八丈島地熱発電所
東京都八丈町にあった東京電力パワーグリッドの地熱発電所
八丈島地熱発電所(はちじょうじまちねつはつでんしょ)は、東京都八丈町にあった東京電力パワーグリッドの地熱発電所。TEPCO八丈島地熱館を併設していた。2019年(平成31年)3月29日付けで廃止[3]。かつては、風力発電設備もあり、八丈島地熱・風力発電所(はちじょうじまちねつ・ふうりょくはつでんしょ)と称した。
八丈島地熱発電所 | |
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風力発電設備があった時代の外観(2011年) | |
国 | 日本 |
所在地 | 東京都八丈町中之郷2872 |
座標 | 北緯33度4分30.0秒 東経139度48分45.0秒 / 北緯33.075000度 東経139.812500度座標: 北緯33度4分30.0秒 東経139度48分45.0秒 / 北緯33.075000度 東経139.812500度 |
現況 | 運転終了 |
運転開始 |
1999年3月25日(地熱発電) 2000年3月(風力発電所) |
運転終了 |
2014年3月(風力発電所) 2019年3月29日(地熱発電) |
事業主体 | 東京電力パワーグリッド |
地熱プラント | |
種類 | シングルフラッシュ方式[1] |
蒸気井 |
生産井:2本 還元井:1本 |
蒸気井深度 | 1650m[1] |
タービン | 1 × 3.3 MW[2] |
タービン | |
タービン数 | 1(風力発電) |
製造元 | エネルコン社(風力発電) |
ハブの高さ | 44 m/s (144.4 ft/s)(風力発電) |
ローターの直径 | 40.3 m/s (132.2 ft/s)(風力発電) |
風速 | 14 m/s (45.9 ft/s)(風力発電) |
風力発電所 | |
種類 | 陸上 |
発電量 | |
設備利用率 | 70%[2] |
概要
編集地熱発電所は1999年(平成11年)3月運転開始、2019年(平成31年)3月廃止[3]。風力発電所は2000年(平成12年)3月運転開始、2014年(平成26年)3月廃止。二種類の発電所が同じ敷地内にある日本初のケースであった。また東京電力が持つ初めての地熱発電所であった。
風力発電機で発電された電気は、タワーの下部に設置されたインバータにより、交流400V・50Hzに変換後、変圧器で6,600Vまで昇圧され、同じ敷地内の地熱発電所に送られた。そして地熱発電所で発電される電気と併せて約12km離れた八丈島内燃力発電所(ディーゼル発電)に送られた後、島内に配電されていた。運転については、両発電設備とも内燃力発電所から遠方監視制御を行っていた。
また、地熱発電所から周辺の温室団地へ12月~3月の間、温水を供給し温室内の暖房として利用されている。
2022年、オリックスによる新たな地熱発電所が稼働開始する予定となっていたが、同年現在では坑井掘削・試験中であり、2024年に運転開始予定と告知されている[4]。
発電設備
編集地熱発電設備
編集- 定格出力:3,300kW[5]
- 生産井:2本 深度 1,650mおよび960m(調査井より転用)
- 還元井:1本 深度 100m
- 硫化水素除去設備:水酸化マグネシウム吸収法
- 営業運転開始:1999年3月
- 廃止:2019年3月
風力発電設備
編集関連項目
編集出典
編集- ^ a b “八丈島地熱発電所”. 地熱資源情報. 2019年9月23日閲覧。
- ^ a b 東京電力パワーグリッド、八丈島の地熱発電所を廃止ー2022年度に新地熱発電所が稼働予定 2019年3月29日 インプレスSmartGridニューズレター編集部
- ^ a b “八丈島地熱発電所廃止について”. 東京電力パワーグリッド株式会社 (2019年3月29日). 2019年3月29日閲覧。
- ^ 八丈島地熱発電利用事業→スケジュール・進捗状況、八丈町
- ^ TEPCO : 八丈島地熱・風力発電所 | 地熱発電の仕組み
- ^ TEPCO : 八丈島地熱・風力発電所 | 風力発電の仕組み