三木ひとみ
三木 ひとみ(みき ひとみ、1981年〈昭和56年〉12月31日[1] - )は、日本の行政書士。行政処分に対する不服審査請求の申し立てを代理することができる特定行政書士の付記を受けている。専門は生活保護申請業務。
みき ひとみ 三木 ひとみ | |
---|---|
生誕 |
1981年12月31日(43歳) 日本 神奈川県横浜市 |
国籍 | 日本 |
職業 | 特定行政書士 |
活動期間 | 2016年(平成28年) - |
代表作 | 『わたし生活保護を受けられますか』 |
経歴
編集1981年(昭和56年)生まれ、神奈川県横浜市出身。警察官の父親と小学校教員の母親の間に生まれ、妹がいる。
小学校高学年の頃、両親が離婚し、母方につくが、生活能力がなく「ゴミ屋敷」のような自宅での生活を余儀なくされるものの「勉強スペースだけは確保」し、横浜市立金沢高等学校[2]にて米国への交換留学を経て国際基督教大学(ICU)教養学部語学科に入学。
ICU在学中に未婚出産しシングルマザーとなるものの、激務で知られるリクルートに就職する[3]。
しかし、預けていた無認可保育所で娘が歯を怪我したことに強い不安を覚え、子育てと両立できるような職場に転職するもストーカー被害に遭い、娘を連れてDV被害者の女性が入るシェルターに入所するものの、住まいと仕事を失ってしまう。
その際、生活保護を受けて娘と同居できるアパートを借りようと考え、東京都下の福祉事務所を訪れたものの、「両親がどちらも公務員なら無理だ」[4]、「娘の学資保険を解約しないと生活保護は受給できない」などと窓口で言われて申請を拒否され、結局、水商売で生計を立てることを余儀なくされる[5]。
水商売で生計を立てながら、2015年(平成27年)行政書士試験に合格し、翌2016年(平成28年)、大阪府松原市で「行政書士ひとみ法務事務所」を開業。翌2017年(平成29年)には法人化し「行政書士法人ひとみ綜合法務事務所」を設立。
当初は語学力を活かして国際業務を専門にしようと考えていたものの、「はじめに手伝った先輩の行政書士が生活保護の相談業務に熱心だった」ことが契機となり、その後は「成り行き」から生活保護申請の依頼が舞い込み続け[6]、来る者拒まずで対応し続けたところ、口コミで評判が拡がり、「自分の生活困窮の経験もあるので他人事とは思えず」全国からの依頼を受け付けるうちに、10,000件以上の申請を代行するに至り[7]、自他共に認める「生活保護申請に特化した行政書士」となる。
その後は「おそらく日本で最も生活保護申請書を作成している行政書士」を自称し[8]、2019年(令和元年)5月には事務所を構える大阪市にほど近い門真市のFMラジオ放送局「FM-HANAKO」に生活保護をテーマとして出演 [9]、次いで『週刊SPA!』[10]、朝日新聞などから「生活保護に詳しい行政書士」として取材を受けるようになる。2022年(令和4年)7月、処女作となる『わたし生活保護を受けられますか』(ペンコム)を上梓。
同著は、生活保護の仕組みや手続きの方法を詳細に解説しており[11]、保護申請者の不安な立場に寄り添った内容であるとして一定の評価を受け[12]、多くのマスメディアで書評等が取り上げられ、2024年(令和6年)10月9日には『2024年改訂版 わたし生活保護を受けられますか』と題して改訂新版が発売されることも決定した。
2023年(令和5年)3月には毎日放送MBSニュースにコメンテーターとして出演し、堺市で問題となった不自然な生業扶助の支給申請書について専門家としてコメントした[13]。12月に読売テレビの取材を受けた際には、大阪市の福祉行政における人手不足問題について「最後のセーフティーネットである生活保護制度は、生活のひっ迫した人たちに素早く対応しなければいけない。そのためには、職員が圧倒的に足りていない。生活保護が助けを求める人に正しく使われるようになり、私たちのような仕事がなくなるのが理想だ」と話した[14]。
2021年(令和3年)6月には兵庫大学で[15]、令和4年12月13日には東京工科大学にて生活保護に関する特別講義を開講している[16]。
メディア出演
編集新聞
編集- 朝日新聞(2022年7月28日朝刊[17])
- 琉球新報(2022年10月26日朝刊[18])
- 信濃毎日新聞(2022年10月26日朝刊[18])
- 大阪日日新聞(2022年10月28日朝刊[19])
- 中部経済新聞(2022年11月3日朝刊[20])
- 奈良新聞(2022年11月3日朝刊[21])
- 秋田魁新報(2022年11月5日朝刊[22])
- 室蘭民報(2022年11月7日朝刊[23])
- 西日本新聞(2022年11月8日朝刊[24])
- 沖縄タイムス(2022年11月8日[25])
- 山陰中央新報(2022年11月11日朝刊[26])
- 毎日新聞(2022年11月24日朝刊[27])
- 山梨日日新聞(2022年12月3日朝刊[28])
- 神戸新聞(2024年9月15日朝刊[29])
テレビ番組
編集雑誌
編集ネットメディア
編集- 徳島新聞電子版(2020年[36][37])
- 「Miyanichi e-press」(宮崎日日新聞、2020年[38])
- 「SANSPO.COM」(産経デジタル、2020年[39])
- 「朝日新聞デジタル&M」(朝日新聞、2020年[40])
- 「SANSPO.COM」(産経デジタル、2020年[41])
- 「Miyanichi e-press」(宮崎日日新聞、2020年[42])
- 「朝日新聞デジタル&M」(朝日新聞、2020年[43])
- 「女子SPA!」(扶桑社、2021年[44])
- 「女子SPA!」(扶桑社、2021年[45])
