北大和
北大和(きたやまと)は、奈良県生駒市の町名。現行行政地名は北大和一丁目から五丁目。郵便番号630-0121。
北大和 | |
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北大和一丁目にある四季の森公園 | |
北緯34度43分32秒 東経135度43分52.4秒 / 北緯34.72556度 東経135.731222度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 奈良県 |
市町村 | 生駒市 |
面積 | |
• 合計 | 0.61 km2 |
人口 | |
• 合計 | 3,532人 |
• 密度 | 5,800人/km2 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
630-0121[3] |
市外局番 | 0743(奈良MA)[4] |
ナンバープレート | 奈良 |
地理
編集生駒市北部に位置し、東に上町(飛地)、北に高山町、西に上町、南に真弓に隣接している。
学園前、登美ヶ丘、真弓につらなり一体となった戸建て住宅の開発が行われた[5][6]。
手前に矢田丘陵を奥に生駒・信貴山系を西に望み[7]、また北側の一部外縁には林や丘陵に沿った田畑があり、田園地域がみられる。北には奈良先端科学技術大学院大学に代表される関西文化学術研究都市高山地区が広がる。
住宅地全域が第一種低層住居専用地域に指定され[8]、かつ県内で初めて地区計画が設定された地域であるため[9]、建蔽率が厳しく[10]、区画整然とした住宅地が広がる[11]。
道路は住宅地と一体で造成され、歩道付の道路には、ポプラ並木が植樹され、多くはえんじ色系のカラーインターロッキングブロックで舗装されている[7]。
地価[編集]
編集住宅地の地価は、2024年(令和6年)の国土交通省の土地情報システム公示地価によれば、北大和2-11-3の地点で13万6000円/m2となっている[11]。
歴史
編集昭和30年代より生駒町や奈良市では住宅開発が盛んに行われ、市政施行後の昭和50年代には、上町でもあすか野やあすか台、真弓住宅地が造成される[12]。昭和58年に複数の不動産企業や団体からなる「北大和土地区画整理事業組合」の設立が認可され[9]、昭和60年代から北大和の開発が始まった[12]。主に四丁目などは野村不動産により開発された[5]。
開発区域は57.7㎢で計画戸数は1,330戸である[7]
奈良県で初めて、都市計画法に基づき地区の特性にふさわしいまちづくりを誘導するための計画である、地区計画[13]が設定され[9]、加えて県内でいち早くケーブルテレビが予め導入された[9]。
先に開発が進んだ真弓地区と同じく、
- 近鉄奈良線学園前駅への奈良交通バスの運行により交通便が良いこと
- 住宅地としての景観が良いこと
- 学園前一帯が高級住宅街のイメージがあること
- 大阪メトロ(当時は大阪市営地下鉄)中央線と直通する近鉄新線の構想が具体化していたこと
などに加え、当時のバブル経済の時流に乗り地価が急激に上昇し[14]たことから、主に高所得者を中心に人気住宅地となった[15]。
現在も隣接する真弓地区とともに、生駒や学園前など主要駅近辺ではないにもかかわらず、県内上位の地価の高さを保ち続けている[16]。
2006年3月27日に北大和地区に隣接して近鉄けいはんな線学研北生駒駅が開業した。当初「北大和駅」になる予定であったが、当時の市長中本幸一による強い要望により「北生駒駅」となり、また関西文化学術研究都市(高山地区)の最寄駅であることから「学研」を冠する駅名となった。けいはんな線はOsaka Metro中央線と直通運転しているため、乗り換え無しで大阪市内まで移動できるようになり、交通のアクセスが格段に向上した[17]。
沿革
編集北大和を舞台とした作品
編集生駒市出身の森見登美彦氏の小説『ペンギン・ハイウェイ』とそれを原作とした映画『ペンギン・ハイウェイ』は、北大和住宅地や真弓住宅地とその周辺をモデルにしたものと思われる。モデルとなった建物、施設、緑地が点在する。
世帯数と人口
編集2024年(令和6年)2月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[27]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
北大和一丁目 | 328 | 787 |
北大和二丁目 | 485 | 1,191 |
北大和三丁目 | 142 | 344 |
北大和四丁目 | 238 | 587 |
北大和五丁目 | 174 | 490 |
計 | 1,367 | 3,399 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
1995年(平成7年) | 2,713人 | [28] | |
2000年(平成12年) | 3,333人 | [29] | |
2005年(平成17年) | 3,422人 | [30] | |
2010年(平成22年) | 3,506人 | [31] | |
2015年(平成27年) | 3,538人 | [32] |
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
1995年(平成7年) | 747世帯 | [28] | |
2000年(平成12年) | 956世帯 | [29] | |
2005年(平成17年) | 1,046世帯 | [30] | |
2010年(平成22年) | 1,148世帯 | [31] | |
2015年(平成27年) | 1,217世帯 | [32] |
事業所
編集2016年(平成28年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[33]。
丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
北大和一丁目 | 14事業所 | 131人 |
北大和二丁目 | 7事業所 | 51人 |
北大和三丁目 | 0事業所 | 0人 |
北大和四丁目 | 7事業所 | 195人 |
北大和五丁目 | 0事業所 | 0人 |
計 | 28事業所 | 377人 |
交通
編集鉄道
編集最寄り駅は近鉄けいはんな線学研北生駒駅(上町)。けいはんな線はOsaka Metro中央線と直通運転しているため、乗り換え無しで大阪市内(森ノ宮・本町・大阪港方面)まで移動できる。また、生駒駅で近鉄奈良線乗り換えれば、難波・神戸方面へ直通できる。一方で、けいはんな線は京都府方面や奈良市中心部方面へは通じていないため、これら方面に向かうには学園前駅と学研北生駒駅/高山サイエンスタウンを結ぶバスに乗車し、近鉄奈良線学園前駅を利用する。もしくは自家用車で学園前駅ないしは高の原駅まで向かう。
2025年開催の大阪・関西万博のため大阪メトロ中央線が延伸されたことで、夢洲へ乗り換えなしで行けるようになる予定。
