メルセデス・ベンツ・W214
W214/S214は、メルセデス・ベンツの6代目Eクラスを指すコードネームである。なお、頭文字は“W”がセダン、“S”がステーションワゴンを表す。主に日本国内での情報を記す。
概要
編集メルセデス・ベンツ・Eクラス W214/S214 | |
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E200 アバンギャルド AMGライン | |
E450d 4MATIC オールテレイン(欧州仕様) | |
E200 アバンギャルド AMGライン | |
概要 | |
製造国 | ドイツ ジンデルフィンゲン |
販売期間 | 2024年- |
ボディ | |
乗車定員 | 5 |
ボディタイプ |
4ドアセダン 5ドアステーションワゴン |
駆動方式 | FR/4WD |
パワートレイン | |
変速機 | 9速AT(9G-TRONIC) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,960 mm |
全長 | 4,960 mm |
全幅 | 1,880 mm |
全高 |
1,465 - 1,485 mm(セダン) 1,470 - 1,480 mm(ステーションワゴン) 1,495 mm(オールテレイン) |
車両重量 |
1,790 - 2,240 kg(セダン) 1,860 - 1,980 kg(ステーションワゴン) 2,020 - 2,060 kg(オールテレイン) |
その他 | |
最小回転半径 | 5.0 - 5.4 m |
系譜 | |
先代 | メルセデス・ベンツ・W213 |
2023年、オンライン上で世界初公開(デジタルワールドプレミア)。
日本市場では2024年1月、セダンとステーションワゴンが同時発表された[1]。全車右ハンドルのみの設定となる。日本におけるプロモーションでは、「Eを覆す、E。 」としている。
ホイールベースを2,960 mmと先代モデルより20 mm拡大したことで、ゆとりのあるキャビンを確保した。 Cd値は0.23と極めて優れたエアロダイナミクスを達成している。
伝統と先進性を融合したエクステリアは、歴代Eクラスの長年にわたる歩みを受け継ぐ一方、「Sensual Purity(官能的純粋)」を踏まえた新たなデザインを採用することで、メルセデスの電気自動車(EQ)の前衛的なトレンドセッターとの間をつなぐ架け橋のような存在と位置付けられている。また、夜間や夕暮れなどでラジエーターグリルが白く光るイルミネーテッドラジエーターグリルを一部グレードに設定している。テールランプはスリーポインテッド・スターを模したデザインとなり、サイドには格納型のドアハンドルが備わる。
パワートレインを全てのモデルで電動化するとともに、 センターディスプレイと助手席ディスプレイを一体型にした「MBUXスーパースクリーン」、サードパーティ製のアプリケーションも使用できる最新世代のMBUX(第3世代)、片側100万画素以上のDIGITALライト(ウルトラハイビーム付き)を用いた日本初の「路面描画機能」などを搭載し、機能性と快適性を大きく向上させた。
ダッシュボードの中央部分には、新採用の「セルフィー&ビデオカメラ」を設置することが可能となった。これにより、停車した状態であれば、ドライバーがオンラインのビデオ会議に参加したり、自分の写真や動画を撮影したりすることができる。カメラは画角が広いことから、前席のサイドウインドウ やパノラミックスライディングルーフなどを含め、室内のさまざまな部分を捉えられる。
Dolby Atmosにも対応した、合計17個のスピーカー、15チャンネル、合計730Wの出力による「Burmester 4D サラウンドサウンドシステム」では、3次元の豊かな音響にさらにもう1つ次元を加えた4Dサウンドを楽しめる。前席シートに振動を伝達するエキサイターを採用することで、シートの振動を通じて音楽を表現してくれる。
Sクラス(W223)やCクラス(W206)に倣い、新たに後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」が採用された(セダンのみ)。約60 km/h以下では、リアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大4.5度、約60 km/hを以上では、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大2.5度操舵することで、走行安定性の向上だけでなく、最小回転半径の小径化(5.4 m→5.0 m)にも寄与している。
