ベルギー・プロ・リーグ2009-2010
ジュピレル・プロリーグ2009-2010はベルギー最上位サッカーリーグリーグの第107シーズン目である。RSCアンデルレヒトが30回目の優勝を決めた[1][2][3]。
シーズン | 2009-2010 |
---|---|
優勝 | RSCアンデルレヒト (30回目) |
昇格 | Kシント=トライデンセVV |
降格 |
REムスクロン (途中破産/16位) KSVルーセラーレ (15位/PO敗北) |
CL2010-11 |
RSCアンデルレヒト KAAヘント |
EL2010-11 |
クルプ・ブルッヘKV KRCヘンク セルクル・ブルッヘKSV |
試合数 | 289 |
ゴール数 | 800 (1試合平均2.77) |
得点王 | ロメル・ルカク (13) |
概要
編集今季からレギュラーシーズンに加えてプレーオフが導入された。レギュラー上位グループは優勝とCL出場権を争うプレーオフ1、それに続く中位グループはEL出場権を争うプレーオフ2に進出する。今季は残留争いに関して1部リーグ内でのPOは導入せず、かつて行われていたレギュラー15位と2部リーグ「EXQIリーグ」のクラブが対戦する昇降格プレーオフが復活し、16位 (レギュラー最下位)は自動降格する。このプレーオフ導入と16クラブ制移行はベルギーのプロサッカークラブ連合組織プロ・リーグによって提案され、2008年5月17日にベルギーサッカー協会によって正式承認された[4]。
リーグ改革
編集ボスマン判決前後から続くベルギーのクラブチームの国際大会での成績低迷を打破するため、2000年代後半から様々な改革が行われてきた。まずベルギーサッカー協会は一歩引いた立場から運営に携わるようになり、代わってサッカービジネスの最前線にいる各クラブ経営者たちが集まる組織、プロ・リーグが改革を主導した。リーグ名称の「ジュピレル・プロリーグ」への統一、ロゴマークの定期的リニューアル等といった商業面の強化に加えて、今季導入されたプレーオフは「リーグ全体のレベルアップ」「リーグの魅力を増加させる」という目的を持っていた。プレーオフ1は優勝を争うトップレベルのチーム同士の対戦を増やして試合の質と注目度をアップさせる事を目指しており、プレーオフ2はヨーロッパリーグ出場権争いの決着を長引かせ多くのチームにチャンスを与えることで、シーズン終盤の盛り上げを狙っている[4]。
プレーオフ1
編集レギュラーシーズン上位6クラブが進出する。レギュラー最終勝点を2で割った状態 (奇数の場合は四捨五入で0.5ポイント余分に獲得)でスタートし、ホーム・アンド・アウェー総当たりで対戦。1位はリーグ優勝・CL2010-11出場、2位は同CL出場、3位はEL2010-11出場、4位はプレーオフ2勝者とEL第2出場権を賭けて「ヨーロッパリーグ・プレーオフ」を戦う。
プレーオフ2
編集レギュラーシーズンの7位から14位が進出する。勝ち点はゼロからのスタート。これら8クラブを2グループに分けてH&A総当たりで対戦、双方の1位同士がH&Aで対戦し、その勝者がプレーオフ1の4位とELプレーオフを戦う[4]。
レギュラーシーズン15位:昇降格プレーオフ出場 レギュラーシーズン16位:自動降格
- 勝ち点
- 勝利数
- 得失点差
- 総得点
- アウェイゴール数
- アウェイ勝利数
- 当該対戦結果
- イエローカード累積5枚で一試合、累積10枚で二試合、累積15枚で三試合出場停止。
- 警告2枚での退場は次の試合に出場停止。
- 一発退場への処分決定および異議申し立て期間は一週間以内。その一週間以内に次の試合があれば、その試合に出場停止となる可能性もある。
- レギュラーシーズン終了からプレーオフ終了までベルギー人・外国人選手とも移籍を禁じる。
- 各クラブはベルギー国内で育成された選手を最低6人出場させなくてはならない。
出場クラブ
編集
レギュラーシーズン
編集順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権または降格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | RSCアンデルレクト (C, O) | 28 | 22 | 3 | 3 | 62 | 20 | +42 | 69 | プレーオフ1出場 |
2 | クルプ・ブルッヘKV | 28 | 17 | 6 | 5 | 52 | 33 | +19 | 57 | |
3 | KAAヘント | 28 | 14 | 7 | 7 | 49 | 30 | +19 | 49 | |
4 | KVコルトレイク | 28 | 12 | 9 | 7 | 39 | 30 | +9 | 45 | |
5 | Kシント=トライデンセVV | 28 | 12 | 6 | 10 | 35 | 35 | 0 | 42 | |
6 | SVズルテ=ワレヘム | 28 | 10 | 11 | 7 | 39 | 32 | +7 | 41 | |
7 | YRKVメヘレン | 28 | 12 | 3 | 13 | 36 | 46 | −10 | 39 | プレーオフ2出場 |
8 | Rスタンダール・ドゥ・リエージュ | 28 | 10 | 9 | 9 | 38 | 34 | +4 | 39 | |
9 | セルクル・ブルッヘKSV | 28 | 11 | 5 | 12 | 45 | 40 | +5 | 38 | |
10 | KFCGBアントウェルペン | 28 | 9 | 8 | 11 | 30 | 43 | −13 | 35 | |
11 | KRCヘンク (O) | 28 | 8 | 10 | 10 | 33 | 31 | +2 | 34 | |
12 | KVCウェステルロー | 28 | 8 | 8 | 12 | 28 | 34 | −6 | 32 | |
13 | RシャルルロワSC | 28 | 5 | 8 | 15 | 28 | 45 | −17 | 23 | |
14 | KSCロケレンOV | 28 | 5 | 3 | 20 | 22 | 54 | −32 | 18 | |
15 | KSVルーセラーレ (R) | 28 | 4 | 6 | 18 | 29 | 58 | −29 | 18 | EXQIリーグ2009-2010昇降格プレーオフ |
16 | Rエクセルシオール・ムスクロン (R) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | EXQIリーグ2010-2011に降格[注 1] |
順位の決定基準: 1) 勝ち点; 2) 勝利数; 3) 得失点差; 4) 総得点; 5) アウェイゴール数; 6) アウェイ勝利数; 7) 順位決定戦
(C) 優勝; (O) プレーオフ勝者; (R) 降格.
