ルート・ベイティアスペイン語: Ruth Beitia Vila: スペイン語発音: [rut ˈβeitja], 1979年4月1日 - )は、スペインサンタンデール出身の元女子陸上競技選手(走高跳)。アテネオリンピックから4大会連続でオリンピックに出場し、リオデジャネイロオリンピックでは金メダルを獲得した[1]。2013年にはスポーツ功労勲章英語版を授与された。

ルート・ベイティア Portal:陸上競技
選手情報
国籍 スペインの旗 スペイン
競技 陸上競技
種目 走高跳
生年月日 (1979-04-01) 1979年4月1日(45歳)
出身地 サンタンデール
身長 191cm
体重 72kg
自己ベスト
走高跳 202cm (2007年)
獲得メダル
陸上競技
オリンピック
2016 走高跳
2012 走高跳
世界選手権
2013 走高跳
世界室内選手権
2010 走高跳
2016 走高跳
2006 走高跳
2014 走高跳
ヨーロッパ選手権
2012 走高跳
2014 走高跳
2016 走高跳
ヨーロッパ室内選手権
2013 走高跳
2005 走高跳
2009 走高跳
2011 走高跳
2017 走高跳
2007 走高跳
地中海競技大会
2005 走高跳
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経歴

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2008年以前

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サンタンデール生まれであり、7歳で走高跳競技を始めた[1]。1996年に初めてスペインを代表して国際大会に出場[2]。1998年には1.89mを跳んでスペイン記録を樹立した。シニアデビューとなった大会はドイツ・ミュンヘンで開催された2002年ヨーロッパ陸上競技選手権大会英語版であり、1.85mを跳んで11位となった。フランス・パリで開催された2003年世界陸上競技選手権大会でも1.90mを跳んで11位となった。2004年にギリシャ・アテネで開催されたアテネオリンピックでは1.89mで予選敗退に終わった。この大会では同じスペインのマルタ・メンディア英語版が決勝に出場して10位となっている。2005年にスペイン・マドリードで開催されたヨーロッパ室内陸上競技選手権大会では1.99mを跳んで2位となったが、同年にフィンランド・ヘルシンキで開催された2005年世界陸上競技選手権大会では1.88mで予選敗退に終わった。ロシア・モスクワで開催された2006年世界室内陸上競技選手権大会では1.98mを跳んで3位となった。2007年8月4日には2.02mを跳んで自身のスペイン記録を更新した。

2008年-2012年

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2009年にイタリア・トリノで開催されたヨーロッパ室内陸上競技選手権大会では1.99mを跳んで2位となり、同年にミュンヘンで開催された2009年世界陸上競技選手権大会では同じ記録で5位となった。ヘルシンキで開催された2012年ヨーロッパ陸上競技選手権大会では1.97mを跳んで優勝。しかし、2012年にイギリス・ロンドンで開催されたロンドンオリンピックでは2.00mを跳びながら4位に終わり、大会後に競技からの引退を表明した[3]。この大会では2.05mを跳んだロシアのアンナ・チチェロワが金メダル、2.03mを跳んだアメリカ合衆国のブリゲッタ・バレット英語版が銀メダル、同じく2.03mを跳んだロシアのスベトラーナ・シュコリナが銅メダルを獲得していた。しかし、2019年にシュコリナのドーピングが発覚しシュコリナの銅メダルが剥奪され、2021年に順位が繰り上げられてベイティアが銅メダルを獲得した。

2012年-2017年

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失意のロンドンオリンピックの数か月後には引退を撤回した。2013年にスウェーデン・ヨーテボリで開催されたヨーロッパ室内陸上競技選手権大会では1.99mを跳んで優勝した。スイス・チューリヒで開催された2014年ヨーロッパ陸上競技選手権大会では2.01mを跳んで優勝し、オランダ・アムステルダムで開催された2016年ヨーロッパ陸上競技選手権大会では1.98mを跳んで優勝した。これによってヨーロッパ選手権3連覇を達成し、ヨーロッパ選手権で3連覇を達成した初の選手となった[4]