コンポーネントの一部分に資源節約型原材料を、シート内部のウレタンフォームに認証済の再生原料を使用するなど、製品の品質は維持しながら、必要な化石資源の量を減らす工夫がなされており、より一層環境への配慮が高められている。
年表
編集- 2024年1月12日
- 日本市場において、セダン/ステーションワゴンが同時にフルモデルチェンジ(同日より予約受付開始、2月より発売)。発表会は、東京オートサロン2024にて行われた。 最大で23 PS(17 kW)、205 N・mのブーストが可能な電気モーター(ISG)を備えたガソリンモデルの「E200 アバンギャルド」とディーゼルモデルの「E220d アバンギャルド」は両方に、EV走行換算距離(WLTCモード)112 kmを実現するプラグインハイブリッドモデルの「E350e スポーツ エディション スター」はセダンにのみ用意される。
- 2024年3月22日
- 日本市場において、オールテレインがフルモデルチェンジ(同日より発売開始)[2]。SUVとステーションワゴンの実用性を併せ持つクロスオーバーモデルであり、なおかつ日本仕様では唯一の四輪駆動クリーンディーゼルモデルとなる。GLC(X254)で初採用された、360°カメラシステムを用い、メディアディスプレイにフロント部分下方の路面の映像を仮想的に映し出す「トランスペアレントボンネット」が標準装備される。
- また、セダン/ステーションワゴンに「E300 エクスクルーシブ」の追加を発表(同日より発売開始)[3]。日本仕様では唯一、ボンネットのスリーポインテッド・スターマスコットと、3本のルーバーを備えたラジエーターグリルが印象的な専用フロントデザインの「エクスクルーシブライン」を設定したモデルとなる。また、路面描画機能による車線逸脱警告を備えたDIGITALライトや、フロントのエアアウトレットを望ましい送風シナリオに合わせて車両が調整するデジタルベントコントロールを標準装備とした。パワートレインは、E200をベースに、最高出力・最大トルクを共に向上させた2.0リッター 直列4気筒ターボエンジン「M254」を搭載する。
グレード
編集以下、日本導入モデル(2024年3月現在)
グレード一覧 | ||||||||
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グレード | 排気量 | エンジン型式 | 電動機型式 | 最高出力・最大トルク | 変速機 | 駆動方式 | ||
E200 アバンギャルド E200 ステーションワゴン アバンギャルド |
1,997 cc | 254M20型 | DOHC 直列4気筒 ターボチャージャー付 | EM0024型 | 交流同期電動機 | エンジン 204 PS/320 N・m 電動機 17 kW/205 N・m |
9速AT (9G-TRONIC) |
FR |
E220d アバンギャルド E220d ステーションワゴン アバンギャルド |
1,992 cc | OM654M型 | EM0023型 | エンジン 197 PS/440 N・m 電動機 17 kW/205 N・m | ||||
E220d 4MATIC オールテレイン | 4WD | |||||||
E300 エクスクルーシブ E300 ステーションワゴン エクスクルーシブ |
1,997 cc | 254M20型 | EM0024型 | エンジン 258 PS/400 N・m 電動機 17 kW/205 N・m |
FR | |||
E350e スポーツ エディション スター | EM0017型 | エンジン 204 PS/320 N・m 電動機 95 kW/440 N・m |
関連項目
編集脚注
編集- ^ “新型「E クラス(セダン/ステーションワゴン)」を発表”. メルセデス・ベンツ日本合同会社. 2024年7月3日閲覧。
- ^ “新型「E 220 d 4MATIC All-Terrain(ISG搭載モデル)」を発売”. メルセデス・ベンツ日本合同会社. 2024年7月3日閲覧。
- ^ “「E 300 Exclusive(ISG搭載モデル)」(セダン/ステーションワゴン)を発売”. メルセデス・ベンツ日本合同会社. 2024年7月3日閲覧。