フェオホルビドa
クロロフィルの分解産物
フェオホルビドa(pheophorbide a)はクロロフィルの分解産物である。光増感剤として用いられる[1]。フェオホルバイドa、フェオフォーバイドaとも表記されることもある。
フェオホルビドa | |
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(3S,4S)-9-Ethenyl-14-ethyl-21-(methoxycarbonyl)-4,8,13,18-tetramethyl-20-oxo-3-phorbinepropanoic acid | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 15664-29-6 |
PubChem | 5323510 |
ChemSpider | 10343120 |
EC番号 | 239-738-5 |
KEGG | C18021 |
ChEBI | |
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特性 | |
化学式 | C35H36N4O5 |
モル質量 | 592.68 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
複数の光増感剤を用いた光線力学療法(PDT)はがんの有望な治療法であるとともに、水溶性にしたフェオフォーバイドa-Naを用いたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の殺菌効果等の研究もされている[2]。
東北地方に「春のアワビを食べた猫は耳が落ちる」という言い伝えがあり、春のアワビを食べた猫は耳が炎症してかぶれてしまい、掻き壊してしまう。そのメカニズムは、フェオフォルバイドがアワビの肝に多く含まれ、その濃度が最も高くなるのが春であったからである。フェオフォルバイドは、光に当たると非常に強力な活性酸素を発生させ、炎症を引き起こす [3]。
関連項目
編集脚注
編集- ^ Chen, K. (2009). “Novel photosensitizer-protein nanoparticles for Photodynamic therapy: Photophysical characterization and in vitro investigations”. Journal of Photochemistry and Photobiology B: Biology 96 (1): 66–74. doi:10.1016/j.jphotobiol.2009.04.006.
- ^ 光感受性物質 Na-フェオフォーバイドaを用いた光線力学的治療(PDT)によるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)殺菌効果の検討, NAID 10012117235
- ^ “健康寿命120歳を目指す「タキシフォリンの奇跡」”. 2023年8月24日閲覧。