先天性横隔膜ヘルニア(せんてんせいおうかくまくへるにあ、英語: Congenital Diaphragmatic Hernia: CDH)とは、発生異常によって先天的に生じた横隔膜の欠損孔を通じて、腹腔内臓器が胸腔へ脱出する疾患をいう。胸腔に脱出する腹腔内臓器には、小腸結腸肝臓十二指腸脾臓膵臓腎臓などがある。

先天性横隔膜ヘルニア
別称 CDH
Morgagni hernia seen on a chest radiograph.
概要
診療科 小児外科, 小児科
分類および外部参照情報
ICD-10 Q79.0
OMIM 142340
Patient UK 先天性横隔膜ヘルニア
MeSH D065630

発症率は出生2,000〜5,000人あたり1人で、日本では年間約200〜300人が発症している[1]

分類

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ボホダレク孔ヘルニア

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ボホダレク孔ヘルニア Bochdalek hernia は、後外側横隔膜ヘルニアとしても呼ばれ、先天性横隔膜ヘルニアの 95%以上の症例を占める。 横隔膜の後外側に穴が開いており、腹腔内臓器が胸腔内に逸脱する。 ボホダレク孔ヘルニアの 80-85% は横隔膜の左側に発生する。 重症例では生存困難なことも多い[2]

モルガーニ孔ヘルニア

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CT of the chest demonstrates a Morgagni hernia (red arrow)

モルガーニ孔ヘルニア Morgani hernia は、横隔膜の前方が欠損するもので、傍胸骨裂孔ヘルニアや胸骨後ヘルニアとも呼ばれる。 モルガーニ孔は胸骨の剣状突起に隣接する[3]

横隔膜弛緩症

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横隔膜弛緩症は、横隔膜に穴は空いていないが、横隔膜が薄くなった部分において腹腔内臓器が胸腔内に変位(すなわち隆起)している場合に診断される。

参考文献

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  • 新生児先天性横隔膜ヘルニア研究グループ『新生児先天性横隔膜ヘルニア(CDH)診療ガイドライン』メジカルビュー社、2016年。ISBN 4758317313 

関連項目

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脚注

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  1. ^ 先天性横隔膜ヘルニア(指定難病294)”. 難病情報センター. 2021年9月7日閲覧。
  2. ^ Herling, Anique; Makhdom, Fahd; Al-Shehri, Abdullah; Mulder, David S. (August 2014). “Bochdalek Hernia in a Symptomatic Adult” (英語). The Annals of Thoracic Surgery 98 (2): 701–704. doi:10.1016/j.athoracsur.2013.09.074. PMID 25087794. https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0003497513021619. 
  3. ^ “Morgagni-Larrey parasternal diaphragmatic hernia in the adult”. Rev Esp Enferm Dig 101 (5): 357–66. (2009). doi:10.4321/S1130-01082009000500009. PMID 19527083. 

外部リンク

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