ピログルタミン酸[(S)-Pyroglutamic acid), L-Pyroglutamic acid] またはピドル酸(pidolic acid)は、グルタミン酸カルボキシル基アミノ基が分子内縮合反応を起こして、ラクタムを形成したアミノ酸である。このアミノ酸は、バクテリオロドプシンを含めた様々なタンパク質で見られる。

ピログルタミン酸
識別情報
略称 Glp
CAS登録番号 149-87-1 (R/S) チェック, 4042-36-8 (R) チェック, 98-79-3 (S) チェック
PubChem 499 (R/S)439685 (R)7405 (S)
ChemSpider 485 (R/S) チェック
388752 (R) チェック
7127 (S) チェック
UNII 6VT1YZM21H (R/S) チェック, SZB83O1W42 (S) チェック
EC番号 205-748-3
DrugBank DB03088
KEGG C02237 ×
MeSH Pyrrolidonecarboxylic+acid
ChEBI
ChEMBL CHEMBL284718 ×
4703
RTECS番号 TW3710000
バイルシュタイン 82134
Gmelin参照 1473408
3DMet B01555
特性
化学式 C5H7NO3
モル質量 129.11 g mol−1
融点

184 °C, 457 K, 363 °F

log POW -0.89
酸解離定数 pKa -1.76, 3.48, 12.76
塩基解離定数 pKb 15.76, 10.52, 1.24
等電点 0.94
関連する物質
関連物質 プロリン
2-ピロリドン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

N末端のグルタミン酸残基は自発的に縮合しピログルタミン酸になるが、ピログルタミン酸アミノペプチダーゼはピログルタミン酸残基を開裂させてフリーなN末端に戻すことができる。[1]

エドマン分解

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エドマン分解はタンパク質のアミノ酸配列を決定する化学的手法であるが、グルタミンのような側鎖にアミノ基を含むものは自発的に環化縮合し、分解反応を妨げる。そのため先に脱ピログルタミル化を行いピログルタミル基を除去する必要がある。

参考文献

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  1. ^ Podell DN, Abraham GN (March 15, 1978). "A technique for the removal of pyroglutamic acid from the amino terminus of proteins using calf liver pyroglutamate amino peptidase". Biochem. Biophys. Res. Commun. 81 (1): 176–85. doi:doi:10.1016/0006-291X(78)91646-7 PMID 26343

関連項目

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