レプトクレイドゥス Leptocleidus前期白亜紀に生息していた首長竜の一つ。学名は「細い鎖骨」を意味する。

レプトクレイドゥス
生息年代: early cretaceous
生体復原図
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 首長竜目 Plesiosauria
亜目 : プレシオサウルス亜目 Plesiosauroidea
: レプトクレイドゥス科 Leptocleididae
: レプトクレイドゥス属 Leptocleidus
学名
Leptocleidus
Andrews1922
  • L. capensis (Andrews, 1911 [originally Plesiosaurus capensis]) Cruikshank, 1997
  • L. clemai Cruikshank and Long, 1997
  • L. superstes Andrews, 1922 (模式種)

説明

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Leptocleidus sp.

レプトクレイドゥスは、大きな鎖骨胸骨および小さな肩甲骨をもち、前期ジュラ紀のロマレオサウルスや白亜紀ポリコティルス科の首長竜に似ていた。この動物は、上顎の両側に21本ずつ、下顎の両側に約35本ずつの歯を有していた。レプトクレイドゥスの三角形の頭骨には、鼻の端から鼻の領域まで延びる隆起があり独特である。レプトクレイドゥスは他のプレシオサウルス類と異なり、頸椎の中央部に一対の頸肋骨と深いくぼみを有していた。レプトクレイドゥス属の平均全長は約3mであった[1][2]

分布

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L. superstes Andrews, 1922
前頭骨と脊椎。脊椎は全体でだいたい45cm
左:腰帯の背側面 上右:腰帯の前面 下右:腰帯の側面 中央:右上腕骨 右:肋骨 腰帯の長さは約40cm

レプトクレイドゥスはほとんどの首長竜と異なり、浅い入江に暮らしており、河口の広い川のような汽水淡水の環境を好んだ。 これについてクルックシャンク Cruickshank は、淡水域へ移ることによって大型のプレシオサウルス類やプリオサウルス類と棲み分けていたのではないかと見ている。

レプトクレイドゥスは以下の種で構成されている。

ベクティス累層(アプチアン後期)の標本は、ワイト島で1995年に発見され、 "Leptocleidus sp." (種不明)とされていたが2012年に別属ヴェクトレイドゥスとして記載された。

2011年のケッチャムとベンソンによるクラドグラム:[3]

レプトクレイドゥス科

ニコルスサウラ

ブランカサウルス

ウモーナサウルス

レプトクレイドゥス

L. capensis

L. superstes

出典

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  1. ^ a b Cruikshank A. R. I. (1997). “A lower Cretaceous Pliosauroid from South Africa”. Annals of the South African Museum 105: 206–226. 
  2. ^ KEAR, BENJAMIN P.; BARRETT, PAUL M. (2011-01-12). “Reassessment of the Lower Cretaceous (Barremian) pliosauroid Leptocleidus superstes Andrews, 1922 and other plesiosaur remains from the nonmarine Wealden succession of southern England”. Zoological Journal of the Linnean Society 161 (3): 663–691. doi:10.1111/j.1096-3642.2010.00648.x. ISSN 0024-4082. http://dx.doi.org/10.1111/j.1096-3642.2010.00648.x. 
  3. ^ Hilary F. Ketchum and Roger B. J. Benson (2011). “A new pliosaurid (Sauropterygia, Plesiosauria) from the Oxford Clay Formation (Middle Jurassic, Callovian) of England: evidence for a gracile, longirostrine grade of Early-Middle Jurassic pliosaurids”. Special Papers in Palaeontology 86: 109–129. doi:10.1111/j.1475-4983.2011.01083.x.