出てくる小人で手先が器用な事で知られ、特に純金を使って神々の武具を作る話で有名な種族。業務用印刷機に携帯端末をアクセスさせることで、実寸大の模型を作る事がトリガーにして手元に模型と同じ物体を創造できる。
- ミイラ
- 素肌を包帯で覆っているアークエネミー。元を正せば王の転生を見越して容れ物を永劫に保つための技術が注がれている。熱や衝撃などに耐性を持つ反面、湿気を嫌い水に濡れる事を弱点とする。
- シルフィード
- 錬金術などに見られる火水風土の元素を擬人化した場合の風の精シルフから派生した女性形限定の名称。元素の擬人化であり、他の元素と混ざらなければ外見の大きさや重さを自在に変化できる。この特性を利用する事で戦車砲の徹甲弾と同じ原理を再現でき、体の大きな状態で加速をつけてから質量を小さくし莫大な運動エネルギーを集約する事でライフル弾に匹敵する威力の体当たり攻撃が可能。
- エキドナ
- ギリシャ神話に登場する半人半蛇の怪物で、洞窟から美女の上半身を出して男性を誘惑し、致死圏内まで近づいた獲物を捕食する人喰い性質の持ち主。同時に人間以外の様々な怪物と交わり、ケルベロスやヒュドラなど、あるいは自分自身よりも強大で凶暴なアークエネミーを次々に産み落とした混沌の母胎。遺伝子組み換えを超越したレベルのキメラ生物の受胎が可能。自身の腹に収まらぬ大きさの場合は、体外に母胎を作成し産み落とす。
- ムリアン
- ケルト圏に起源を持つ古い妖精。元々は力のあるドルイドだったものが、十字架を掲げる宗教の天国には入れないために妖精として地上を彷徨う事になった。超常の力を使うごとに少しずつ体が小さくなっていくため使用回数は有限。現代ではアリと同等かそれ以下のサイズであるというのが一般的となっている。
- 太歳(たいせい)
- いくつもの目玉がついた肉っぽい塊。
- エイリアン(女帝)
- 正式名称は不明。黄色っぽい節くれ立った6本の脚を有する、ジガバチにも似た姿。JBの干渉により元々あった神格が変質し、宇宙人としての下記のようなアイデンティティを上書きされたアークエネミー。
- 個として優秀な種族であったため群生生物としての文化を持たなかった事が原因であり、自身の対となる性別が絶滅してしまい繁殖能力を失った。そこで遺伝子の配列が近い近似種族を探すため、直系数十kmもの巨大な飛行船に搭乗し巨大な星系間航行をしながら他惑星由来の生物を検分し、因子(遺伝子)の提供者を収拾している。彼女との子を成す種を近似種族、子を成せないが労働力となる種を奉仕種族、前者に該当せず存在の定義を見出せないため殺戮する根絶種族にカテゴライズし、惑星を侵略する。地球に訪れた際には、光十字減災財団が確保していたスキュラの少女を拉致し、代理母として利用しようとした。
- ヘカテ
- ギリシアに伝わるあらゆる魔女の力の源泉。ゆったりとした布の衣装を体に巻いた細身の女性が背中合わせに3人寄り添っているような外見。自身の声を聴いた女性を魔女として覚醒させる事ができる。