プリンチペ・ディ・カリニャーノ級装甲艦
プリンチペ・ディ・カリニャーノ級装甲艦 (Fregate corazzate della classe Principe di Carignano) とはイタリア海軍が1860年代に国産した装甲艦の艦級である。イタリア海軍では一等装甲蒸気フリゲートと分類していた。
プリンチペ・ディ・カリニャーノ級装甲艦 | |
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写真はプリンチペ・ディ・カリニャーノ | |
基本情報 | |
艦種 | 装甲艦 |
前級 | フォルミダビーレ級 |
次級 | レ・ディタリア級 |
要目 | |
排水量 |
常備:3,501トン(メッシナ、コンテ・ヴェルデは3,930トン) 満載:-トン |
全長 | 75.8m |
垂線間長 | 72.6m |
最大幅 | 15.2m |
吃水 | 6.1m |
機関方式 |
形式不明石炭専焼角缶4基(メッシナ、コンテ・ヴェルデは4基) +一段膨張式レシプロ機関1基1軸推進 |
出力 | 1,968hp |
最大速力 | 11.0ノット(機関航行のみ) |
燃料 | 380トン(石炭) |
乗員 |
22名(士官) 550名(科員) |
兵装 |
20.3cm鋼製単装ライフル砲10基 16.4cm鋼製単装ライフル砲12基 (メッシナ:25.4cm鋼製単装ライフル砲2基 20.3cm鋼製単装ライフル砲4基 16.4cm鋼製単装ライフル砲8基) (コンテ・ヴェルデ:25.4cm鋼製単装ライフル砲6基 20.3cm鋼製単装ライフル砲1基) |
装甲 |
舷側:0mm(プリンチペ・ディ・カリニャーノ) 110mm(メッシナ、コンテ・ヴェルデ) 司令塔:-mm |
概要
編集本級は1860年代にフランスに装甲自走浮き砲台(フローティング・バッテリー)2隻(フォルミダビーレ級装甲艦)を発注していたが、それとは別に装甲フリゲート2隻の建造を計画した。ジェノア造船所で1番艦を、2番艦をカステラマーレで起工したが、1862年に3隻目が追加されリヴォルノ造船所で起工された。しかし、工業力の低かったイタリアでは鉄板の製造が間に合わず、止む無く1番艦のみ艦首と艦尾に錬鉄を貼り付ける事でお茶を濁し、2番艦と3番艦のみ舷側部に110mm鉄製装甲板を装着した。これが本級である。なお、建造期間が長くなったためにリッサ沖会戦には参加していない。
艦形
編集本級の基本構造は木製の船体の舷側に鉄製の装甲板を張った3本の帆走用マストと一本煙突を持つ装甲フリゲート艦として設計された。
同型艦
編集関連項目
編集参考文献
編集- 「世界の艦船増刊第41集 イタリア戦艦史」(海人社)
- 「Conway All The World's Fightingships 1860-1905」(Conway)
外部リンク
編集- Principe di Carignano「プリンチペ・ディ・カリニャーノ」の説明。(イタリア語)