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加古川小2女児殺害事件

2007年に日本の兵庫県加古川市で発生した殺人事件

加古川小2女児殺害事件（かこがわしょうにじょじさつがいじけん）とは、2007年（平成19年）10月16日に日本の兵庫県加古川市別府町新野辺の住宅街で、小学生の女児が刺殺された殺人事件である[1][2][3]。長らく被疑者の逮捕には至らず未解決事件のままであった[4]が、2024年（令和6年）11月に津山小3女児殺害事件で無期懲役が確定していた受刑者Xが関与していることを供述した[5][6]。

加古川小2女児殺害事件
地図
正式名称 加古川市における小学生女児殺人事件
場所 日本の旗 日本: 兵庫県加古川市別府町新野辺[1][2]
座標
北緯34度43分53秒 東経134度50分18秒 / 北緯34.731361度 東経134.838425度 / 34.731361; 134.838425座標: 北緯34度43分53秒 東経134度50分18秒 / 北緯34.731361度 東経134.838425度 / 34.731361; 134.838425
日付 2007年（平成19年）10月16日 (UTC+9)
概要 女児が自宅前の路上で何者かに刺殺された。
原因 不明
攻撃手段 刺殺
死亡者 1人
被害者 女児A（当時7歳）
犯人 男X (事件当時25歳)とみられる
容疑 殺人
動機 不明（捜査中）
管轄 兵庫県警察（捜査一課・加古川警察署）[1][2]
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概要

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2007年（平成19年）10月16日18時ごろ、加古川市別府町で市立別府小学校2年生の女児A（当時7歳）が近くの公園から帰宅して、自宅の東側に自転車を置いて家に入ろうとした時に、自宅前で刺される事件が発生[1]。事件発生直後、家に居た家族4人がAの悲鳴を聞いてすぐに駆けつけたが、すでに犯人の姿はなかった[2][4][7]。

Aには正面から胸と腹部の計2か所に果物ナイフと見られる刃物で刺された傷があり、18時6分に119番通報で駆けつけた救急隊が現場に到着。兵庫県立こども病院への搬送中に救急隊員が犯人について尋ねた際に、女児は薄れていく意識の中で「大人の人……男……」と答えた。19時46分、搬送先の病院でAの死亡が確認された[3][8][9]。兵庫県警察捜査一課と所轄の加古川警察署は殺人事件と断定[1]、加古川署に捜査本部を設置した[2]。

現場には200 mlの血溜まりがあった他、幅2 cmの心臓や腸まで達するほど深い傷を受けたことから、死因は失血死とされた[2][10][11]。またこの刺し傷は刃を上向きに、ほぼ水平に刺されていたことから、Aは背後から襲われたと推測された[12]。

目撃情報等

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事件発生直後に現場近くの幹線道路を大声を挙げながら北の方向へ自転車で走る不審な男性が複数人に目撃されている[13]。

2008年（平成20年）7月30日付で警察庁により、捜査特別報奨金制度対象事件に指定されたが[14]、2年後の2010年（平成22年）7月29日付で指定が打ち切られた[15]。同年時点では兵庫県警が40人態勢で捜査を継続していたが、有力な情報提供はなされていなかった[16]。2023年9月末の時点で560件ほどの目撃情報が寄せられていて、この内11件が2022年10月以降に寄せられたものであった[4]。

兵庫県警による分析

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県警は「大人の男」という女児のダイイング・メッセージについては「犯人が女児の顔見知りならこのような言い方はまずしない。見ず知らずの人間か、犯人が一方的に女児を知っていた可能性がある」と分析している[17]。

男Xの供述

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2024年11月6日、「神戸新聞」などの報道各社は、2004年に発生した津山小3女児殺害事件の犯人として、2023年に無期懲役が確定していた男X（当時45歳）が事件への関与を口にした、と報道した[18]。Xはたつの市小4女児刺傷事件（2006年発生、以下「たつの市事件」）についても関与を認めており、兵庫県警が捜査する中で、刃物を使って女児を襲うという事件の特徴などから、当時加古川市に住んでいたXの関与が浮かんだのだという[18]。

11月7日、兵庫県警はたつの市事件での殺人未遂の容疑で、Xを逮捕した[19][20]。Xは容疑を認めた一方、殺意については否定した[19]。

事件の影響

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事件発生後、Aが通っていた別府小学校は集団登校を実施した他、防犯パトロールカーが警備を行った。また兵庫県内各地の小学校でも同様の対策が行われた[21]。

