群馬銀行
株式会社群馬銀行(ぐんまぎんこう、英: The Gunma Bank, Ltd.)は、群馬県前橋市に本店を置く地方銀行。略称は群銀(ぐんぎん)、GB[2]。
群馬銀行本店 | |
種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
市場情報 | |
略称 | 群銀、ぐんぎん、GB、群馬銀 |
本社所在地 |
日本 〒371-8611 群馬県前橋市元総社町194番地 |
設立 | 1932年(昭和7年)9月14日 |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 3070001003513 |
金融機関コード | 0128 |
SWIFTコード | GUMAJPJT |
事業内容 | 預金業務、貸出業務、有価証券売買業務・投資業務、為替業務など |
代表者 |
代表取締役会長 堀江信之 代表取締役頭取 深井彰彦 |
資本金 |
486億52百万円 (2015年3月31日時点) |
発行済株式総数 |
4億7088万8千株 (2015年3月31日時点) |
売上高 |
連結:1,765億8,900万円 単独:1,432億4,300万円 (2023年3月期) |
経常利益 |
連結:383億1,600万円 単独:335億6,700万円(2023年3月期) |
純利益 |
連結:279億3,300万円 単独:246億2,200万円 (2023年3月期) |
純資産 |
連結:5235億35百万円 単独:5060億74百万円 (2015年3月31日時点) |
総資産 |
連結:7兆5509億49百万円 単独:7兆5211億35百万円 (2015年3月31日時点) |
従業員数 |
連結:3,061人 単独:2,860人 (2023年3月31日時点) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 14.10% 株式会社カストディ銀行(信託口) 4.93% 群馬銀行従業員持株会 3.20% 住友生命保険 2.62% 明治安田生命保険 2.58% 東洋製罐グループホールディングス株式会社 1.80% 日本生命保険 1.59% (2023年3月31日時点) |
主要子会社 | #関係会社参照 |
外部リンク | https://www.gunmabank.co.jp/ |
群馬銀行のデータ | |
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法人番号 | 3070001003513 |
店舗数 |
151店舗 (本支店・出張所) |
貸出金残高 | 4兆8,388億47百万円 |
預金残高 | 6兆1,187億2百万円 |
特記事項: (2015年3月31日時点) |
概要
群馬県前橋市に本店を置く。県外支店は、埼玉県、栃木県、東京都、長野県、大阪府に加え、明治期の生糸貿易の名残で、神奈川県横浜市にも開設されている。群馬県および前橋市・高崎市をはじめとする県内の市町村の多くから指定金融機関として指定されている。
9人制バレーボール女子部(群馬銀行グリーンウイングス)は、全国タイトル計44回(歴代最多、全日本実業団11回・国体13回・全日本総合11回・桜田記念9回)を誇る強豪と知られる。
TSUBASAアライアンス参加行のひとつである。
営業政策
群馬県内ではメインバンクシェア率46.28%と、2位のしののめ信用金庫の8.36%と比べて圧倒的な差をつけている[3]ことから、経営資源を県内だけでなく県外に投入して積極的な営業攻勢を行っている。重点的に営業力を強化している南関東地区には年に1店のペースで店舗を開設し、千葉県松戸市や神奈川県相模原市にも新規店舗を開設している[4][5]。また、群馬県の西隣に位置する長野県には店舗が県内に1店舗と少ないものの[6]、中小企業には「金利を安くできる」という資料を配布、住宅ローンやアパートローンでも長野県内の金融機関と競争を繰り広げるなど、県内シェアの獲得に動いている[7]。
2019年に打ち出した今後の店舗戦略では、インターネットバンキングの広がりなどに対応して、支店・出張所を、地域の中核となる「フラッグシップ店」と「サテライト店」、個人取引向けのスマート出張所や移動店舗車に分けていくほか、ブランチインブランチによる店舗統廃合、インストアブランチを含む土日祝日営業の個人向け窓口拡充に取り組むことを表明した[8]。
沿革
- 1877年(明治10年)8月22日 - 前身である第三十九国立銀行が大蔵省に設立出願[9]。
- 1878年(明治11年)
- 1898年(明治31年)9月10日 - 普通銀行に転換、株式会社三十九銀行となる[11]。
- 1918年(大正7年)11月1日 - 三十九銀行と上毛物産銀行が合併、群馬銀行(第一次)を設立[12]。
