ビル・フリゼール
アメリカ合衆国の音楽家
(ビル・フリーゼルから転送)
ビル・フリゼール[1](Bill Frisell、1951年3月18日 - )は、アメリカ合衆国メリーランド州出身のギタリストである。
ビル・フリゼール Bill Frisell | |
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演奏するビル・フリゼール(2004年) | |
基本情報 | |
出生名 | William Richard Frisell |
生誕 | 1951年3月18日(73歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 メリーランド州ボルチモア |
ジャンル | ジャズ、フュージョン、カントリー、アメリカーナ、ロック |
職業 | ギタリスト、作曲家、編曲家 |
担当楽器 | ギター |
活動期間 | 1982年 - |
レーベル | ECM、ノンサッチ、ワーナー |
共同作業者 |
ポール・モチアン ジョーイ・バロン ウェイン・ホーヴィッツ カーミット・ドリスコル ジョン・ゾーン ネイキッド・シティ |
公式サイト |
www |
来歴
編集ビル・フリゼールはメリーランド州ボルチモアに生まれたが、幼少期の大部分をコロラド州デンヴァーで過ごし、クラリネットを演奏していた。父親はベーシスト。
ノーザン・コロラド大学で音楽を学んだ後、ボストンのバークリー音楽大学に入学。大学ではジム・ホールに師事した。その後、パット・メセニーの推薦によりポール・モチアンのECMレコードにおけるリーダー作品『プサルム』(1982年)に参加した。このときの演奏が認められて翌年、ECMからソロ・デビュー作品『イン・ライン』をリリースした[2][3]。
映画音楽では、『小説家を見つけたら』(2000年)や『ミリオンダラー・ホテル』(2000年)のサウンドトラックに参加した。
2004年発表のアルバム『アンスピーカブル』は第47回グラミー賞の最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム賞を受賞し、初のグラミー賞をもたらした[4]。
ディスコグラフィ
編集ソロ・アルバム
編集- 『イン・ライン』 - In Line (1983年、ECM)
- 『ランブラー』 - Rambler (1984年、ECM)
- 『ルックアウト・フォー・ホープ』 - Lookout for Hope (1987年、ECM)
- 『ビフォア・ウィ・ワー・ボーン』 - Before We Were Born (1989年、Nonesuch)
- 『イズ・ザット・ユー?』 - Is That You? (1990年、Nonesuch)
- 『ホエア・イン・ザ・ワールド?』 - Where in the World? (1991年、Nonesuch)
- 『ハヴ・ア・リトル・フェイス』 - Have a Little Faith (1992年、Nonesuch)
- 『ディス・ランド』 - This Land (1994年、Nonesuch)
- 『バスター・キートンを聴け!(その壱) 《キートンの西部成金》』 - Go West: Music for the Films of Buster Keaton (1995年、Nonesuch)
- 『バスター・キートンを聴け!(その弐) 《ハイ・サイン》《文化生活一週間》』 - The High Sign/One Week|The High Sign/One Week: Music for the Films of Buster Keaton (1995年、Nonesuch)
- 『ライヴ!』 - Live (1995年、Gramavision)
- 『カルテット』 - Quartet (1996年、Nonesuch)
- 『ナッシュビル』 - Nashville (1997年、Nonesuch)
- 『ゴーン、ジャスト・ライク・ア・トレイン』 - Gone, Just Like a Train (1998年、Nonesuch)
- 『グッド・ドッグ、ハッピー・マン』 - Good Dog, Happy Man (1999年、Nonesuch)
- 『ゴースト・タウン』 - Ghost Town (2000年、Nonesuch)
- 『ブルース・ドリーム』 - Blues Dream (2001年、Nonesuch)
- 『ビル・フリゼール with デイヴ・ホーランド and エルヴィン・ジョーンズ』 - With Dave Holland and Elvin Jones (2001年、Nonesuch)
- 『ザ・ウィリーズ』 - The Willies (2002年、Nonesuch)
- 『ジ・インターコンチネンタルズ』 - The Intercontinentals (2003年、Nonesuch)
- 『アンスピーカブル』 - Unspeakable (2004年、Nonesuch)
- Richter 858 (2005年、Songlines)
- 『イースト/ウエスト』 - East/West (2005年、Nonesuch)
- Further East/Further West (2005年、Nonesuch)
- Bill Frisell, Ron Carter, Paul Motian (2006年、Nonesuch) ※with ロン・カーター、ポール・モチアン
- History, Mystery (2008年、Nonesuch)
