ミツスイ科

スズメ目に分類される科の一つ

ミツスイ科 (ミツスイか、学名 Maluridae) は、鳥類スズメ目の1科である。ミツスイ(蜜吸)と呼ばれるが、ミツスイはうち1種の和名でもある。

ミツスイ科
キリハシミツスイ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
亜目 : スズメ亜目 Passeri
上科 : ミツスイ上科 Meliphagoidea
: ミツスイ科 Meliphagidae
学名
Meliphagidae Vigors1825
和名
ミツスイ(蜜吸)
英名
Honeyeater

特徴

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ミツスイ上科の中で最も放散した科で、属数・種数のほとんどを占める。

ほとんどの種がオーストラリア区オーストラリアニューギニアニュージーランドビスマルク諸島など)に、数種がオセアニア区太平洋の島々)に、インドネシアサメイロミツスイのみが東南アジアに生息する。かつては日本にも生息するメグロが含まれていたが、現在は日本で見られる種はない。

花蜜食に適応しており、多くの種で、は細長く、わずかに下に湾曲し、先がとがっており、には蜜が流れるための縦溝があり、先はブラシ状になっている。ただし、果実昆虫、小型脊椎動物などを食べるものもいる。

系統と分類

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ホウセキドリ科+トゲハシムシクイ科と姉妹群である[1]

ミツスイ科内部ではキリハシミツスイ属 Acanthorhynchus が最初に分岐し、その他のミツスイ科は4つの系統に分かれる[2]

ミツスイ上科

オーストラリアムシクイ科 Maluridae

ヒゲムシクイ科 Dasyornithidae

ミツスイ科

Clade 1

Clade 2

Clade 3

Clade 4

キリハシミツスイ属 Acanthorhynchus

ホウセキドリ科 Pardalotidae

トゲハシムシクイ科 Acanthizidae

かつてミツスイ科に属す属は現在と若干異なっていたが、Sibleyらは、ミツスイ科からオウゴンミツスイ Cleptornis(現在はメジロ科)、コビトミツスイ属 Oedistomaパプアハナドリ科)、ハシナガミツスイ属 Toxorhamphusパプアハナドリ科)、オナガミツスイ属 Promeropsオナガミツスイ科 )を除外し、代わりに、Epthianuridae を統合し Epthianuraキイロヒバリヒタキ Ashbyia を含めた。さらにその後、ハナガオフウチョウ Macgregoriaフウチョウ科から移され、メグロ Apalopteron(メジロ科)、シロツノミツスイ Notiomystis(シロツノミツスイ科)、†Moho、†Chaetoptila が除外された。

下位分類

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属と種は国際鳥類学会議 (IOC) による[3]

キリハシミツスイ属

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Clade 1

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Clade 2

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Clade 3

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Clade 4

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不明

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出典

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  1. ^ Gardner, Janet L.; Trueman, John W. H.; et al. (2010), “Phylogeny and evolution of the Meliphagoidea, the largest radiation of Australasian songbirds”, Mol. Phylogenet. Evol. 55 (3): 1087–1102 
  2. ^ Driskella, Amy C.; Christidis, Les (2004), “Phylogeny and evolution of the Australo-Papuan honeyeaters (Passeriformes: Meliphagidae)”, Mol. Phylogenet. Evol. 31: 943–960, オリジナルの2012年5月1日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20120501064103/http://loco.biosci.arizona.edu/driskell/Driskell_Christidis_2004.pdf 
  3. ^ Gill, Frank; Donsker, David, eds. (2010), “Lyrebirds to Whipbirds”, IOC World Bird Names (version 2.5), http://www.worldbirdnames.org/n-lyrebirds.html