一水会 (美術団体)
日本の美術団体
一水会(いっすいかい)は、日本の美術団体。代表は山本耕造。堅実な写実的傾向を示す、日展の有力な支持団体[1]となっている。本部は埼玉県さいたま市浦和区北浦和5-3-3[1][2]。
概要
編集1935年(昭和10年)、帝国美術院の改革が行われて、二科会から安井曾太郎、石井柏亭、有島生馬、山下新太郎らが官選の形で会員に選出された[3]。旧来の帝国美術院の存在自体、二科会の方針とは相容れないものであったため、安井らは二科会を脱会せざるを得ない状況となった。
1936年(昭和11年)12月20日、二科会を脱会した前述の4人に小山敬三、木下孝則、木下義謙、硲伊之助を加えた8名によって一水会が結成された。1937年11月26日-12月10日、一水会第1回展が、府美でひらかれ、作品は安井「肖像(深井肖五氏像)」「承徳の喇嘛廟」、山下新太郎「姉妹」など。
彼らは、会場芸術[4]を非とし、安価な様式化を排除した。
技術を重んじ、訓練することによって高雅なる芸術を尊重することを主張した。
会名の由来は、石井柏亭により「芥子園画伝」中の「十日一水五日一石」という語句から入念な作画態度を示すという意味で「一水会」と命名された[5]。
毎秋公募展「一水会展」を行う。堅実で中庸をいく写実的作家が多い。