住友電気工業
日本の大阪府大阪市にある非鉄金属メーカー
住友電気工業株式会社(英: Sumitomo Electric Industries, Ltd.)は、大阪市中央区北浜(住友村)に本社を置く日本最大の非鉄金属メーカーである。住友グループに属し、住友新御三家(住友商事、住友電工、NEC)の一角。世界トップシェアの製品を多数持ち、40カ国以上に約400社、日本企業第3位となる約30万人の社員を擁する。日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ[2][3]。関西財界の重鎮。
大阪本社(住友ビル本館) | |
種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
市場情報 | |
略称 | 住友電工 |
本社所在地 |
日本 大阪本社〒541-0041 大阪市中央区北浜4丁目5-33 住友ビル本館 東京本社〒107-8468 東京都港区元赤坂1丁目3-13 赤坂センタービルディング |
本店所在地 |
〒541-0041 大阪市中央区北浜4丁目5-33 住友ビル本館 |
設立 |
1897年 (住友伸銅場) |
業種 | 非鉄金属 |
法人番号 | 5120001077450 |
事業内容 |
環境エネルギー関連事業 情報通信関連事業 自動車関連事業 エレクトロニクス関連事業 産業素材関連事業 |
代表者 |
代表取締役会長 松本正義 代表取締役社長 井上治 代表取締役副社長 西田光男 代表取締役副社長 羽藤秀雄 代表取締役専務 西村陽 |
資本金 | 997億3700万円 |
発行済株式総数 | 7億9394万1000株 |
売上高 |
連結:4兆4028億1400万円 (2024年3月期) |
営業利益 |
連結:2266億1800万円 (2024年3月期) |
経常利益 |
連結:2153億4100万円 (2024年3月期) |
純利益 |
連結:1497億2300万円 (2024年3月期) |
純資産 |
連結:2兆4318億8800万円 (2024年3月時点) |
総資産 |
連結:4兆3653億9700万円 (2024年3月時点) |
従業員数 |
連結:293,266人 (2024年3月時点) |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | 有限責任あずさ監査法人 |
主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 7.81% 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 7.52% 日本生命保険相互会社 3.17% JP MORGAN CHASE BANK 385151 2.08% NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST 2.04% 住友生命保険相互会社 1.99% 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5) 1.86% 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4) 1.53% STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 1.50% STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505225 1.42% (2019年3月時点) |
主要子会社 | 主要関係会社参照 |
関係する人物 |
北川一栄(元社長) 亀井正夫(元社長) 川上哲郎(元社長) 内桶文清(元副社長) |
外部リンク |
sumitomoelectric |
特記事項:経営指標は 2021年3月 第151期 有価証券報告書。 |
概要
編集住友電工の歴史は1691年(元禄4)の住友家による別子銅山の開発に始まる。環境エネルギー、情報通信、自動車、エレクトロニクス、産業素材など幅広い事業を行っている。近年は従来の電線事業の他に光ファイバーの製造技術による光通信システム、粉末冶金、超硬合金、半導体材料などの新素材など、新分野の開発でも多くの実績を残している。製造業としては海外展開の最も進んだ企業の一つ。
住友グループの中核企業であり、白水会および住友グループ広報委員会に所属している。住友商事、NECとともに住友新御三家の一角である。住友ゴム工業の筆頭株主でもある。関西経済連合会の会長を複数輩出しており、関西財界においても影響力は大きい。
沿革
編集- 1897年(明治30年)4月 - 住友本店の一事業として「日本製銅株式会社」を買収。4月1日、「住友伸銅場」が開設され、銅板、銅棒とともに銅線(裸線)の製造を開始。
