ノコギリクワガタ属(ノコギリクワガタぞく)またはプロソポコイルス属 (プロソポコイルスぞく、Prosopocoilus) は、クワガタムシ科に属する約100のうちの1属である。

ノコギリクワガタ属
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: コウチュウ目 Coleoptera
亜目 : カブトムシ亜目 Polyphaga
下目 : コガネムシ下目 Scarabaeiformia
上科 : コガネムシ上科 Scarabaeoidea
: クワガタムシ科
Lucanidae
亜科 : クワガタムシ亜科
Lucaninae
: ノコギリクワガタ属
Prosopocoilus
学名
Prosopocoilus
Hope and Westwood, 1845[1]またはHope1845[2]
下位分類群

(本文参照)

ネブトクワガタ属に次いで、2番目に種類が多い「属」であり、アジアのほか、アフリカオセアニアにも生息する。

日本には4が生息している。

学名(属名)の Prosopocoilus は、それぞれギリシャ語で「顔、顔つき」を意味する単語 prosōpon と「空ろな、窪んだ」を意味する単語 koilos が由来である[3]

かつて、日本のノコギリクワガタが属していた Psalidoremus など、いくつかの属が統合されている。

特徴

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本属の特徴としては、雌雄の形態や大きさの差(性的二形)が著しいこと、雄成虫の大顎に原歯型(小歯型)、両歯型(中歯型)、大歯型(長歯型)という変異が生じることがあげられる。雄成虫の大顎の形状の変異はおおむね体格の大小に対応するが、必ずしも対応しない例も見られる。

アフリカに分布する本属の分類は不明な点が多く、過去の研究者が地域変異を「種」として記載したり、よく似た「種」であるにもかかわらず明確な記載がないものが多く、今後の研究に期待されている。

ヴァリエガトゥスノコギリクワガタP.variegatus)のような20mm程度の小型種から、ギラファノコギリクワガタP.Giraffa)のように最大110mmを超えるような超大型種まで幅広い種類で構成されるが、その中では中型種が一番多く、体色が赤、茶色、黒、オレンジなどの鮮やかなものが目立つ。

一生のサイクルはクワガタ属 Dorcus に比較的近く、幼虫は腐朽木や腐植土を食べて育ち、成虫の身体特性でもクワガタ属に近く、脚部形状では脚部横に生えてくる棘が、前脚に3-4本、中脚に一本、後脚には無い点が共通している。アフリカ特産のメンガタクワガタ類も、本属とそうした部分が共通して、近縁関係にある。

闘争本能は強いものの、不利になると戦意を失って逃げ出す傾向も強い。これは本属に近縁のグループであるフタマタクワガタ属 Hexathriusシカクワガタ属 Rhaetus にも見られる特性である。

分類

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百数十種が記載されている[4]ため地域に分けて記した。

日本

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4種が[記載]されている。

日本以外

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アジア

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オセアニア

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アフリカ

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脚注

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  1. ^ Kim, Sang Il, Kim, Jin Ill (2010). Entomological Research 40: 55–81. 
  2. ^ Nomenclator Zoologicus Record Detail”. Nomenclator Zoologicus. 2011年5月2日閲覧。
  3. ^ 『月刊むし』2007年8月号32頁(むし社)
  4. ^ 例えば148種:genus Prosopocoilus Westwood, 1845” (1999-2011). 2011年5月2日閲覧。

参考文献

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