ヴィヤーサ
インド神話の伝説的な聖仙
ヴィヤーサ(梵:व्यास、IAST:Vyāsa)は、インド神話の伝説的なリシ(聖仙)。叙事詩『マハーバーラタ』の著者とされ、またヴェーダやプラーナの編者ともいわれる。『バーガヴァタ・プラーナ』ではヴィシュヌ神の化身(アヴァターラ)の1つに数えられている。ヴィヤーサは、一つのヴェーダを四つに配分(ヴィヤス)したためヴィヤーサと呼ばれる[1]。「編者」の意。
ヴィヤーサ | |
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個人情報 | |
生誕 |
クリシュナ・ドヴァイパーヤナ |
宗教 | ヒンドゥー教 |
配偶者 | ヴァティカー |
子供 | |
両親 | |
主な著作 | |
著名な点 | 四ヴェーダの編成者、マハーバーラタの登場人物 |
宗教的経歴 | |
門弟
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栄誉 | グル・プルニマ祭(ヴィヤーサ・プルニマ) |
パラーシャラとサティヤヴァティーの子。ヴィヤーサの本名ドヴァイパーヤナ(島で生まれた者)とは、サティヤヴァティーがヤムナー川の中にある島で彼を生んだことから名づけられた。
妻との間に後継者で弟子のシュカがいる。マハーバーラタにはヴィヤーサの妻に関する記録はないが、スカンダ・プラーナを含む他の文献では賢人ジャバリの娘ヴァティカーもしくはピンジャラーとされる[2][3]
ニヨーガ(夫に生殖能力がないか、子供を作る前に亡くなった場合に、別の男性が妻または寡婦と交わって子供を儲ける習慣)により、クル王ヴィチトラヴィーリヤの2人の寡婦のうちアムビカーとの間にドリタラーシュトラ、アムバーリカーとの間にパーンドゥを、またアムビカーの代理を務めた彼女の侍女との間に賢者ヴィドゥラを儲けた。
脚注
編集- ^ 上村勝彦訳(2002)「バラタ族の離間」『原典訳 マハーバーラタ 第1巻』241頁。
- ^ Dalal, Roshen (2019-01-06) (英語). The 108 Upanishads: An Introduction. Penguin Random House India Private Limited. ISBN 978-93-5305-377-2
- ^ Pattanaik, Devdutt (2000-09-01) (英語). The Goddess in India: The Five Faces of the Eternal Feminine. Simon and Schuster. ISBN 978-1-59477-537-6