リシノール酸
リシノール酸(リシノールさん、ricinoleic acid)は、ω-9型の不飽和脂肪酸で、天然ではトウゴマの種子に存在する。ひまし油の構成脂肪酸の約90%はリシノール酸のトリグリセリドである。工業的にはひまし油の加水分解または鹸化によって作られている[1]。 セバシン酸の原料でもありアルカリによる開裂によりセバシン酸と2-オクタノールに分かれる。
リシノール酸 | |
---|---|
(9Z,12R)-12-Hydroxyoctadec-9-enoic acid | |
別称 (R)-12-Hydroxy-9-cis-octadecenoic acid | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 141-22-0 |
PubChem | 643684 |
ChemSpider | 558800 |
UNII | I2D0F69854 |
KEGG | C08365 |
ChEBI | |
| |
| |
特性 | |
化学式 | C18H34O3 |
モル質量 | 298.461 g/mol |
外観 | 黄色の粘性液体 |
密度 | 0.945 g/cm3 |
融点 |
5 °C, 278 K, 41 °F |
沸点 |
245 °C, 518 K, 473 °F |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | Fisher Scientific |
NFPA 704 | |
引火点 | 228 °C (442 °F; 501 K) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
鎮痛剤や抗炎症剤としての効果があり、薬としても用いられる[2]。
出典
編集- ^ “The Biosynthesis of Ricinoleic Acid”. NIH. 2006年12月30日閲覧。
- ^ “Effect of ricinoleic acid in acute and subchronic experimental models of inflammation”. PubMed. 2007年1月6日閲覧。