ワット・マハータート (スコータイ)
ワット・マハータート (Wat Mahathat、タイ語: วัดมหาธาตุ) は、タイ北部のスコータイ歴史公園にある中心的な仏教寺院遺跡である[1]。
ワット・マハータート วัดมหาธาตุ Wat Mahathat | |
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基本情報 | |
座標 | 北緯17度1分0秒 東経99度42分14秒 / 北緯17.01667度 東経99.70389度座標: 北緯17度1分0秒 東経99度42分14秒 / 北緯17.01667度 東経99.70389度 |
宗教 | 仏教 |
地区 | ムアンスコータイ郡 |
州 | スコータイ県 |
国 | タイ |
現況 | 遺跡 |
建設 | |
形式 | クメール |
様式 | スコータイ様式 |
創設者 | シーインタラーティット |
完成 | 13世紀 |
建築物 | |
正面 | 東 |
横幅 | 200m |
奥行 | 200m |
資材 | ラテライト、煉瓦 |
位置
編集ワット・マハタートは、スコータイの旧市街「ムアン・カウ」(古い町)として知られるスコータイ王朝の王都であったスコータイ歴史公園の中心部に位置する[1]。寺院の名はおよそ「大いなる遺物(仏塔)の寺院」(英: “temple of the Great Relic”[2])の意である[3]。
歴史
編集この寺院はシーインタラーティットにより、スコータイ王朝の設立と同じく王都の中心寺院として13世紀に創設されたといわれ[1]、ラームカムヘーン大王碑文に言及されていることから13世紀末にはすでに存在したと考えられる[4]。寺院は14世紀中頃の改修の後、数世紀にわたり構造物が追加された。
構成
編集寺院は東向きに構築されており、北・西・南側は[5]、幅約10mの堀により囲まれ[6]、そこにおよそ200m四方の周壁をもつ寺域がある[5]。
中心には仏塔(チェーディー、chedi)があり、8方向を小形の仏塔により囲まれている[5][7]。その宇宙を表す曼荼羅に基づいた寺院の様相は[1]、仏舎利を祀るため[7]、1345年にリタイにより改修されたもので[1]、その中央の仏塔はスコータイ建築美術の特徴となるハスの蕾の優美な形をもつ[5]。
中央の仏塔の基壇には、仏陀の弟子たちが合掌して謹んで歩いている化粧しっくい(スタッコ)の彫刻が装飾されている[1][8]。その周囲にある8基の小形の仏塔のうち、4隅にあるものはモン・ハリプンチャイ様式[2]、ラーンナー様式がうかがわれ、その間にある東西南北の4基はクメールの影響を示している[7]。
中央の仏塔の両側方向には、高さ12mの2体のプラ・アッタロート (Phra Attharot、タイ語: พระอัฏฐารส) と呼ばれる仏立像がある[2]。また寺院には、10基の礼拝堂(ウィハーン、wihan)、8基の仏堂(モンドップ、mondop)[5]、1基の本堂(ウボーソット、ubosot)あり[9]、それに5つ(周壁内に4つ)の池および185基といわれる仏塔が付随する[10]。
脚注
編集- ^ a b c d e f 谷克二『タイ/ラオス歴史紀行』((第3版))日経BP、2008年、12-18頁。ISBN 978-4-86130-336-4。
- ^ a b c “Wat Mahathat”. Renown Travel. 2017年9月5日閲覧。
- ^ 金子 (1985)、43-44頁
- ^ 金子 (1985)、44頁
- ^ a b c d e 中村浩『ぶらりあるきチェンマイ・アユタヤの博物館』芙蓉書房出版、2016年、90-91頁。ISBN 978-4-8295-0701-8。
- ^ 金子 (1985)、40頁
- ^ a b c 金子 (1985)、46頁
- ^ 金子 (1985)、47頁
- ^ 金子 (1985)、45頁
- ^ 高杉等『東南アジアの遺跡を歩く』めこん、2001年、198-200頁。ISBN 4-8396-0144-5。
参考文献
編集- 金子民雄『スコータイ美術の旅』星雲社、1985年。ISBN 4-7952-8957-3。
関連項目
編集外部リンク
編集- ワット・マハタート(スコータイ), タイ国政府観光庁
- “Wat Mahathat, Sukhothai, Thailand”, Asian Historical Architecture (orientalarchitecture.com)
- Wat Mahathat, Sukhothai Historical Park, thaiwebsites.com