注釈:
プレーオフ1
編集順位 | クラブ | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
優勝 | 1. | RSCアンデルレクト | 10 | 7 | 3 | 0 | 24 | 9 | +15 | 59 |
CL | 2. | KAAヘント | 10 | 4 | 4 | 2 | 20 | 13 | +7 | 41 |
EL | 3. | クルプ・ブルッヘKV | 10 | 3 | 3 | 4 | 14 | 15 | −1 | 41 |
4. | Kシント=トライデンセVV | 10 | 3 | 4 | 3 | 9 | 10 | −1 | 34 | |
5. | KVコルトレイク | 10 | 3 | 1 | 6 | 9 | 13 | −4 | 33 | |
6. | SVズルテ=ワレヘム | 10 | 2 | 1 | 7 | 7 | 23 | −16 | 28 |
順位表ソース:Voetbalkrant.com
試合結果ソース:Voetbalkrant.com
プレーオフ2
編集グループA
編集順位 | クラブ | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1. | KVCウェステルロー | 6 | 3 | 1 | 2 | 12 | 9 | +3 | 10 | |
2. | YRKVメヘレン | 6 | 3 | 1 | 2 | 10 | 8 | +2 | 10 | |
EL* | 3. | セルクル・ブルッヘKSV | 6 | 2 | 1 | 3 | 9 | 12 | −3 | 7 |
4. | KSCロケレンOV | 6 | 1 | 3 | 2 | 12 | 14 | −2 | 6 |
カップ戦優勝のKAAヘントがプレーオフ1でCL出場を決めた為、カップ準優勝のセルクルがその権利を譲渡された。
グループB
編集順位 | クラブ | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
EL | 1. | KRCヘンク | 6 | 5 | 1 | 0 | 12 | 3 | +9 | 16 |
2. | Rスタンダール・ドゥ・リエージュ | 6 | 2 | 2 | 2 | 8 | 5 | +3 | 8 | |
3. | KFCGBアントウェルペン | 6 | 1 | 2 | 3 | 6 | 12 | −6 | 5 | |
4. | RシャルルロワSC | 6 | 1 | 1 | 4 | 4 | 10 | −6 | 4 |
グループ間ファイナル
編集ELプレーオフ
編集順位表ソース:Voetbalkrant.com
試合結果ソース:Voetbalkrant.com
個人成績
編集得点ランキング
編集プレーオフの導入で各クラブの総試合数が一時的にバラついているため、今季はレギュラーシーズンの得点しか正式集計されなかった。
順位 | 選手 | クラブ | 点数 | 試合 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
1. | ロメル・ルカク | RSCアンデルレヒト | 13 | 21 | 0,62 |
2. | ドルジュ・クエマー | クルプ・ブルッヘKV | 11 | 21 | 0,52 |
" | イブライム・シディブ | Kシント=トライデンセVV | 11 | 24 | 0,46 |
3. | ダヴィド・ヤンチュク | KSCロケレンOV KFCGBアントウェルペン |
10 | 20 | 0,50 |
" | ミラン・ヨヴァノヴィッチ | Rスタンダール・ドゥ・リエージュ | 10 | 22 | 0,45 |
" | テディ・シュヴァリエ | SVズルテ=ワレヘム | 10 | 23 | 0,43 |
4. | シリル・テレオー | RシャルルロワSC | 9 | 24 | 0,38 |
ソース:Voetbalkrant.com
脚注
編集出典
編集- ^ “Belgium 2009/2010” (英語). WildStat.com. 2023年4月29日閲覧。
- ^ “Jupiler Pro League 2009 - 2010” (オランダ語). voetbalkrant.com. 2023年5月24日閲覧。
- ^ “histoire Jupiler Pro League 2009 - 2010” (フランス語). walfoot.be. 2023年5月24日閲覧。
- ^ a b c d e f “Qu'est-ce qui change et pourquoi ?” (フランス語). sport.be (2009年6月22日). 2023年5月29日閲覧。