レースホース (駆逐艦・2代)

レースホース(HMS Racehorse)はイギリス海軍駆逐艦R級

レースホース
竣工時のレースホース、1942年12月クライド川にて
竣工時のレースホース、1942年12月クライド川にて
基本情報
建造所 ジョン・ブラウン・アンド・カンパニー
運用者 イギリス海軍
艦種 駆逐艦
級名 R級
艦歴
起工 1941年6月25日
進水 1942年6月1日
竣工 1942年10月30日
その後 1949年12月7日に解体のためBISCOに引き渡し
要目
基準排水量 1,705トン
満載排水量 2,425トン
全長 109.2 m (358 ft)
10.9 m (36 ft)
吃水 4.1 m (13 ft)(満載時)
主缶 アドミラルティ式3胴ボイラー2基
主機 パーソンズ式ギアードタービン2基、2軸
出力 40,000 shp (30,000 kW)
速力 36ノット (67 km/h; 41 mph)
航続距離 4,675 nmi (8,658 km; 5,380 mi) 20ノット (37 km/h; 23 mph)時
兵装 45口径12cm単装砲×5基
39口径40mm4連装機銃×1基
70口径20mm単装機銃×6基
21インチ4連装魚雷発射管×2基
爆雷投射機×4基
爆雷×70発
テンプレートを表示

艦歴

編集

ジョン・ブラウン社で建造[1]。1941年6月25日起工[1]。1942年6月1日進水[1]。同年10月30日竣工[1]

「レースホース」は東洋艦隊の第11駆逐艦戦隊に配属となるが、まずは大西洋で護衛任務に従事した[2]。「レースホース」は航空母艦ヴィクトリアス」をグリーノックからハンプトンローズまで護衛し、次いで油槽船団TMF2をキュラソーからジブラルタルまで護衛した[2]。それから「レースホース」はES26船団とともにケープタウンへ向かった[2]

1943年2月17日、「レースホース」は同日ドイツ潜水艦「U182」に沈められたイギリス船「Llanashe」の生存者8名を救助した(「Llanashe」の生存者は9名で、沈没の11日後にオランダ商船「Tarakan」の救助され、それから「レースホース」と仮装巡洋艦「Carthage」に移されたとも)[3]

5月下旬、「レースホース」はドイツ油槽船「Charlotte Schliemann」捜索に当たる「ニューカッスル」を護衛した[4]

1944年4月以降、「レースホース」はサバン攻撃(コックピット作戦)、スラバヤ攻撃(トランサム作戦)作戦、ポートブレア攻撃(ペダル作戦)、サバン攻撃(クリムズン作戦)に参加した[5]

1945年4月上旬、「レースホース」と駆逐艦「ロザラム」、「リダウト」、「ロケット」からなる第62部隊はメルギーアマーストで船舶掃討作戦(ペンザンス作戦[6])を行い、小型船1隻とジャンク1隻を沈めた[7]。またグレートココ島を砲撃した[7]。続いて第62部隊はメルギー・Moulmein川間で同様の作戦を行い、ジャンクなどを沈めた(パスブック作戦[8][7]。また、イギリス軍機が「Agata Maru」と第七号駆潜艇を沈めた場所で68名を救助した[7]

4月下旬、「レースホース」と駆逐艦「ローバック」、「リダウト」からなる第62部隊はマルタバン湾へ出撃(ゲーブル作戦[9][10][7]。4月30日未明にラングーンから撤退する日本兵を乗せた船団を発見し、潰滅させた[7]

6月、マレー半島南部の写真偵察作戦に参加(ボールサム作戦[11][12]

1945年10月に「レースホース」はポーツマスに戻り、カテゴリーB2予備役となる[5]。1949年12月7日に解体のためBISCOに引き渡された[5]

脚注

編集
  1. ^ a b c d John English, Obdurate to Daring, p. 206
  2. ^ a b c John English, Obdurate to Daring, p. 51
  3. ^ John English, Obdurate to Daring, p. 51. Llanashe (British Steam merchant), uboat.net
  4. ^ John English, Obdurate to Daring, pp. 51-52
  5. ^ a b c John English, Obdurate to Daring, p. 52
  6. ^ Operation Penzance
  7. ^ a b c d e f John Winton, The Forgotten Fleet, p. 211
  8. ^ Operation Passbook
  9. ^ Operation Gable
  10. ^ John English, Obdurate to Daring, p. 52ではケーブル(Cable)作戦となっている。
  11. ^ Operation Balsam
  12. ^ John Winton, The Forgotten Fleet, p. 215

参考文献

編集