メロディックスピードメタル

メロディック・スピード・メタル (Melodic Speed Metal) は、ヘヴィメタルのサブジャンルの一つ。「メロスピ」と略されることもある。

メロディック・スピード・メタル
Melodic Speed Metal
様式的起源 スピードメタル
ジャーマンメタル
クラシック音楽
文化的起源 1980年代末期
ドイツの旗 ドイツ
 フィンランド
使用楽器 ボーカル
エレクトリック・ギター
エレクトリックベース
ドラム
キーボード
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近いジャンル区分にメロディック・パワー・メタル(Melodic Power Metal)があり、こちらは「メロパワ」と略される。両者の間には厳密に区別されるものはない。海外ではこのジャンルに対してはパワーメタルの呼称が一般的である。

歴史

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単にスピードメタルを形容する場合に用いられるのであって、日本のようにヘヴィメタルのサブジャンルの一つとして認知されているわけではない[1]

このジャンルに属するミュージシャンとしては、クリス・ソバンスキ、ボムバードらがいる。[2]ジャンルの特徴は、叙情的なメロディ、リズムセクションとリフの疾走感、ギターソロの速弾き、ハイトーンヴォーカルなどがagerareru。ドラムはツー・バスを踏み続けている場合が多い。バンドによってはキーボードシンセサイザー)やストリングスなども使用する。厳密な違いはないが、より重低音(パワー)を重視するものを「メロディック・パワー・メタル」と呼ぶこともある。

このジャンルにおける始祖的存在はジャーマンメタルバンドハロウィンであり[3]1980年代末期に発売したアルバムKeeper of the Seven Keys Part1, Part2(守護神伝)は日本とヨーロッパで大ヒットした。クラシック音楽からの影響があるという意味で、アクセプトヴァイパーを源流として挙げる者もいる。また、スタイルとして確立する以前より、クラシカル路線のハードロック/ヘヴィメタル系のバンドにおいて、このスタイルに類するといえる作品は楽曲単位では既に幾つか存在していた。

1990年代に入り、フィンランドストラトヴァリウスやブラジルのアングラによって、クラシック音楽の要素を導入すること確立された。[4]そこには、イングヴェイ・マルムスティーンの影響も見て取れる。そのため、バンドによってはネオクラシカルメタルシンフォニックメタルにも属する場合がある。そういった要素の少ないガンマ・レイや、その本家バンドとも言えるハロウィンは、メロスピの元祖ではあるものの、メロスピそのものではないとする向きもある。

イタリアドイツスウェーデンフィンランドブラジル日本などにバンドが存在するが、北米(アメリカ)ではメロディックパワーメタルの代表格としてキャメロットが存在するものの、ジャンルとしては総じて人気がなく、バンドの数も少ない。アメリカにおいてドラゴンフォースが売り上げを伸ばしていたが、2012年発売のアルバムが前作比で大幅に売上を落とし、同国内で浸透している気配は無い。21世紀には、このシーンは類似したバンドが溢れている状態にある。

これに分類されるソナタ・アークティカ、ドラゴンフォースは共にメタル界の中堅バンド(メタリカなどの大御所に続くバンドとしての意味)と認識されており、今後のメタル界の中核を担っていくことが期待されている[5]

主なバンド

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脚注

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注釈

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出典

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