- 1919年(大正8年) - 群馬県高崎市の有志によって、上州銀行が設立。
- 1921年(大正10年)7月1日 - 群馬銀行(第一次)が上毛貯蓄銀行、前橋商業銀行を吸収合併[13]。
- 1928年(昭和3年)7月1日 - 群馬銀行(第一次)、上毛実業銀行、伊勢崎銀行が合併し株式会社群馬中央銀行設立[14]。
- 1930年(昭和5年)7月 - 群馬中央銀行が利根銀行を吸収合併[15]。
- 1931年(昭和6年)3月1日 - 群馬中央銀行が群馬銀行(第二次)に商号変更[16]。
- 1932年(昭和7年)
- 9月14日 - 県内の中小金融機関の大同合併を目的とした県是銀行である群馬県金融株式会社が発足[17]。
- 10月 - 群馬県金融、銀行業の認可を得て株式会社群馬大同銀行に改称。
- 11月 - 群馬大同銀行が群馬銀行(第二次)および上州銀行を吸収合併。
- 1933年(昭和8年) - 倉賀野銀行が解散し群馬大同銀行倉賀野支店となる[18]。
- 1941年(昭和16年) - 富岡銀行、大間々銀行、松井田銀行、下仁田銀行、上毛銀行を吸収合併[19]。
- 1944年(昭和19年)12月1日 - 上毛貯蓄銀行を吸収合併[20]。群馬県における一県一行の完成[19]。
- 1945年(昭和20年)8月5日 - 前橋空襲で本店(元第三十九国立銀行本店)が焼失。竪町支店に本店を移し同月7日から営業再開[21]。
- 1946年(昭和21年) - 旧本店跡地に仮社屋を再建[22]。
- 1952年(昭和27年) - 前橋市本町に本店ビルが完成[22]。(現・前橋プラザ元気21、旧・西友前橋店→西友前橋西武店→LIVIN前橋店)
- 1955年(昭和30年) - 株式会社群馬銀行に商号変更[17][23]。
- 1969年(昭和44年) - 東京証券取引所第二部に上場(翌年、同第一部に指定替え)[17][24]。
- 1972年(昭和47年)
- 1978年(昭和53年)- 第二次総合オンラインシステム稼動[17]。
- 1978年(昭和53年)1月17日 - 邑楽町支店に銀行強盗。日本赤軍を名乗る男に1400万円が奪われる[26]。
- 1987年(昭和62年)- 第三次総合オンラインシステム稼動[17]。
- 2000年(平成12年) - イーネットに加盟。コンビニATMの設置を開始。
- 2004年(平成16年) - アイワイバンク銀行(現:セブン銀行)に加盟。
- 2005年(平成17年) - 金融庁から、法令順守体制を確立し、健全な業務運営を求める業務改善命令が発動される[27][28]。
- 2007年(平成19年) - てのひら静脈による生体認証ICキャッシュカードの発行を開始。
- 2008年(平成20年) 4月7日 - イーネットATM及びセブン銀行ATMでの平日日中の手数料無料化及び、キャッシュカードでの本支店間のATM振込手数料を無料化。
- 2010年(平成22年) - ローソン・エイティエム・ネットワークス(LANs/ローソンATM)に加盟[29]。
- 2013年(平成25年)
- 2月4日 - 神奈川県内2店舗目となる相模原支店を開設。
- 9月9日 - 東日本大震災・福島第一原子力発電所事故による群馬県内避難者支援の一環で東邦銀行とATM相互無料開放を開始[30]。
- 2014年(平成26年)
- 4月1日 - ぐんまちゃんデザインの通帳及びICキャッシュカードの発行を開始。それに伴いダンディーベアデザインの通帳及び磁気キャッシュカードの発行を終了[31]。
- 7月7日 - イーネットATM及びセブン銀行ATM及びローソンATMでの平日日中の手数料再有料化(ローソンATMについては有料化)及び、キャッシュカードでの本支店間のATM振込手数料を再有料化[32]。
- 8月18日 - 県内5信用金庫(高崎信用金庫、アイオー信用金庫、利根郡信用金庫、館林信用金庫、北群馬信用金庫)とATM相互無料開放を開始[33]。
- 10月20日 - 足利銀行および栃木銀行とATM相互提携無料開放を開始[34]。
- 11月17日 - 地域経済活性化支援機構や県内の他の金融機関とともに「ぐんま医工連携活性化ファンド」を設立[35]。
- 12月8日 - 荻窪支店(東京都杉並区荻窪)を開設[36]。
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)
- 7月18日 - 足立支店(東京都足立区)を開設。