アメリカ合衆国・ポートランドで開催された2016年世界室内陸上競技選手権大会では2位となった[5]。この大会時点でベイティアは36歳であり、同大会女子走高跳の最年長メダル記録を更新した[5]。この大会の優勝はアメリカ合衆国のバシュティ・カニンガム英語版であり、カニンガムはベイティアの年齢の半分の18歳だった[5]

2016年にはブラジル・リオデジャネイロで開催されたリオデジャネイロオリンピックに出場[6]。1.88m、1.93m、1.97mをいずれも1回で成功させ、2.00mは3回とも失敗した。1.97m成功で4選手が並んだが、試技数が最小だったベイティアが金メダルを獲得した。ブルガリアのミレラ・デミレバ英語版が銀メダル、クロアチアのブランカ・ブラシッチが銅メダルを獲得している[2]。オリンピック開催時点でベイティアは37歳であり、女子走高跳では最年長金メダル記録となった[2]。スペインの女子選手がフィールド競技で獲得した初の金メダルである[6]。なお、8日前に開催されていた七種競技では、ベルギーのナフィサトウ・ティアムとイギリスのカタリーナ・ジョンソン・トンプソン英語版が走高跳で1.98mを跳んでいる[6]

2017年10月18日、リウマチ性関節炎の治療に専念するため引退を表明した[7]

結果

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オリンピック競技結果

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大会 順位 記録
2004   アテネオリンピック 16位 1.89m
2008   北京オリンピック 7位 1.96m
2012   ロンドンオリンピック 4位 2.00m
2016   リオデジャネイロオリンピック 1位 1.97m