脚注

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  1. ^ a b c d e 「小２女児刺され死亡　自宅前「男が犯行」　加古川」『神戸新聞』神戸新聞社、2007年10月16日。オリジナルの2007年10月18日時点におけるアーカイブ。
  2. ^ a b c d e f “小２女児、路上で刺され死亡　兵庫・加古川”. 朝日新聞社 (2007年10月17日). 2007年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  3. ^ a b “７歳女児が刺され死亡、帰宅直後の玄関前で…兵庫・加古川”. 読売新聞社 (2007年10月17日). 2007年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  4. ^ a b c 田中朋也 (2023年10月16日). “「一件でも多くの情報を」遺族や捜査員ら、悲痛な訴え 加古川小2女児殺害、未解決のまま16年” (日本語). 神戸新聞NEXT. 神戸新聞社. 2023年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  5. ^ 日本放送協会 (2024年11月6日). “17年前の女児殺害事件 服役中の45歳受刑者が関与認める 兵庫 | NHK”. NHKニュース. 2024年11月6日閲覧。
  6. ^ 日本放送協会 (2024年11月6日). “17年前の女児殺害事件 服役中の45歳受刑者が関与認める 兵庫 | NHK”. NHKニュース. 2024年11月6日閲覧。
  7. ^ “犯行後、周辺に潜む？　加古川・女児刺殺”. 神戸新聞 WEB NEWS. 神戸新聞社 (2007年10月20日). 2017年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  8. ^ “凶器は果物ナイフか　死因は失血死　加古川・女児刺殺”. 神戸新聞 WEB NEWS. 神戸新聞社 (2007年10月18日). 2007年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  9. ^ “加古川小２女児刺殺事件「窓口となったキーマン」が亡くなっていた”. FRIDAYデジタル (2022年1月16日). 2023年2月6日閲覧。
  10. ^ “兵庫・加古川の小２刺殺、凶器はナイフか…死因は失血死”. 読売新聞社 (2007年10月18日). 2007年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  11. ^ “「大人の男が刺す」　加古川・女児刺殺”. 神戸新聞 WEB NEWS. 神戸新聞社 (2007年10月17日). 2007年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  12. ^ “背後からの犯行か　刃上向き　加古川・女児刺殺”. 神戸新聞社 (2007年10月22日). 2007年10月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  13. ^ “小２刺殺直後に大声出す自転車の男、現場近くで目撃情報”. 読売新聞社. 2007年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。
  14. ^ 『朝日新聞』2008年7月30日大阪朝刊第一社会面35頁「兵庫・加古川女児殺害、報奨金対象に【大阪】」（朝日新聞大阪本社）
  15. ^ 『毎日新聞』2010年7月30日大阪朝刊社会面29頁「兵庫加古川の女児刺殺：懸賞金打ち切り」（毎日新聞大阪本社）
  16. ^ 『朝日新聞』2010年10月17日大阪朝刊播磨版第1地方面33頁「チラシ配り「情報を」 加古川女児刺殺事件から3年 ／兵庫県」（朝日新聞大阪本社・姫路支局）
  17. ^ 『朝日新聞』2007年10月23日東京朝刊第二社会面38頁「加古川・女児刺殺から1週間 目撃なく絞れぬ犯人像」（朝日新聞東京本社）
  18. ^ a b “17年前の女児殺害、45歳男が関与認める 事件当時、現場の加古川在住 岡山で別の女児刺殺し服役中” (Japanese). 神戸新聞NEXT (2024年11月6日). 2024年11月9日閲覧。
  19. ^ a b 日本放送協会 (2024年11月7日). “18年前の女児刺傷事件 服役していた容疑者を逮捕 殺人未遂容疑 | NHK”. NHKニュース. 2024年11月9日閲覧。
  20. ^ “2006年のたつの小4女児刺傷、45歳の男を逮捕 殺人未遂容疑 別の事件で服役中” (Japanese). 神戸新聞NEXT (2024年11月7日). 2024年11月9日閲覧。
  21. ^ “友達の死に児童ら涙　厳戒下の登校”. 神戸新聞 WEB NEWS. 神戸新聞社 (2007年10月17日). 2007年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月16日閲覧。

関連項目

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ウィキニュースに関連記事があります。

外部リンク

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