- 2019年(令和元年)7月30日 - 株式会社群馬スポーツマネジメント、株式会社草津温泉フットボールクラブとの業務提携発表[46]。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)12月22日 - 第四北越銀行と連携協定「群馬・第四北越アライアンス」を締結[48][49]。地盤とする群馬、新潟両県の観光・物産振興や地域活性化などの分野で協力するほか、両行の顧客基盤を活用した事業承継やM&A(合併・買収)の支援、ビジネスマッチングにも取り組む。
情報処理システム
次期勘定系システムは富士通が構築にあたる[50]。また情報系システムは日立製作所、日本オラクルが開発にあたった[51][52]。さらに顧客分析システムは、横浜銀行など地銀6行が共同で導入しているシステムに参加している[53]。
クレジットカード
ATM提携
利息付与時期
普通預金は、1,000円以上の残高に対して、1,000円単位で利息を計算し、毎年2月と8月に口座に付与される。
関係会社
連結子会社
持分法適用子会社
- 株式会社群銀カード
- ぐんぎんシステムサービス株式会社
- スカイオーシャン・アセットマネジメント株式会社
ギャラリー
-
高崎支店(高崎市)
-
戸田支店(埼玉県戸田市)
番組提供
- ビジネスジャーナル 群馬テレビ
- こころにぐぐッと群馬県TBSラジオ&コミュニケーションズ-群馬県、群馬銀行を含む県内企業
脚注
注釈
- ^ 第三十九国立銀行は明治16年5月1日の大火で類焼しており、その時点では前橋本町93番地にあったことが判明している。
出典
- ^ 組織図 - 株式会社群馬銀行
- ^ 複数のグループ企業が社名に「ぐんぎん」を冠している(「関係会社」を参照)。GBは「GBドリームプラスカード」の例がある。
- ^ “株式会社 帝国データバンク[TDB | TEIKOKU DATABANK, LTD.]”. www.tdb.co.jp. 2023年7月30日閲覧。
- ^ 「群馬銀、南関東に重点 年1店ペースで店舗開設」日本経済新聞電子版(2013年1月16日)
- ^ “金融激戦地・越谷で勝つ 地元埼玉 vs 北関東勢の攻防 栃木銀は8支店1出張所を展開”. 『日本経済新聞』. (2015年12月2日) 2016年2月12日閲覧。
- ^ “長野県 店舗・ATM一覧 | 店舗・ATMのご案内 | 群馬銀行”. sasp.mapion.co.jp. 2023年7月30日閲覧。
- ^ https://www.facebook.com/ToyokeizaiOnline+(2023年7月23日).+“現場ルポ!神奈川、長野、青森で地銀再編の今”. 東洋経済オンライン. 2023年7月30日閲覧。
- ^ 店舗戦略の方向性および移動店舗車の導入について 群馬銀行(2019年2月26日)2020年3月21日閲覧
- ^ a b 前橋市史編さん委員会 1978, p. 792.
- ^ 前橋市史編さん委員会 1978, pp. 793–794.
- ^ 前橋市史編さん委員会 1978, pp. 815–816.
- ^ 前橋市史編さん委員会 1978, p. 837.
- ^ 前橋市史編さん委員会 1978, p. 839.
- ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2023年9月22日閲覧。
- ^ 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1033.
- ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2023年9月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g 「沿革」『株式会社 群馬銀行 S10051QQ:有価証券報告書 ‐ 第130期』
- ^ 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1041.
- ^ a b 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1044.
- ^ “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2023年9月22日閲覧。
- ^ 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1047.
- ^ a b 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1051.
- ^ 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1053.
- ^ 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1054.
- ^ 前橋市史編さん委員会 1984, p. 1055.
