プリモシュ・ログリッチ
プリモシュ・ログリッチ(Primož Roglič、1989年10月29日 - )は、スロベニア、トルボヴリェ出身の自転車競技(ロードレース)選手。元スキージャンプ選手。一時は「プリモシュ・ログリッチェ」とも表記された。
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基本情報 | |||||||||||||||
愛称 | Rogla(ログラ) | ||||||||||||||
生年月日 | 1989年10月29日(35歳) | ||||||||||||||
国籍 | スロベニア | ||||||||||||||
出身地 | トルボヴリェ | ||||||||||||||
身長 | 177cm | ||||||||||||||
体重 | 65kg | ||||||||||||||
選手情報 | |||||||||||||||
所属 | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | ||||||||||||||
分野 | ロードレース | ||||||||||||||
役割 | 選手 | ||||||||||||||
特徴 | オールラウンダー[1] | ||||||||||||||
プロ経歴 | |||||||||||||||
2013-2015 | アドリアモービル | ||||||||||||||
2016-2023 | チーム・ユンボ・ヴィスマ | ||||||||||||||
2024- | ボーラ=ハンスグローエ | ||||||||||||||
グランツール最高成績 | |||||||||||||||
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主要レース勝利 | |||||||||||||||
ブエルタ・ア・エスパーニャ 個人タイムトライアル (2016) 個人ロードレース (2020) | |||||||||||||||
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最終更新日 2024年8月25日 |
経歴
編集2004年-2011年:スキージャンプ選手として活躍。2007年のノルディックスキージュニア世界選手権ではスロベニアチームの一員として団体優勝[2]、個人戦5位。2011年にはドイツ・オーベルストドルフのフライングジャンプ台で183メートルを記録している。
2012年:スキージャンプ選手を引退。自転車ロードレース選手としてのトレーニングを始める。
2013年:アドリアモービルにてプロキャリアスタート。
2015年:クロアチア、スロベニアのレースで成績を残す。
2016年、チーム・ロットNL・ユンボに移籍。初出場のグランツールであるジロ・デ・イタリアの第1ステージ個人タイムトライアルで2位、第9ステージの個人タイムトライアルでは優勝し、一躍ビッグネーム入りを果たした[3]。
2017年:ヴォルタ・アン・アルガルヴェでは並み居る強豪を抑えて総合優勝を獲得した[4]。バスク一周第4ステージではゴール前2.5kmで飛び出し独走勝利[5]。ツール・ド・フランス第17ステージではスロベニア人初のステージ優勝を達成した[6]。世界選手権個人タイムトライアルでは2位に入る。
2018年、バスク一周にて総合優勝。ツール・ド・フランスでは、第19ステージにてダウンヒルにて総合勢を引き離し、2年連続の山岳ステージ優勝、総合3位に順位を上げた[7]。続く第20ステージの個人タイムトライアルにてクリス・フルームに表彰台の座を明け渡したが、結果総合4位とグランツールレーサーとしての地位を確立させた[8]。
2019年、UAEツアーにて、初日のチームタイムトライアルを制し、第6ステージの標高1,458mジュベルジャイスでも勝利を収め、総合優勝を果たす[9]。ティレーノ〜アドリアティコ、ツール・ド・ロマンディでも総合優勝し、ステージレース3連勝。続くジロ・デ・イタリアでは本命と目されたものの、総合3位の結果に終わった。
同年、ブエルタ・ア・エスパーニャでライバル達に圧倒的かつ安定的な走りを見せ、自身初のグランツールでの総合優勝に輝く。
2020年、ツール・ド・フランスでは第4ステージで勝利を挙げ、総合3位に順位を上げた[10]。続く第9ステージで2着となり総合首位に立ち、初のマイヨ・ジョーヌ着用[11]。そのまま総合首位をキープし、第19ステージ終了時点で総合2位のタデイ・ポガチャルに57秒差をつけていた。しかし、第20ステージ山岳個人タイムトライアルで、ポガチャルから1分56秒タイムを失い首位陥落[12]。59秒遅れの総合2位という結果に終わった。
同年、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュではゴール前、勝利を確信し両手を上げたアラフィリップを僅かに差し切り、モニュメント初制覇[13]。ブエルタ・ア・エスパーニャではステージ4勝を挙げ、2年連続で総合優勝とポイント賞を獲得した[14]。
2021年、ツール・ド・フランスに出場したものの、第3ステージで落車した影響から、第9ステージを出走せずリタイヤ[15]。東京オリンピックの個人タイムトライアルで優勝を果たす[16]。ブエルタ・ア・エスパーニャでは、個人TT2勝を含むステージ4賞を挙げ、3連覇を果たした[17]。
2022年、パリ~ニースで総合優勝を果たし幸先の良いスタートを切り、ツール・ド・フランスに出場するが、第5ステージで落車し脱臼[18]。総合争いから離脱し、結果的には第15ステージで出走せず棄権し、4連覇を目指すブエルタ・ア・エスパーニャへ向け回復を優先させることとなった[19][20]。4連覇を目指すブエルタ・ア・エスパーニャは、チームTTで優勝[21]し、ステージ1勝を挙げるが、一時は総合首位に立つ[22]が、レムコ・エヴェネプールに後れをとり追いかける展開が続く中、第16ステージのゴール直前で落車[23]。ゴールはしたものの、落車が響き翌第17ステージに出走せず、リタイヤした[24]。