- Disfarmer (2009年、Nonesuch)
- 『ビューティフル・ドリーマーズ』 - Beautiful Dreamers (2010年、Savoy Label Group)
- Sign Of Life (2011年、Savoy Label Group)
- All We Are Saying (2011年、Savoy Label Group)
- Silent Comedy (2013年、Tzadik)
- 『ビッグ・サー』 - Big Sur (2013年、Master Works)
- 『ギター・イン・ザ・スペース・エイジ』 - Guitar in the Space Age! (2014年、Okeh)
- 『星に願いを』 - When You Wish Upon a Star (2016年、Okeh)
- 『ミュージック・イズ』 - Music IS (2018年、Okeh)
- 『ハーモニー』 - Harmony (2019年、Bluenote)
- 『ヴァレンタイン』 - Valentine (2020年、Bluenote)
コンピレーション・アルバム
編集- Works (1988年、ECM)
- 『aコレクション』 - A-Collection (2000年、WEA)
- 『ECM 24-bit ベスト・セレクションズ』 - Rarum: Selected Recordings of Bill Frisell (2002年、ECM)
- The Best of Bill Frisell, Vol. 1 - Folk Songs (2009年、Nonesuch)
コラボレーション・アルバム
編集- Theoretically (1984年、Empire) ※with ティム・バーン
- 『スマッシュ&スキャッターレイション』 - Smash & Scatteration (1985年、Minor Music) ※with ヴァーノン・リード
- 『ストレンジ・ミーティング』 - Strange Meeting (1987年、Antilles) ※パワー・トゥールズ名義、with メルヴィン・ギブス、ロナルド・シャノン・ジャクソン
- 『ニュース・フォー・ルル』 - News for Lulu (1988年、hat Hut) ※with ジョン・ゾーン、ジョージ・ルイス
- More News for Lulu (1992年、hat Hut) ※1989年録音。with ジョン・ゾーン、ジョージ・ルイス
- 『峠の我が家』 - Just So Happens (1994年、Postcards) ※with ゲイリー・ピーコック
- Going Back Home (1994年、Atlantic) ※with ジンジャー・ベイカー、チャーリー・ヘイデン(ジンジャー・ベイカー・トリオ)
- American Blood/Safety in Numbers (1995年、Intuition) ※with ヴィクター・ブルース、ブライアン・エイルズ
- 『ディープ・デッド・ブルー』 - Deep Dead Blue (1995年、Nonesuch) ※with エルヴィス・コステロ
- Falling Off The Roof (1996年、Atlantic) ※ジンジャー・ベイカー・トリオ
- Motion Pictures (1997年、Intuition) ※with マイケル・ホワイト
- Songs We Know (1998年、Nonesuch) ※with フレッド・ハーシュ
- 『ペトラ・ヘイデン&ビル・フリゼール』 - Petra Haden and Bill Frisell (2003年、True North) ※with ペトラ・ヘイデン
- The Elephant Sleeps But Still Remembers (2006年、Golden Beams) ※with ジャック・ディジョネット
- 『フローラトーン』 - Floratone (2007年、Blue Note) ※with マット・チェンバレン、リー・タウンゼンド、タッカー・マーティン
- Hemispheres (2008年、ArtistShare) ※with ジム・ホール
- Floratone II (2012年、Savoy) ※with マット・チェンバレン、リー・タウンゼンド、タッカー・マーティン
- Lágrimas Mexicanas (2011年、Naïve) ※with ヴィニシウス・カントゥアリア
- Enfants Terribles (2012年、Half Note]) ※with リー・コニッツ、ゲイリー・ピーコック、ジョーイ・バロン
- Small Town (2017年、ECM) ※with トーマス・モーガン
参照文献
編集- 原雅明『Jazz Thing ジャズという何か:ジャズが追い求めたサウンドをめぐって』 (DU BOOKS、2018年) - ビル・フリゼールとネルス・クラインが再編するアメリカーナ
脚注
編集- ^ 「ビル・フリッセル」の表記もある。
- ^ “Interviews”. Jazzweekly.com. 2019年1月18日閲覧。
- ^ 「ビル・フリゼールとネルス・クラインが再編するアメリカーナ」『Jazz Thing ジャズという何か:ジャズが追い求めたサウンドをめぐって』DU BOOKS、2018年、164頁。
- ^ “William Frisell - Artist”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2021年11月2日閲覧。