リウヴィル関数
リウヴィルラムダ関数は,ギリシャ文字 を用いて に表され,ジョセフ・リウヴィルにちなんで名付けられた,重要な数論的関数である。この関数は, が素数を偶数回掛け合わせた数 ( 回でもよい) であるとき を返し,奇数回掛け合わせた数であるとき を返す。
明示的に,算術の基本定理より,任意の自然数 を以下のように素因数分解表示することができ,その表示は一意に定まる。
ただし, のとき であり, はいずれも素数, はいずれも自然数とする。 は空積とする。以下は素数オメガ関数である。
ここで, が成り立つから, は完全加法的関数である。
を用いると, は次式で定義される。
オンライン整数列大辞典の数列 A008836.
より, は完全乗法的関数である。
はメビウス関数 と関係がある。 が平方因子をもたない整数 を用いて と表されるとき,
の約数 についてリウヴィル関数の総和をとると,平方に関する指示関数となる。
この式のメビウス反転は
リウヴィル関数のディリクレ級数にはリーマンゼータ関数が登場する。
また
リウヴィル関数のランベルト級数は
ここで はテータ関数である。
重みつき summatory 関数についての予想
編集ここで,
- オンライン整数列大辞典の数列 A002819,
と定義する。
また,
と定義する。
参考資料
編集- Pólya, G. (1919). “Verschiedene Bemerkungen zur Zahlentheorie”. Jahresbericht der Deutschen Mathematiker-Vereinigung 28: 31–40.
- Haselgrove, C. Brian (1958). “A disproof of a conjecture of Pólya”. Mathematika 5 (2): 141–145. doi:10.1112/S0025579300001480. ISSN 0025-5793. MR0104638. Zbl 0085.27102.
- Lehman, R. (1960). “On Liouville's function”. Mathematics of Computation 14 (72): 311–320. doi:10.1090/S0025-5718-1960-0120198-5. MR0120198.
- Tanaka, Minoru (1980). “A Numerical Investigation on Cumulative Sum of the Liouville Function”. Tokyo Journal of Mathematics 3 (1): 187–189. doi:10.3836/tjm/1270216093. MR0584557.
- Weisstein, Eric W. "Liouville Function". mathworld.wolfram.com (英語).
- Hazewinkel, Michiel, ed. (2001), “Liouville function”, Encyclopedia of Mathematics, Springer, ISBN 978-1-55608-010-4