- 「資産形成ゴールドオンライン」(幻冬舎、2023年[46])
- 弁護士JP (弁護士JP、2024年11月24日[47] - )
- 「3度の食事」にさえ困っているのに「生活保護」の申請が“却下”…なぜ? 制度にひそむ“落とし穴”とは【行政書士解説】(2024年11月24日)[48]
- 生活保護「家族に“扶養照会”しないと受けられない」は“ウソ”…行政に課せられた“正しい運用ルール”と「どうしても知られたくない場合」の対処法【行政書士解説】(2024年12月1日)[49]
- 「生活保護の受給要件をみたしているのに…」相談者の7割近くが申請断念 行政の“水際作戦”「実態と背景」とは【行政書士解説】(2024年12月8日[50]
- DV男から逃げた19歳女性、“所持金数百円”で「生活保護」申請も… 社会復帰への「一歩」を踏み出すまでに味わった「困難」とは【行政書士解説】(2024年12月15日)[51]
- 「生活保護世帯の子」も“大学”へ行けて「バイト」もできる… 近年充実した「公的サポート」の中身とは【行政書士解説】(2024年12月22日)[52]
- 「ずっと真面目に働いてきたのに…」無年金で“生活保護”を受けざるを得ない日本人・在日外国人「それぞれの事情」とは【行政書士解説】(2025年1月2日)[53]
- 「フィリピンに帰ればいい」生活保護を求める日本育ちの女性が受けた “違法な” 対応…背景にある「制度の誤解」とは【行政書士解説】(2025年1月5日)[54]
出典
編集- ^ “Twitter”. 2023年8月29日閲覧。
- ^ “ブスの処世術 最終話”. 20230830閲覧。
- ^ 『わたし生活保護を受けられますかー全国10,000件申請サポートの特定行政書士が事例で解説 申請から決定まで』ペンコム、2022年、奥付頁。
- ^ 大阪日日新聞 2022年10月28日「生活保護への偏見なくして 行政書士が解説本を出版」
- ^ “私と生活保護”. 2023年8月29日閲覧。
- ^ “令和6年9月15日の神戸新聞の編集委員インタビューで行政書士三木ひとみへの取材記事が掲載されました。”. 2024年9月15日閲覧。
- ^ “全国10,000件以上の生活保護申請サポートを行ってきた特定行政書士の三木ひとみ氏が、生活保護についての正確な知識を解説する連載開始”. 2023年8月29日閲覧。
- ^ “私と生活保護”. 2023年8月29日閲覧。
- ^ “生活保護のテーマでお話させていただきありがとうございました!”. 2023年8月30日閲覧。
- ^ “週刊SPA!2021年11月2日号貧困特集に専門家行政書士として掲載されました”. 2023年8月29日閲覧。
- ^ 奈良新聞 令和4年11月3日「行政書士の三木さんが出版 生活保護の仕組み解説」
- ^ わたし生活保護を受けられますか 図書館総合展ホームページ2023年6月29日閲覧
- ^ “殺人容疑者と区職員の『異様な関係性』背任容疑で職員4人が書類送検...亡くなった男性の弟が証言「俺は容疑者というより役所が許されへん」”. 2023年9月1日閲覧。
- ^ “預貯金はわずか1114円…北新地放火殺人事件の容疑者を追い詰めた“生活苦” 相談受けた女性の後悔「あの時、生活保護を受けられていたら…」【キシャ目線2023】”. 2023年12月31日閲覧。
- ^ “"生活保護を行政書士三木ひとみがわかりやすく解説(生活保護相談対応件数2016年以降1万件以上)"”. 2023年8月30日閲覧。
- ^ https://www.youtube.com/watch?v=Vs8zIrppW2I 特別講義『生活保護と大学』
- ^ “2022年7月28日朝日新聞(大阪版)の朝刊に取材記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ a b “2022年10月26日付発行の琉球新報と信濃毎日新聞に書籍「わたし生活保護を受けられますか」の紹介記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年10月28日付発行の大阪日日新聞20面に書籍「わたし生活保護を受けられますか」の紹介記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年11月3日付の中部経済新聞に行政書士三木ひとみと著書『わたし生活保護を受けられますか』の紹介記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年11月3日付の奈良新聞に書籍「わたし生活保護を受けられますか」と行政書士三木ひとみの紹介記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年11月5日の秋田魁新報に行政書士三木ひとみと著書『わたし生活保護を受けられますか』が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年11月7日の室蘭民報に特定行政書士三木ひとみ著『わたし生活保護を受けられますか』の記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年11月8日の西日本新聞に行政書士三木ひとみ著『わたし生活保護を受けられますか』をご紹介いただきました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “沖縄タイムスに特定行政書士三木ひとみ著書『わたし生活保護を受けられますか』カラー記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年11月11日の山陰中央新報で行政書士三木ひとみ著『わたし生活保護を受けられますか』の紹介記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “2022年11月24日の毎日新聞の19面に書籍「わたし生活保護を受けられますか」と行政書士三木ひとみが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “令和4年12月3日特定行政書士三木ひとみ著『わたし生活保護を受けられますか』が山梨日日新聞で紹介されました”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “年中無休で生活保護の相談、なぜそこまで? 