- ^ 千四百万円を強奪 「赤軍」名乗り銀行襲う『朝日新聞』1978年(昭和53年)1月18日朝刊、13版、23面
- ^ “群馬銀、富士信組など処分 不祥事の再発防止で金融庁”. 共同通信. (2005年6月17日) 2013年11月8日閲覧。
- ^ “株式会社群馬銀行に対する行政処分について”. 金融庁. (2005年6月17日) 2013年11月8日閲覧。
- ^ “群馬県内ローソンにATM設置”. 株式会社ローソン. (2010年6月24日) 2013年11月8日閲覧。
- ^ “東邦銀行とのATM提携について”. 群馬銀行. (2013年9月6日) 2013年11月8日閲覧。
- ^ 群馬銀行| 選べるデザイン 群馬銀行の通帳とキャッシュカード
- ^ 群馬銀行| ATMご利用手数料等の改定について
- ^ 群馬銀行|5信用金庫とのATM提携について
- ^ 角田直哉(2014年9月23日). “ATM:足利銀、栃木銀、群馬銀が提携 手数料無料”『毎日新聞 』(毎日新聞社)
- ^ 地域活性化ファンドによる出資 群馬銀行(2019年11月13日閲覧)
- ^ 『「荻窪支店」の開設について』(プレスリリース)群馬銀行、2014年7月29日 。2016年2月12日閲覧。
- ^ 3信用組合とのATM提携について|2014年度|ニュースリリース|群馬銀行
- ^ 常陽銀行・横浜銀行とのATM提携について|2014年度|ニュースリリース|群馬銀行
- ^ 『「川崎支店」および「川崎ローンステーション」の開設について』(プレスリリース)群馬銀行、2015年5月29日 。2016年2月12日閲覧。
- ^ “群馬銀、証券子会社を16年10月に開業”. 『日本経済新聞』. (2015年11月6日) 2016年2月12日閲覧。
- ^ 『証券子会社設立に関するお知らせ』(プレスリリース)群馬銀行、2016年2月12日 。2016年2月12日閲覧。
- ^ 『「葛西支店」および「葛西ローンステーション」の開設について』(プレスリリース)群馬銀行、2015年11月6日 。2016年2月12日閲覧。
- ^ “群馬銀が一般職廃止 全行員を総合職に”. 『上毛新聞』. (2016年4月29日) 2016年5月28日閲覧。
- ^ “群馬銀、一般職を廃止 女性活躍へ総合職1000人増”. 『日本経済新聞』. (2016年4月28日) 2016年5月28日閲覧。
- ^ ほけんの窓口グループ株式会社との業務提携について 群馬銀行ニュースリリース(2016年11月30日)2019年11月26日閲覧
- ^ 株式会社群馬スポーツマネジメント・株式会社草津温泉フットボールクラブとの業務提携について 群馬銀行(2019年7月30日)2019年11月16日閲覧。
- ^ 県内3信用金庫との「M&Aに係る業務提携契約」締結について 群馬銀行(2020年3月31日)2020年7月22日閲覧。
- ^ “群馬銀行と第四北越銀行が連携協定 地域活性化へ協力”. 日本経済新聞 (2021年12月2日). 2021年12月2日閲覧。
- ^ “株式会社第四北越銀行との連携協定「群馬・第四北越アライアンス」の締結について|2021年度|ニュースリリース|群馬銀行”. www.gunmabank.co.jp. 2021年12月2日閲覧。
- ^ “群馬銀行様の次期勘定系システム構築を受注”. 富士通株式会社. (2013年5月27日) 2013年11月8日閲覧。
- ^ “群馬銀行が情報系システムを刷新、統合データベースを構築”. 日経情報ストラテジー. (2012年12月20日) 2014年10月25日閲覧。
- ^ “資金フローなど分析しやすく情報系システム刷新”. 日経情報ストラテジー. (2013年4月4日) 2014年10月25日閲覧。
- ^ “群馬銀、6地銀の顧客分析システムに参加”. 『日本経済新聞』. (2013年7月11日) 2014年10月25日閲覧。
- ^ “ぐんぎんコンサルティング株式会社の取組みについて”. 群馬銀行. 2020年3月18日閲覧。
参考文献
- 前橋市史編さん委員会 編『前橋市史 第四巻』前橋市、1978年。
- 前橋市史編さん委員会 編『前橋市史 第五巻』前橋市、1984年。
関連項目
- 群馬銀行グリーンウイングス
- 江原芳平 - 明治24年から昭和3年まで第三十九国立銀行、三十九銀行、群馬銀行(第一次)頭取。
- 江原桂三郎 (初代) - 群馬中央銀行頭取。
- 諸田幸一 - 第8代頭取。