ヒルギ科(ヒルギか、Rhizophoraceae)は、双子葉植物の科である。熱帯から亜熱帯に分布する16属120種ほどの常緑木本からなる。

ヒルギ科
ヤエヤマヒルギ Rhizophora stylosa
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: キントラノオ目 Malpighiales
: ヒルギ科 Rhizophoraceae
学名
Rhizophoraceae

本文参照

オヒルギ。細長い棒状のものが胎生種子

分類

編集

クロンキスト体系では単独でヒルギ目(Rhizophorales)とする。APG植物分類体系ではキントラノオ目(Malpighiales)に入れており、コカノキ科に近縁で、これをヒルギ科に含めることも認められている。

特徴

編集

ヒルギ科の植物は、対生または輪生で、蜜腺と通常は5枚の花弁を持つ虫媒花あるいは鳥媒花をつける。多くは雌雄同株で、まれに雌雄異株である。

マングローブを構成する樹種が多く、これらは種子が樹上で発芽する(胎生種子)という特殊な性質がある。しかしピラーウッドなど陸上で生育する種も多く、これらは胎生種子をつけない。

属と分布

編集

世界では旧世界を中心に16属が分布しており、このうち日本では九州南部以南にオヒルギメヒルギヤエヤマヒルギの3属3種が自然分布する。

利用

編集

いくつかの種が水面下での工事やくい打ちに使用する木材となる。樹皮からタンニンを精製する。