マジカル (Magical[1]) はアイルランド競走馬である。主な勝ち鞍は2019年2020年タタソールズゴールドカップ(GI)・アイリッシュチャンピオンステークス(GI)の連覇など。

マジカル
2018年BCターフ出走時
欧字表記 Magical[1]
香港表記 變魔術[2]
品種 サラブレッド
性別 [3]
毛色 鹿毛[3]
生誕 2015年5月18日[3]
Galileo[3]
Halfway to Heaven[3]
母の父 Pivotal[3]
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 Orpendale, Chelston & Wynatt[3]
馬主 Derrick Smith, Mrs John Magnier
& Michael Tabor[3]
調教師 エイダン・オブライエンアイルランドの旗 アイルランド
競走成績
生涯成績 28戦12勝[3]
獲得賞金 £4,875,498[3]
勝ち鞍
GI 英チャンピオンズ・フィリーズ&メアS 2018年
GI タタソールズ金杯 2019年・2020年
GI 愛チャンピオンS 2019年・2020年
GI チャンピオンステークス 2019年
GI プリティーポリーステークス 2020年
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ハーフウェイトゥヘヴン2008年愛2000ギニーナッソーステークスサンチャリオットステークスの勝ち馬。全姉ロードデンドロン2016年フィリーズマイル2017年オペラ賞2018年ロッキンジステークスの勝ち馬[1]

戦績

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2015年5月18日に誕生。エイダン・オブライエン厩舎から2017年7月にデビュー。2歳時は6戦してG2デビュータントステークスで1着となったが、G1は3戦して2、4、4着に終わった。

2018年英オークスの有力馬の一角と見なされていたが、レース10日前に故障が判明し、夏場まで戦線を離脱した。秋の凱旋門賞で10着に敗れたが、次戦のブリティッシュ・チャンピオンズ・フィリーズ&メアズステークスを制し、6度目の挑戦で待望のG1初制覇[4]。返す刀でブリーダーズカップ・ターフに遠征し、エネイブルに食らいついて3着以下を9馬身引き離したものの、3/4馬身で2着に惜敗した[5]。 

2019年は初戦から3連勝でタタソールズゴールドカップを制し、2度目のG1制覇。次戦は牡馬相手のプリンスオブウェールズステークスに1番人気で出走したが、クリスタルオーシャンの2着となる。次戦のエクリプスステークスではエネイブルと再戦し2着[5]。続くヨークシャーオークスは4頭立てで事実上エネイブルとの一騎打ちとなったが、壁は厚く最後は突き放され、またしても2着に終わった[6]愛チャンピオンステークスには1番人気で出走し、2番手から直線で抜け出してG1・3勝目を挙げた[7]

中1週で挑んだ凱旋門賞ライアン・ムーアジャパンに騎乗するため、2歳8月以来となるドナカ・オブライエンが騎乗。ガイヤースが作った厳しい流れを2番手で追走し、直線入り口で一旦先頭に立ったが、そこで力尽きて5着に敗れた[8]。そこから中1週で出走した英チャンピオンステークスを制し、G1・4勝目を挙げる。さらに中1週で引退レースとなるブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ遠征が予定されていたが、レース5日前の10月28日の調教後に熱発し、遠征を中止してそのまま引退することになった[9]

11月20日になって引退を延期して僚馬のマジックワンドと共に香港カップへ参戦するプランが発表されたが[10]、最終的には回避となった[11]。改めて現役引退を発表すると同時に、初年度の交配相手はノーネイネヴァーとなることが明かされた[12]が、結局今回の引退表明も撤回された。

5歳となった2020年は始動戦のプリティーポリーステークス、タタソールズゴールドカップと連勝(タタソールズゴールドカップは連覇)。続くインターナショナルステークスはG1連勝中のゴドルフィンガイヤースの前に3馬身差の敗戦を喫したが、連覇を狙った愛チャンピオンステークスではクールモア主戦のムーアがジャパンに騎乗することを選んだ中[13]シェーミー・ヘファーナンの手綱でガイヤース、ジャパンとの追い比べを制した[14]。続く英チャンピオンステークスはアデイブの3着に敗れ、連覇はならなかった。

