ルーク・グラハム
クレージー・ルーク・グラハム("Crazy" Luke Graham、本名:James Grady Johnson、1940年2月5日 - 2006年6月23日)は、アメリカ合衆国のプロレスラー。ジョージア州ユニオン・ポイント出身。生年は1936年ともされる[1]。
ルーク・グラハム | |
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プロフィール | |
リングネーム |
クレージー・ルーク・グラハム エル・ロボ プリティ・ボーイ・カルホーン ビリー・カルホーン |
本名 | ジェームズ・グラディ・ジョンソン |
ニックネーム | 恐竜 |
身長 | 193cm |
体重 | 132kg - 138kg |
誕生日 | 1940年2月5日 |
死亡日 | 2006年6月23日(66歳没) |
出身地 |
アメリカ合衆国 ジョージア州 グリーン郡ユニオン・ポイント |
デビュー | 1961年 |
引退 | 1980年代後半 |
ジェリー、エディ、ルーク、ビリーのグラハム四兄弟の「三男役」として活躍した[2]。兄弟の中では一番の巨漢だが、彼らが「兄弟」であることはギミック上の設定であり、実際には血縁関係はない[3]。
来歴
編集"プリティ・ボーイ" ビリー・カルホーン("Pretty Boy" Billy Calhoun)のリングネームで中南部地区などで活動後、スチュ・ハートが主宰していたカルガリーのスタンピード・レスリングにて、ドクター・ジェリー・グラハムの弟と称して1963年よりルーク・グラハム(Luke Graham)を名乗る[4]。その後、フロリダに転戦したエディ・グラハムに代わるジェリーの新パートナーとしてWWWFに進出、1964年3月20日にUSタッグ王座を獲得した[5]。
1965年にジェリーとのコンビを一時解消し、同年3月に日本プロレスに初来日。帰国後はロサンゼルスのWWAに定着し、7月23日にペドロ・モラレスからWWA世界ヘビー級王座を奪取する[6]。同時期、日本の豊登も1964年12月にザ・デストロイヤーから奪取した同王座のベルトを保持しており、2本のベルトが混在する事態を招いた(飛行機嫌いの豊登が渡米を渋りロサンゼルスでの防衛戦を行わなかったため、WWA本部が豊登の王座奪取を無効にしたとされる)[7]。同年9月20日、ロサンゼルスに遠征してきた豊登を下し、王座統一を果たしている(しかし、豊登の在位はWWAのタイトル史には記録されていない)[6]。11月3日にはゴリラ・モンスーンと組んでグリズリー・スミス&ルーク・ブラウンのザ・ケンタッキアンズを破り、WWA世界タッグ王座も獲得した[8]。
1960年代後半よりWWWFに復帰し、ブルーノ・サンマルチノのWWWF世界ヘビー級王座に挑戦[9]。1970年代に入るとキャプテン・ルー・アルバーノをマネージャーにターザン・タイラーと金髪の野獣コンビを結成。1971年6月には、ルイジアナ州ニューオーリンズで行われたとされる架空のトーナメント決勝戦において[10]、ディック・ザ・ブルーザー&ザ・シークを破り優勝したとして[11]、WWWF世界タッグ王座の初代チャンピオン・チームに認定された[12]。同年11月12日にもザ・モンゴルズ(ジート&ベポ)からWWWFインターナショナル・タッグ王座を奪取し二冠王となったが[13]、12月6日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてカール・ゴッチ&レネ・グレイに敗れ世界タッグ王座から陥落[12]。
以降はNWAの太平洋岸エリアを経て、1974年1月には全日本プロレスに来日、テリー・ファンクと組んでジャイアント馬場&ジャンボ鶴田の師弟コンビと対戦している[14]。同年はフロリダ地区にて、エル・ロボ(El Lobo)なる覆面レスラーに一時的に変身、ボブ・ループ、ボブ・アームストロング、ダニー・ホッジ、ジョー・ルダックらと対戦した[15]。
その後は素顔に戻り、五大湖エリアからジョージア、アラバマ、テネシーなどの南部まで、各テリトリーを転戦。リッパー・コリンズとも金髪タッグを組み、デトロイト地区では1977年にアル・コステロ&トニー・チャールズを破り、デトロイト版のNWA世界タッグ王座を獲得[16]。テネシーのミッドアメリカ地区では同年5月2日、メンフィスにてダニー・リトルベア&チーフ・サンダークラウドからNWAテネシー・タッグ王座を奪取している[17]。
1978年にはWWWFに久々に登場して新王者のボブ・バックランドに挑戦、グラハム兄弟の末弟としてデビューした前王者スーパースター・ビリー・グラハムともタッグを組み、アンドレ・ザ・ジャイアントとも対戦した[18]。同年は全日本プロレスに再来日し、第6回チャンピオン・カーニバルに出場したが、勝ち星は大熊元司からの1勝のみで終わっている[19]。
1980年はプエルトリコのWWCやビル・ワット主宰のMSWAで活動。MSWAではテッド・デビアスやマイク・ジョージ、ディック・マードック、ジェイク・ロバーツらのジョバーを務めた[20]。1981年2月には、当時MSWAと接点を持っていた国際プロレスに来日、『ルー・テーズ杯争奪戦』の後期予選に参加し、ラッシャー木村やマイティ井上との金網デスマッチも行われた[21]。
キャリア末期の1984年は中西部のNWAセントラル・ステーツ地区に参戦、3月4日にカンザスシティにてロード・ウォリアーズと組み、ワフー・マクダニエル、バズ・ソイヤー、ジャンクヤード・ドッグのトリオと6人タッグマッチで対戦している[22]。同年4月19日にはバズ・タイラーからセントラル・ステーツ・ヘビー級王座を奪取[23]、最後のタイトル戴冠を果たした[10]。
1980年代後半に引退してタクシードライバーに転身[10]。引退後は2001年にアーカンソー州のインディー団体 "Galaxy Championship Wrestling" に登場し、彼の「息子」という設定のルーク・グラハム・ジュニアとチームを組んだ[3]。
獲得タイトル
編集- WWWF USタッグ王座:1回(w / ドクター・ジェリー・グラハム)[5]
- WWWF世界タッグ王座:1回(w / ターザン・タイラー)[11][12] ※初代王者
- WWWFインターナショナル・タッグ王座:1回(w / ターザン・タイラー)[13]
- NWAジョージアTV王座:1回[26]
- NWAメイコン・タッグ王座:1回(w / ムーンドッグ・メイン)[27]
- オール・サウス・レスリング・アライアンス
- ASWAジョージア・ヘビー級王座:1回[28]
- NWAミッドアメリカ・ヘビー級王座:2回[29]