近鉄けいはんな線が地下を通る地上部は道路や緑地、商業施設、公園として利用されているが、一部には一般定期借地権で宅地化された[34]。
バス
編集道路
編集- 都市計画道路真弓芝線(南北方向)
- 都市計画道路押熊真弓線(東西方向)
施設
編集脚注
編集- ^ “1.土地及び気象”. 生駒市公式ホームページ. 生駒市 (2020年4月23日). 2021年5月26日閲覧。
- ^ “2.人口”. 生駒市公式ホームページ. 生駒市 (2020年4月23日). 2021年5月26日閲覧。
- ^ “奈良県 生駒市 北大和の郵便番号”. 日本郵便. 2021年5月26日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2021年5月26日閲覧。
- ^ a b “北大和分譲住宅の購入・売却ならノムコム”. www.nomu.com. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “北大和住宅地 ニュータウンガイド|SUUMO(スーモ)新築一戸建て”. suumo.jp. 2023年10月18日閲覧。
- ^ a b c “住宅団地の開発経緯と景観の特徴”. 生駒市. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “生駒市地理情報 | トップ”. www2.wagmap.jp. 2023年12月6日閲覧。
- ^ a b c d “2 不動産の事業化推進 | 第3章 景気低迷下の業績回復 | ■3 東京本社設置から創業100年まで | 大林組百年史”. www.obayashi.co.jp. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “生駒市地理情報 | 利用許諾”. www2.wagmap.jp. 2023年7月4日閲覧。
- ^ a b “標準地・基準地検索システム~国土交通省地価公示・都道府県地価調査~ <検索結果表示>”. www.land.mlit.go.jp. 2024年4月4日閲覧。
- ^ a b 生駒市教育委員会 編『ハンドブック 生駒の歴史と文化』生駒市教育委員会、2008年、77–78頁。
- ^ “大和都市計画地区計画の決定(生駒市決定)”. 生駒市. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “地価公示 [住宅地 2023年 【上昇 (101.55%)】 生駒市北大和2丁目11番3 (131,000円)]”. chika.m47.jp. 2023年10月17日閲覧。
- ^ “官民連携事業の推進のための地方ブロックプラットフォーム 「サウンディング」”. 国土交通省. 2024年5月2日閲覧。
- ^ “地価公示 [住宅地 2023年 【上昇 (101.55%)】 生駒市北大和2丁目11番3 (131,000円)]”. chika.m47.jp. 2024年2月12日閲覧。
- ^ “3)けいはんな沿線の開発状況 ②学研北生駒駅”. 内閣府. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “北大和住宅地 財団住宅祭”. 住宅産業振興財団. 2023年10月17日閲覧。
- ^ “財団が手掛けたまちなみ | まちなみ検索 | 一般財団法人 住宅生産振興財団”. www.machinami.or.jp. 2023年10月18日閲覧。
- ^ 住宅生産振興財団 (1991). “ボンエルフ”. ボンエルフ 43: 2-3.
- ^ 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 29 奈良県』角川書店、1990年、383頁。ISBN 4-04-001290-9。
- ^ “北大和住宅地 ニュータウンガイド|SUUMO(スーモ)新築一戸建て”. suumo.jp. 2023年10月17日閲覧。
- ^ a b “財団が手掛けたまちなみ | まちなみ検索 | 一般財団法人 住宅生産振興財団”. www.machinami.or.jp. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “住宅生産振興財団分譲地追跡調査レポート”. 住宅生産振興財団. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “けいはんな線 京阪奈新線の経緯”. www.nirr.co.jp. 2023年10月18日閲覧。
- ^ “消防署案内”. 生駒市公式ホームページ. 2024年2月12日閲覧。
- ^ “人口総計 町別人口・年齢別人口 令和5年10月”. 生駒市. 2023年10月17日閲覧。
- ^ a b “平成7年国勢調査 小地域集計(総務省統計局) 第2表 男女別人口及び世帯数”. 政府統計の総合窓口(e-Stat). 総務省統計局 (2014年3月28日). 2021年5月24日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査 小地域集計(総務省統計局) 第2表 男女別人口及び世帯数”. 政府統計の総合窓口(e-Stat). 総務省統計局 (2014年5月30日). 2021年5月24日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査 小地域集計(総務省統計局) 第2表 男女別人口及び世帯数”. 政府統計の総合窓口(e-Stat). 総務省統計局 (2014年6月27日). 2021年5月24日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査 小地域集計(総務省統計局) 第2表 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 政府統計の総合窓口(e-Stat). 総務省統計局 (2012年1月20日). 2021年5月24日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査 小地域集計(総務省統計局) 第2表 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 政府統計の総合窓口(e-Stat). 総務省統計局 (2017年1月27日). 2021年5月24日閲覧。
- ^ “平成28年経済センサス‐活動調査 確報集計(事業所に関する集計) 第32表 経営組織(4区分),従業者規模(6区分)別民営事業所数及び従業者数―市区町村,町丁・大字”. 政府統計の総合窓口(e-Stat). 総務省統計局 (2018年6月28日). 2021年5月24日閲覧。
- ^ “北大和住宅地 注文住宅用地 概要”. 近鉄不動産. 2023年10月18日閲覧。