主な戦績
編集2014年
編集- ツール・ド・アゼルバイジャン 区間優勝(第2ステージ)
- シビウ・サイクリングツアー 総合3位、山岳賞
- クロアチア・スロベニア 優勝
2015年
編集- セッティマーナ・インテルナツィオナーレ・ディ・コッピ・エ・バルタリ 山岳賞
- ツアー・オブ・クロアチア 総合2位
- ツール・ド・アゼルバイジャン 総合優勝(第2ステージ優勝)
- ツアー・オブ・スロベニア 総合優勝(第3ステージ優勝)
- ツアー・オブ・チンハイレイク 区間優勝(第5ステージ)
2016年
編集- ジロ・デ・イタリア 区間優勝(第9ステージ・個人タイムトライアル)
- スロベニア選手権 優勝(個人タイムトライアル)
- ヨーロッパ選手権 7位(個人タイムトライアル)
- リオデジャネイロオリンピック 10位(個人タイムトライアル)
2017年
編集- ヴォルタ・アン・アルガルヴェ 総合優勝
- ブエルタ・アル・パイス・バスコ 区間優勝(第4,6ステージ)
- ツール・ド・ロマンディ 総合3位(第5ステージ優勝・個人タイムトライアル)
- ステル・エレクトロトゥール 総合2位(プロローグ優勝)
- ティレーノ~アドリアティコ 総合4位
- ブエルタ・アル・パイス・バスコ 総合5位
- ツール・ド・フランス 区間優勝(第17ステージ)
- 世界選手権ITT 2位
2018年
編集- ティレーノ~アドリアティコ 区間優勝(第3ステージ)
- イツリア・バスク・カントリー 総合優勝、 ポイント賞(第4ステージ優勝・個人タイムトライアル)
- ツール・ド・ロマンディ 総合優勝
- ツアー・オブ・スロベニア 総合優勝(第4ステージ・ITT優勝)
- ツール・ド・フランス 総合4位、区間1勝(第19ステージ)
2019年
編集- UAEツアー 総合優勝(第1ステージ・チームタイムトライアル、第6ステージ)
- ティレーノ〜アドリアティコ 総合優勝
- ツール・ド・ロマンディ 総合優勝、 ポイント賞(第1、4ステージ、第5ステージ・個人タイムトライアル)
- ジロ・デ・イタリア 総合3位(第1、9ステージ優勝、共に個人タイムトライアル)
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合優勝、 ポイント賞 (第10ステージ・個人タイムトライアル優勝)
- ジロ・デッレミリア 優勝
- トレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ 優勝
2020年
編集- スロベニア選手権 優勝(個人ロードレース)
- ツール・ド・ラン 総合優勝、 ポイント賞(第2、3ステージ優勝)
- クリテリウム・デュ・ドフィネ 区間優勝(第2ステージ)
- ツール・ド・フランス 総合2位、区間1勝(第4ステージ)
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合優勝、 ポイント賞 (第1、8、10ステージ、第13ステージ・個人タイムトライアル優勝)
2021年
編集- パリ〜ニース ポイント賞(第4、6、7ステージ優勝)
- イツリア・バスク・カントリー 総合優勝、 ポイント賞、 山岳賞(第1ステージ・個人タイムトライアル優勝)
- 東京オリンピック 個人タイムトライアル 金メダル
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合優勝(第1ステージ・個人タイムトライアル、第11、17ステージ、第21ステージ・個人タイムトライアル優勝)
- ジロ・デッレミリア 優勝
- ミラノ〜トリノ 優勝
2022年
編集- パリ〜ニース 総合優勝(第7ステージ優勝)
- イツリア・バスク・カントリー 区間優勝(第1ステージ・個人タイムトライアル)
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ 総合優勝
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間1勝(第4ステージ)
2023年
編集- ティレーノ〜アドリアティコ 総合優勝、 ポイント賞、 山岳賞(第4、5、6ステージ優勝)
- ボルタ・ア・カタルーニャ 総合優勝、 ポイント賞(第1、5ステージ優勝)
- ジロ・デ・イタリア 総合優勝(第20ステージ・個人タイムトライアル優勝)
- ブエルタ・ア・ブルゴス 総合優勝、 ポイント賞(第2ステージ・チームタイムトライアル、第3、5ステージ優勝)
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝(第8、17ステージ)
- ジロ・デッレミリア 優勝
2024年
編集- イツリア・バスク・カントリー 区間優勝(第1ステージ・個人タイムトライアル)
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ 総合優勝、 ポイント賞(第6、7ステージ優勝)
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合優勝(第4、8、19ステージ優勝)
グランツールの総合成績
編集グランツール | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
