バニリルアルコール
バニリルアルコール(英: Vanillyl alcohol)は、芳香族アルコールの一種。4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジルアルコール(英: 4-Hydroxy-3-methoxybenzyl Alcohol)とも称する。
バニリルアルコール Vanillyl alcohol | |
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4-(Hydroxymethyl)-2-methoxyphenol | |
別称 3-Methoxy-4-hydroxybenzyl alcohol 4-Hydroxy-3-methoxybenzenemethanol VOH | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 498-00-0 |
PubChem | 62348 |
ChemSpider | 56139 |
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特性 | |
化学式 | C8H10O3 |
モル質量 | 154.16 g mol−1 |
外観 | 白色ないし薄い黄色の結晶または粉末[1] |
融点 |
114℃[1] |
有機溶媒への溶解度 | メチルアルコールに可溶[1] |
関連する物質 | |
関連するフェノール類 | バニリン酸, バニリン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
生成
編集バニリルアルコールオキシダーゼにより、バニリンの可逆的還元で生じる。
シュードモナス属の変異株により、オイゲノールを酸化分解してバニリルアルコールおよびバニリン、コニフェリルアルコール、コニフェリルアルデヒド、フェルラ酸を生成する研究も行われている[2]。
用途
編集バニリルアルコールと8-メチルノナン酸とをエステル化反応させることによりジヒドロカプシエイト(DHC)が合成される[3]。DHCはカプサイシンと構造が類似するが辛味が少なく、食事摂取後の熱産生が増加するとの研究結果があることからダイエット食品への応用が考えられる[4]。DHCは消化管内でバニリルアルコールに代謝され、さらにバニリン酸とメチルノナン酸に分解される[3]。
脚注
編集- ^ a b c 製品情報(東京化成工業)
- ^ a b 発酵法によるバニリンおよびその関連化合物の製造法(特開平5-227980、j-platpat)
- ^ a b “フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、合成ジヒドロカプシエイトの新開発食品成分(NI)としての認可に関する英国当局の最初の評価報告書について意見書を提出”. 食品安全委員会 (2011年7月13日). 2014年1月21日閲覧。
- ^ 『辛くないトウガラシの新規成分カプシエイト類の1つ ジヒドロカプシエイトの超低カロリーダイエット下における食事摂取後の熱産生の増加効果』(プレスリリース)味の素、2014年1月21日 。2014年1月21日閲覧。