特定行政書士の三木ひとみさんに聞く<編集委員インタビュー>”. 2024年9月15日閲覧。
- ^ “2023年3月20日放送のMBSよんチャンTVにて生活保護不正支給事件に関する行政書士三木ひとみの解説コメントが放送されました”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “2023/12/29読売テレビニュースに特定行政書士三木ひとみの大阪の生活保護行政に関するコメントが掲載されました”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “週刊SPA!2021年3/23・30合併号に専門家として掲載されました”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “週刊SPA!2021年11月2日号貧困特集に専門家行政書士として掲載されました”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “日刊SPA!に生活保護の専門家行政書士として掲載頂きました”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “令和5年4月10日発行「週刊現代」に特定行政書士三木ひとみのコメント記事が掲載されました~おひとりさまの老後と生活保護”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “徳島新聞 電子版にプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “徳島新聞 電子版にプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “Miyanichi e-pressにプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “SANSPO.COMにプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “朝日新聞デジタル&M(アンド・エム)にプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “SANSPO.COMにプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “Miyanichi e-pressにプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “朝日新聞デジタル&M(アンド・エム)にプレスリリースが掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “Yahooニュースにインタビュー記事が掲載されました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “Yahooニュースにも☆女子SPA!コロナ貧困シリーズ1~3に専門家行政書士として連載頂きました”. 2024年1月11日閲覧。
- ^ “5/27より8回に渡り幻冬舎資産形成ゴールドオンラインにて著書「わたし生活保護受けられますか」を元にした解説記事が掲載されました”. 2024年1月10日閲覧。
- ^ “令和6年11月24日より弁護士JPにて生活保護の記事連載が始まりました”. 2024年11月24日閲覧。
- ^ “「3度の食事」にさえ困っているのに「生活保護」の申請が“却下”…なぜ? 制度にひそむ“落とし穴”とは【行政書士解説】”. 2024年11月24日閲覧。
- ^ “生活保護「家族に“扶養照会”しないと受けられない」は“ウソ”…行政に課せられた“正しい運用ルール”と「どうしても知られたくない場合」の対処法【行政書士解説】”. 2024年12月1日閲覧。
- ^ “「生活保護の受給要件をみたしているのに…」相談者の7割近くが申請断念 行政の“水際作戦”「実態と背景」とは【行政書士解説】”. 2024年12月8日閲覧。
- ^ “DV男から逃げた19歳女性、“所持金数百円”で「生活保護」申請も… 社会復帰への「一歩」を踏み出すまでに味わった「困難」とは【行政書士解説】”. 2024年12月15日閲覧。
- ^ “「生活保護世帯の子」も“大学”へ行けて「バイト」もできる… 近年充実した「公的サポート」の中身とは【行政書士解説】”. 2024年12月22日閲覧。
- ^ “「ずっと真面目に働いてきたのに…」無年金で“生活保護”を受けざるを得ない日本人・在日外国人「それぞれの事情」とは【行政書士解説】”. 2025年1月2日閲覧。
- ^ “「フィリピンに帰ればいい」生活保護を求める日本育ちの女性が受けた “違法な” 対応…背景にある「制度の誤解」とは【行政書士解説】”. 2025年1月5日閲覧。