その後は海外へと遠征に出てBCターフ2着、香港カップ3着の結果を残したのを最後に引退。2021年より繁殖牝馬となる[15]

競走成績

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以下の内容は、Racing Post[3]の情報に基づく。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2017.07.16 カラ 未勝利 芝6f 2着 R.ムーア 1/2馬身 Dawn Delivers
0000.08.08 コーク 未勝利 芝8f 1着 D.オブライエン アタマ (Mary Tudor)
0000.08.20 カラ デビュータントステークス G2 芝7f 1着 D.オブライエン 1馬身1/4 Happily
0000.09.10 カラ モイグレアスタッドステークス G1 芝7f 2着 R.ムーア 短頭 Happily
0000.10.01 シャンティイ マルセルブサック賞 G1 芝8f 4着 R.ムーア 1馬身3/4 Wild Illusion
0000.10.13 ニューマーケット フィリーズマイル G1 芝8f 4着 R.ムーア 3馬身3/4 Laurens
2018.04.15 パリロンシャン グロット賞 G3 芝8f 4着 R.ムーア 2馬身1/4 Musis Amica
0000.07.22 カラ キルボーイエステートステークス G2 芝9f 1着 R.ムーア 2馬身3/4 (I'm So Fancy)
0000.09.15 レパーズタウン メイトロンステークス G1 芝8f 4着 R.ムーア 3馬身 Laurens
0000.10.07 パリロンシャン 凱旋門賞 G1 芝12f 10着 W.ローダン 5馬身1/4 Enable
0000.10.20 アスコット 英チャンピオンズ・フィリーズ&メアステークス G1 芝12f 1着 R.ムーア 1馬身 (Coronet)
0000.11.03 チャーチルダウンズ ブリーダーズカップ・ターフ G1 芝12f 2着 R.ムーア 3/4馬身 Enable
2019.04.13 ナース アレッジドステークス G3 芝10f 1着 R.ムーア 4馬身1/2 (Flag Of Honour)
0000.05.06 カラ ムーアズブリッジステークス G2 芝10f 1着 R.ムーア 1馬身1/2 (Flag Of Honour)
0000.05.26 カラ タタソールズゴールドカップ G1 芝10.5f 1着 R.ムーア 7馬身 (Flag Of Honour)
0000.06.19 アスコット プリンスオブウェールズステークス G1 芝10f 2着 R.ムーア 1馬身1/4 Crystal Ocean
0000.07.06 サンダウン エクリプスステークス G1 芝10f 2着 R.ムーア 3/4馬身 Enable
0000.08.22 ヨーク ヨークシャーオークス G1 芝12f 2着 R.ムーア 2馬身3/4 Enable
0000.09.14 レパーズタウン 愛チャンピオンステークス G1 芝10f 1着 R.ムーア 2馬身1/4 (Magic Wand)
0000.10.06 パリロンシャン 凱旋門賞 G1 芝12f 5着 D.オブライエン 10馬身 Waldgeist
0000.10.19 アスコット 英チャンピオンステークス G1 芝10f 1着 D.オブライエン 3/4馬身 Addeybb
2020.06.28 カラ プリティーポリーステークス G1 芝10f 1着 S.ヘファーナン 4馬身1/2 (Cayenne Pepper)
0000.07.26 カラ タタソールズゴールドカップ G1 芝10.5f 1着 W.ローダン 2馬身1/4 (Sir Dragonet)
0000.08.19 ヨーク インターナショナルステークス G1 芝10.5f 2着 R.ムーア 3馬身 Ghaiyyath
0000.09.12 レパーズタウン 愛チャンピオンステークス G1 芝10f 1着 S.ヘファーナン 3/4馬身 (Ghaiyyath)
0000.10.17 アスコット 英チャンピオンステークス G1 芝10f 3着 R.ムーア 2馬身3/4 Addeybb
0000.11.07 キーンランド ブリーダーズカップ・ターフ G1 芝12f 2着 R.ムーア 1馬身 Tarnawa
0000.12.13 沙田 香港カップ G1 芝10f 3着 R.ムーア 3/4馬身 Normcor