国際大会結果

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大会 開催地 順位 記録
1995 ヨーロッパユースオリンピックデイズ   イギリスバース 5位 1.80m
1996 世界ジュニア選手権   オーストラリアシドニー 16位 1.79m
1997 ヨーロッパジュニア選手権   スロベニアリュブリャナ 9位 1.82m
1998 世界ジュニア選手権   フランスアヌシー 8位 1.80m
1999 ヨーロッパU-23選手権   スウェーデンヨーテボリ 11位 1.82m
2000 2000年イベロアメリカ陸上競技選手権大会英語版   ブラジルリオデジャネイロ 4位 1.81m
2001 2001年世界室内陸上競技選手権大会   ポルトガルリスボン 7位 1.93m
ヨーロッパU-23選手権   オランダアムステルダム 1位 1.87m
2001年地中海競技大会   チュニジアラデス 4位 1.83m
2002 2002年ヨーロッパ陸上競技選手権大会英語版   ドイツミュンヘン 11位 1.85m
2003 2003年世界室内陸上競技選手権大会   イギリスバーミンガム 5位 1.96m
2003年世界陸上競技選手権大会   フランスパリ 11位 1.90m
2004 2004年世界室内陸上競技選手権大会   ハンガリーブダペスト 9位 1.93m
2004年イベロアメリカ陸上競技選手権大会英語版   スペインウエルバ 4位 1.88m
アテネオリンピック   ギリシャアテネ 16位 1.89m
2005 2005年ヨーロッパ室内陸上競技選手権大会   スペインマドリード 2位 1.99m
2005年IAAFワールドアスレチックファイナル   モナコモンテカルロ 7位 1.89m
2005年地中海競技大会   スペインアルメリア 1位 1.95m
2005年世界陸上競技選手権大会   フィンランドヘルシンキ 予選 1.88m
2006 2006年世界室内陸上競技選手権大会   ロシアモスクワ 3位 1.98m
2006年ヨーロッパ陸上競技選手権大会   スウェーデンヨーテボリ 9位 1.92m
2006年IAAFワールドアスレチックファイナル   ドイツシュトゥットガルト 6位 1.90m
2007 2007年ヨーロッパ室内陸上競技選手権大会   イギリスバーミンガム 3位 1.96m
2007年世界陸上競技選手権大会   日本大阪市 6位 1.97m
2008 2008年世界室内陸上競技選手権大会   スペインバレンシア 4位 1.99m
北京オリンピック   中国北京 7位 1.96m
2009 2009年ヨーロッパ室内陸上競技選手権大会   イタリアトリノ 2位 1.99m
2009年世界陸上競技選手権大会   ドイツベルリン 5位 1.99m
2010 2010年世界室内陸上競技選手権大会   カタールドーハ 2位 1.98m
2010年イベロアメリカ陸上競技選手権大会英語版   スペインサン・フェルナンド 1位 1.89m
2010年ヨーロッパ陸上競技選手権大会   スペインバルセロナ 6位 1.95m
2011 2011年ヨーロッパ室内陸上競技選手権大会   フランスパリ 2位 1.96m
2011年世界陸上競技選手権大会   韓国大邱市 16位 1.92m
2012 2012年世界室内陸上競技選手権大会   トルコイスタンブール 6位 1.95m
2012年ヨーロッパ陸上競技選手権大会   フィンランドヘルシンキ 1位 1.97m
ロンドンオリンピック   イギリスロンドン 3位 2.00m
2013 2013年ヨーロッパ室内陸上競技選手権大会   スウェーデンヨーテボリ 1位 1.99m
2013年世界陸上競技選手権大会   ロシアモスクワ 3位 1.97m
2014 2014年世界室内陸上競技選手権大会   ポーランドソポト 3位 2.00m
2014年ヨーロッパ陸上競技選手権大会   スイスチューリヒ 1位 2.01m
2015 2015年ヨーロッパ室内陸上競技選手権大会   チェコプラハ 5位 1.94m
2015年世界陸上競技選手権大会   中国北京 5位 1.99m
2015年IAAFダイヤモンドリーグ 1位
2016 2016年世界室内陸上競技選手権大会   アメリカ合衆国ポートランド 2位 1.96m
2016年ヨーロッパ陸上競技選手権大会   オランダアムステルダム 1位 1.98m
リオデジャネイロオリンピック   ブラジルリオデジャネイロ 1位 1.97m
2016年IAAFダイヤモンドリーグ 1位
2017 2017年ヨーロッパ室内陸上競技選手権大会   セルビアベオグラード 2位 1.94m
2017年世界陸上競技選手権大会   イギリスロンドン 12位 1.88m

自己ベスト記録

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種類 記録 場所 日付
屋外 2.02 m[8]   スペインサン・セバスティアン 2007年8月4日
室内 2.01 m[8]   ギリシャピレウス 2007年2月24日

脚注

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  1. ^ a b 金メダリストの略歴=ルート・ベイティア(陸上女子走り高跳び)”. 時事通信 (2016年8月21日). 2016年8月27日閲覧。
  2. ^ a b c ベイティアが女子走り高跳びで最年長金、男子やり投げは独ローラー制す”. AFP (2016年8月21日). 2016年8月27日閲覧。
  3. ^ Rio Olympics 2016: Ruth Beitia wins high jump gold for Spain aged 37”. BBC Sport. 21 August 2016閲覧。
  4. ^ スペイン大使館 posted date: 2016/07/13”. スペイン大使館 (2016年7月13日). 2016年8月27日閲覧。
  5. ^ a b c Report: women's high jump – IAAF World Indoor Championships Portland 2016”. 国際陸上競技連盟(IAAF) (2016年3月20日). 2016年8月27日閲覧。
  6. ^ a b c Report: women's high jump final – Rio 2016 Olympic Games”. 国際陸上競技連盟(IAAF) (2016年8月21日). 2016年8月27日閲覧。
  7. ^ “Celebrated Spanish high jumper Ruth Beitia retires”. Marca. (18 October 2017). http://www.marca.com/en/more-sports/2017/10/18/59e71cd9468aebe25b8b4637.html 2017年10月19日閲覧。 
  8. ^ a b

外部リンク

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受賞
先代
カロリーナ・マリン
スペイン最優秀女子スポーツ選手賞
2015
次代