- 1900年(明治33年)- 逓信省納入用の硅銅線製造開始。
- 1908年(明治41年)- 電力用ケーブルの製造を開始。
- 1909年(明治42年)- 通信用ケーブルの試作を開始。
- 1911年(明治44年)8月 - 住友伸銅場の電線製造部門が独立し、住友電線製造所発足。国産初の高圧地下送電線ケーブル(11,000V)を納入。
- 1916年(大正5年)- 年々増加する電線の需要に対応するため、工場を移転・拡張し、新工場(現・大阪製作所)開設。
- 1920年(大正9年)12月 - 株式会社住友電線製造所に改組。
- 1939年(昭和14年)11月 - 住友電気工業株式会社に商号変更。
- 1941年(昭和16年)3月 - 伊丹製作所操業開始。
- 1949年(昭和24年)5月 - 東証・大証・名証に上場。
- 1961年(昭和36年)5月 - 横浜製作所操業開始。
- 1974年(昭和49年)12月 - 光ファイバー製造開始。
- 1982年(昭和57年)- 世界最大級1.2カラットのダイヤモンド単結晶の合成に成功。1984年のギネスブックにも掲載。
- 1996年(平成8年)- 酸化物系高温超電導線材の長尺化技術を開発。低損失で高密度な通電が可能な超電導物質。ビスマス系高温超電導線材で、1,000mを超える長尺線を開発した。
- 2004年(平成16年)- 韓国電力公社電力研究院(KEPRI)より高温超電導ケーブルシステムを受注。電力搬送用高温超電導ケーブルとしては世界で初めての商業契約。
- 2007年(平成19年)12月 - 日新電機を株式公開買付け(TOB)により、持分法適用関連会社から連結子会社とする。住友電装を完全子会社化。
- 2008年(平成20年)7月 - 特例子会社としてすみでんフレンドを設立。10月より伊丹営業所で事業を開始。
- 2014年(平成26年) - 株式会社ジェイ・パワーシステムズを完全子会社化
- 2019年(令和元年)9月 - テクノアソシエを連結子会社化。
- 2023年(令和5年)5月 - 日新電機とテクノアソシエを完全子会社化
歴代経営者
編集歴代社長
編集製品・事業
編集自動車
エレクトロニクス
- プリント基板(FPC)
- 配線材
- 化合物半導体
- Thunderboltケーブル
情報通信
環境エネルギー
産業素材
シェア
編集同社が手掛ける製品は多岐に渡り、代表例として下記の製品がある。
国内主要グループ企業
編集環境エネルギー
- 日新電機
- 大黒電線
- 富田電機
- 北海道電機
- 住友電設(東証プライム上場)
- 住電HSTケーブル(日立金属及びタツタ電線との共同出資)
- 住友電工産業電線
- 住友電工ウインテック
- 富山住友電工
- 住電機器システム
- ジェイ・パワーシステムズ
情報通信
- 住友電工オプティフロンティア
- 日本通信電材
- スターネット
- ブロードネットマックス - 2014年10月1日以降、CATVシステム保守事業以外の事業を譲受。
- 住電オプコム
- 清原住電
- 住電通信エンジニアリング
- 住友電工デバイス・イノベーション
自動車
- 住友電装
- 住友理工(東証プライム上場)
- オートネットワーク技術研究所(住友電装も出資)
- 住友電工システムソリューション
エレクトロニクス
産業素材
その他
関係会社
編集主要事業所
編集社会関連
編集スポーツ
編集陸上競技部
- 陸上競技部の歴史は深く、1928年住友倶楽部対抗戦への参加を契機にteamが発足。全国レベルの選手が増え、会社直轄の競技部へ体制変更。
- 2019年7月20日にロンドンで開催されたダイヤモンドリーグの男子100mにて、小池祐貴選手が日本人3人目の9秒台となる9秒98をマーク。
- 2021年に開催された東京オリンピックの男子100mに、多田修平選手・小池祐貴選手が出場。
- 2023年6月30日にスイス・ローザンヌで開催されたダイヤモンドリーグの男子110mHにて、泉谷駿介選手が日本男子初となる優勝を果たす。
その他
諸問題
編集脚注
編集出典
編集- ^ コーポレートガバナンス - 住友電気工業株式会社
- ^ 構成銘柄一覧:日経平均株価 Nikkei Inc. 2021年10月8日閲覧。
- ^ 「TOPIXニューインデックスシリーズ」の定期選定結果及び構成銘柄一覧 (PDF) jpx.co.jp 2020年10月7日公表 2021年10月8日閲覧。
- ^ 不正自主申告せず課徴金、住友電工を株主が提訴 読売新聞 2010年12月1日
- ^ “住友電工カルテル、5億円支払いで和解 再発防止策盛り込む”. 日本経済新聞 (2014年5月7日). 2023年10月20日閲覧。