血統表

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マジカル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サドラーズウェルズ系
[§ 2]

Galileo
1998 鹿毛
父の父
Sadler's Wells
1981 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
父の母
Urban Sea
1989 栗毛
Miswaki Mr. Prospector
Hopespringseternal
Allegretta Lombard
Anatevka

Halfway to Heaven
2005 鹿毛
Pivotal
1993 栗毛
Polar Falcon Nureyev
Marie d'Argonne
Fearless Revival Cozzene
Stufida
母の母
Cassandra Go
1996 芦毛
Indian Ridge Ahonoora
Hillbrow
Rahaam *セクレト
Fager's Glory
母系(F-No.) 3号族(FN:3-d) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer3×5×5=18.75%、Special4×5=9.38%、Mr. Prospector4×5=9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ 5代血統表 Magical(IRE). 2019年8月23日閲覧
  2. ^ 5代血統表 Magical(IRE). 2019年8月23日閲覧
  3. ^ 5代血統表 Magical(IRE). 2019年8月23日閲覧
  4. ^ 5代血統表 Magical(IRE). 2019年8月23日閲覧

脚注

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  1. ^ a b c Magical(IRE). JBIS-Search. 2019年8月23日閲覧
  2. ^ 變魔術 - 馬匹資料 - 賽馬資訊” (中国語). 香港賽馬會. 2021年1月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k Magical | Race Record & Form. Racing Post. 2019年8月23日閲覧
  4. ^ Lee Mottershead (2018年10月20日). “It's a Magical moment as Moore steers O'Brien filly to a first Group 1 success”. Racing Post. 2019年8月23日閲覧。
  5. ^ a b David Milnes. “Enable Takes on Three to Defend Title in Yorkshire Oaks”. Bloodhorse. 2019年8月23日閲覧。
  6. ^ Picture perfect: Enable steals the show once again at York”. Racing TV (2019年8月22日). 2019年8月23日閲覧。
  7. ^ Magical performance secures Irish Champion Stakes glory at Leopardstown”. Racing TV (2019年9月14日). 2019年9月18日閲覧。
  8. ^ Full Result 3.05 Longchamp (FR) 6 October 2019”. Racing Post. 2019年10月7日閲覧。
  9. ^ 名牝マジカルが引退、BCへの遠征直前に熱発”. JRA-VAN ver. World (2019年10月29日). 2019年10月29日閲覧。
  10. ^ Andrew Dietz (2019年11月20日). “Magical a surprise inclusion in Aidan O'Brien's team for big Hong Kong meeting”. Racing Post. 2019年11月20日閲覧。
  11. ^ Japanese Champ Out”. Sporting Post (2019年12月1日). 2019年12月11日閲覧。
  12. ^ Hermosa, Magical To No Nay Never”. Thoroughbred Daily News (2019年10月25日). 2019年12月11日閲覧。
  13. ^ ムーアはジャパンとコンビ/愛チャンピオンS 日刊スポーツ、2020年9月11日、2020年9月13日閲覧
  14. ^ 【愛チャンピオンS】マジカルが連覇を達成!ガイヤースは2着競馬のおはなし、2020年9月13日、同日閲覧
  15. ^ 愛の女王マジカル引退、香港C3着がラストランに|極ウマ・プレミアム”. p.nikkansports.com. 2020年12月23日閲覧。
  16. ^ Cassandra Go(IRE)”. JBIS-Search. 2019年8月23日閲覧。
  17. ^ Photo Call(IRE)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2019年8月24日閲覧。
  18. ^ 公益社団法人日本軽種馬協会. “Cross Counter(GB)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2019年8月24日閲覧。
  19. ^ ミューチャリー|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2019年8月24日閲覧。

外部リンク

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