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ジロ・デ・イタリア | 58 | — | — | 3 | — | — | — | 1 | — |
ツール・ド・フランス | — | 38 | 4 | — | 2 | DNF | DNF | — | DNF |
ブエルタ・ア・エスパーニャ | — | — | — | 1 | 1 | 1 | DNF | 3 | 1 |
脚注
編集- ^ 『ciclissimo 2017 No.53 プロチームガイド選手名鑑』八重洲出版、51頁。2017年。
- ^ FIS公式ページ2007年ジュニア世界選手権団体ジャンプ結果
- ^ ジロ・デ・イタリア2016第9ステージ 雨が勝負を左右するキアンティTTでログリッチ勝利 ブランビッラが首位を守る
- ^ ヴォルタ・アン・アルガルヴェ2017第5ステージ コンチネンタルチームのアンタネスが大金星 リードを守り切ったログリッチェが総合優勝
- ^ ブエルタ・アル・パイスバスコ2017第4ステージ 独走勝利した元スキージャンパーのログリッチェが0秒差の総合2位に
- ^ ログリッチェが超級ガリビエステージ制覇 アルが失速し、ウランが総合2位に浮上
- ^ 超級山岳オービスク峠の下りで飛び出したログリッチェが区間優勝&総合3位浮上
- ^ ツール・ド・フランス2018総括 新王者トーマスの戦いぶりと今後のグランツールへの期待
- ^ 標高1,458mのジュベルジャイスで勝利したログリッチェが総合優勝に王手
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第4ステージ ログリッチが大会最初の1級山岳フィニッシュを制する アラフィリップは首位キープ”. cyclowired (2020年9月1日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第9ステージ 急坂マリーブランクで四強が飛び出す ポガチャルがステージ優勝し、ログリッチが首位に立つ”. cyclowired (2020年9月7日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “ツール・ド・フランス2020 第20ステージ 山岳TTで歴史的な逆転を果たしたポガチャルが総合に王手 ポートが総合表彰台へ”. cyclowired (2020年9月20日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2020 僅差で先着したログリッチがリエージュ初制覇 2番手アラフィリップは5位降格”. cyclowired (2019年10月5日). 2019年10月5日閲覧。
- ^ “ブエルタ・ア・エスパーニャ2020第18ステージ アッカーマンが写真判定でベネットを下す ログリッチがブエルタ連覇を達成”. cyclowired (2019年11月9日). 2019年11月10日閲覧。
- ^ cyclowired (2021年7月4日). “昨年大会総合2位ログリッチがツールからリタイア 「このまま続けることに意味はない」”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
- ^ cyclowired (2021年7月29日). “ログリッチ「困難を越え掴んだ勝利」デュムラン「限りなく金に近い銀」”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
- ^ “ログリッチが総合3連覇、最終個人TTでタイトルに花添える快勝|ブエルタ・ア・エスパーニャ | Bicycle Club, ロードレース”. FUNQ [ ファンク ] (2021年9月5日). 2022年9月8日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年7月7日). “石畳に沈んだログリッチのマイヨジョーヌの夢 トラブルに見舞われ続けたユンボ・ヴィスマ”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/jumbovismaroad/status/1548570888131723264”. Twitter. 2022年9月8日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年7月18日). “ユンボ受難の一日 集団スプリントでフィリプセンが待望のツール初ステージ優勝”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年8月20日). “ユンボ・ヴィスマがブエルタ初日のチームTTを制す ヘーシンクが母国でマイヨロホ獲得”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年8月24日). “ブエルタがスペイン入国 登坂フィニッシュを制したログリッチがマイヨロホ獲得”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年9月7日). “ログリッチが落車する荒れた最終週初日 登坂で抜け出したピーダスンが大会2勝目”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
- ^ cyclowired (2022年9月7日). “3年連続覇者ログリッチがをブエルタ・ア・エスパーニャをリタイア”. cyclowired. 2022年9月8日閲覧。
外部リンク
編集- プリモシュ・ログリッチのプロフィール - ProCyclingStats
- プリモシュ・ログリッチ - 国際スキー連盟のプロフィール (英語)