- NWA世界タッグ王座(ミッドアメリカ版):1回(w / カール・フォン・ブラウナー)[30]
- NWAテネシー・タッグ王座:1回(w / リッパー・コリンズ)[17]
- NWAアラバマ・タッグ王座:1回(w / リッパー・コリンズ)[31]
- NWAセントラル・ステーツ・ヘビー級王座:1回[23]
- WWCカリビアン・ヘビー級王座:1回[32]
- WWC北米タッグ王座:2回(w / ゴージャス・ジョージ・ジュニア、ブルドッグ・ブラワー)[33]
脚注
編集- ^ 『全日本プロレス 来日外国人選手 PERFECTカタログ』P53(2002年、日本スポーツ出版社)
- ^ “The Graham Family”. Online World of Wrestling. 2010年1月28日閲覧。
- ^ a b c “"Crazy" Luke remembered fondly”. Slam Wrestling (June 25, 2006). 2010年1月28日閲覧。
- ^ “Luke Graham: Places”. Wrestlingdata.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ a b “WWWF United States Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月22日閲覧。
- ^ a b c “WWA World Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年1月28日閲覧。
- ^ 『THE WRESTLER BEST 1000』P126(1996年、日本スポーツ出版社)
- ^ a b “WWA World Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “The WWE matches fought by Luke Graham in 1967”. Wrestlingdata.com. 2013年12月16日閲覧。
- ^ a b c “Luke Graham”. Online World of Wrestling. 2010年1月28日閲覧。
- ^ a b “WWWF World Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年1月28日閲覧。
- ^ a b c “History of the WWE World Tag Team Championship”. WWE.com. 2010年4月22日閲覧。
- ^ a b “WWWF International Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月22日閲覧。
- ^ “The AJPW matches fought by Luke Graham in 1974”. Wrestlingdata.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “The CWF matches fought by Luke Graham in 1974”. Wrestlingdata.com. 2016年6月10日閲覧。
- ^ a b “NWA World Tag Team Title [Detroit]”. Wrestling-titles.com. 2022年7月9日閲覧。
- ^ a b “NWA Tennessee Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “The WWE matches fought by Luke Graham in 1978”. Wrestlingdata.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “Luke Graham: AJPW 6th Champion Carnival”. Cagematch.net. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “The UWF matches fought by Luke Graham in 1981”. Wrestlingdata.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “IWE Super Fight Series 1981”. Puroresu.com. 2015年3月12日閲覧。
- ^ “Show at Kansas City 1984/03/04”. Wrestlingdata.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ a b “NWA Central States Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “NWA Hawaii Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “NWA Hawaii Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “NWA Georgia Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “NWA Macon Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “All-South Wrestling Alliance Georgia Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2024年9月27日閲覧。
- ^ “NWA Mid-America Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “NWA World Tag Team Title [Mid-America]”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “NWA Alabama Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “WWC Caribbean Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。
- ^ “WWC North American Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2015年3月14日閲覧。