三国観光産業
三国観光産業株式会社(みくにかんこうさんぎょう)は、福井県坂井市に本社を置く日本の施設運営会社。京福グループの1社。ボートレース三国の所有、越前松島水族館の経営、活魚販売、温泉供給事業をしている。
三国観光産業本社がある三国ボートレース場 | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒913-0001 福井県坂井市三国町池上第80号1番地 |
設立 |
1952年(昭和27年)11月12日[1] (三国競艇施設株式会社) |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 1210001007435 |
事業内容 | ホテル・娯楽施設の運営 |
代表者 | 代表取締役社長 増田寿男[1] |
資本金 |
6000万円 (2019年3月31日時点)[2][3] |
売上高 | 29億200万円(2019年3月期)[2] |
純利益 | 4600万円(2019年3月期)[2] |
純資産 | 18億8200万円(2019年3月31日時点)[2] |
総資産 | 27億9800万円(2019年3月31日時点)[2] |
従業員数 | 75人(2020年7月時点)[1] |
決算期 | 3月 |
主要株主 |
京福電気鉄道 85.0% (2019年3月31日時点)[2][3] |
外部リンク | https://www.keifuku.co.jp/customers/group.php |
概要
編集1952年、坂井郡三国町(現在の坂井市三国町)と武生市(現在の越前市)のモーターボート競走事業(競艇事業)に協力する形で京福電気鉄道が「三国競艇施設(株)[4]」を設立[2]。当時はモーターボート競走事業に対する社会的評価も低く、公益性の高い鉄道会社が競艇場を建設することに批判も予想された。しかし北陸地方に娯楽の場を提供したいとの考えは支持され、1953年、三国競艇施設が九頭竜川河口付近に建設した競艇場で初めてのモーターボートレースが開催され、三国競艇施設が武生三国モーターボート競走施行組合から競走運営の委託を受けた[5]。モーターボート競走事業による利益還元のために1959年5月、三国町に越前松島水族館を開館した。
1961年、京福電鉄が京阪グループ入りに伴い、京阪電気鉄道も当社に出資した[6]。
1962年、北陸観光開発(後の東尋坊温泉観光、片山津ゴルフ倶楽部運営会社とは無関係)が三国高校裏の三国町緑ヶ丘の台地で温泉(東尋坊温泉)を掘り当てる。それを得て同社よりファミリーランド建設計画が立てられ、1964年4月に「東尋坊温泉ファミリーランド・ホテル松寿閣」を開館[7]。
1963年、競走運営の委託が解除され、施設運営のみを手がけることになる[5]。
1968年7月、東尋坊温泉観光(株)が京福電鉄のグループ会社と成り、「東尋坊温泉ファミリーランド・ホテル松寿閣」を同社経営として営業していたが「ホテル松寿閣」のみ老朽化で1983年1月閉鎖取り壊し、跡地に新たに「三国観光ホテル」を建設、1984年元旦に開業した[8]。1988年12月、隣接の「ファミリーランド」が閉鎖[9]され、「三国観光ホテル」のみの単独の施設となる。
2004年2月、三国観光産業は東尋坊温泉観光(株)を吸収合併した。
なお、鉄道会社がボートレース場の施設を所有している事例としては、ボートレース三国以外ではボートレース平和島の京急開発(京浜急行電鉄傘下)、ボートレース多摩川の多摩川開発(西武鉄道傘下)、ボートレース住之江の住之江興業(南海電気鉄道傘下)がある。
沿革
編集- 1952年(昭和27年)11月12日[1] - 三国競艇施設株式会社を設立。
- 1953年(昭和28年) - 三国町の九頭竜川の河口付近に競艇場を開設。
- 1959年(昭和28年)5月16日 - 越前松島水族館開館[10]。
- 1961年(昭和36年)10月 - 資本金増資、京阪電気鉄道が資本参加。
- 1962年(昭和37年) - 北陸観光開発が三国高校裏の三国町緑ヶ丘の台地で温泉(東尋坊温泉)を掘り当てる。
- 1963年(昭和38年)7月1日 - 北陸観光開発が東尋坊温泉観光に社名変更[11]。
- 1964年(昭和39年)4月 - 東尋坊温泉ファミリーランド・ホテル松寿閣開業。
- 1966年(昭和41年) - 三国競艇場が九頭竜川の一級河川昇格による建設省(当時、現在の国土交通省)の移転通達に伴い三国町池上へ移転。
- 1969年(昭和44年)5月 - 社名を三国観光産業株式会社に変更。
- 1983年(昭和58年)1月 - ホテル松寿閣閉鎖。
- 1984年(昭和59年)1月1日 - 三国観光ホテル開業(現・西館)[8][12]。
- 1988年(昭和63年)12月 - 東尋坊温泉ファミリーランド閉鎖。
- 1993年(平成5年)4月1日 - 三国観光ホテル新館(東館)竣工[13]。
- 2004年(平成16年)2月1日 - 東尋坊温泉観光を吸収合併[14]。
- 2023年(令和5年)6月30日 - 「三国観光ホテル」をブリーズベイホテルに事業譲渡。「三国観光ホテル」は「三国オーシャンリゾート&ホテル」に名称を変更[15][16]。
脚注
編集- ^ a b c d 京福概況 2020, p. 32.
- ^ a b c d e f g “2018年度 有価証券報告書” (PDF). 京福電気鉄道 (2019年6月21日). 2020年5月5日閲覧。
- ^ a b “第97期 有価証券報告書” (PDF). 京阪ホールディングス (2019年6月21日). 2020年5月5日閲覧。
- ^ 『三国町史』第六章戦後の三国、第七節三国町の現状と将来、ボートレース[要ページ番号]
- ^ a b “競艇沿革史 武生三国モーターボート競走施行組合”. 日本財団図書館. 2020年10月7日閲覧。
- ^ 『京阪百年のあゆみ』340頁
- ^ 『三国町史』第六章戦後の三国、第七節三国町の現状と将来、東尋坊温泉[要ページ番号]
- ^ a b 『京阪百年のあゆみ』396頁
- ^ 『三国町百年史』第4章港と産業と交通通信[要ページ番号]、三国町百年史編纂委員会編
- ^ 京福概況 2020, p. 4.
- ^ 『京阪百年のあゆみ』資料編175頁、会社概要「消滅会社・資本外になった会社」より
- ^ 京福概況 2020, p. 5.
- ^ 『京阪百年のあゆみ』467頁
- ^ 『京阪百年のあゆみ』資料編166頁
- ^ “三国観光ホテルがブリーズベイホテルに事業譲渡 福井県の東尋坊近く、名称変更し営業継続へ”. 福井新聞 (2023年6月3日). 2023年9月27日閲覧。
- ^ “三国観光ホテル事業譲渡に関するお知らせ” (pdf). 京福電気鉄道 (2023年7月3日). 2023年9月27日閲覧。
参考文献
編集- 京阪電気鉄道開業100周年記念誌『京阪百年のあゆみ』京阪電気鉄道2011年3月24日発行
- 三国町史、三国町史編纂委員会編、三国町教育委員会、1964年3月発行
- 三国町百年史、三国町百年史編纂委員会編、1989年4月発行
- 『会社概況2020年版』(PDF)京福電気鉄道、2020年7月 。2021年2月9日閲覧。
外部リンク
編集- グループ会社一覧 - 京福電気鉄道