トミー・ハンター

アメリカの野球選手 (1986-)

トミー・ハンター英語: Tommy Hunter, 本名:レイモンド・トーマス・ハンターRaymond Thomas Hunter, 1986年7月3日 - )は、アメリカ合衆国インディアナ州インディアナポリス出身のプロ野球選手投手)。右投右打。現在は、フリーエージェント(FA)。愛称はツー・タオルTwo Towels[1]

トミー・ハンター
Tommy Hunter
ニューヨーク・メッツ時代
(2023年3月26日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 インディアナ州インディアナポリス
生年月日 (1986-07-03) 1986年7月3日(38歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
250 lb =約113.4 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2007年 MLBドラフト1巡目追補
初出場 2008年8月1日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

編集

プロ入り前

編集

野球の傍ら、5歳から柔道も習っており、11歳と12歳の時には2年連続で全米王者に輝いている[2]

プロ入りとレンジャーズ時代

編集
 
テキサス・レンジャーズ時代
(2009年7月10日)

2007年MLBドラフト1巡目追補(全体54位)でテキサス・レンジャーズから指名され、プロ入り。

2008年8月1日のトロント・ブルージェイズ戦でメジャーデビュー。

2009年7月3日のタンパベイ・レイズ戦でメジャー初勝利を挙げ、この年は最終的に9勝を挙げた[3]

2010年は脇腹を痛めて6月スタートとなったが、そこからの8連勝を含む自己最多の13勝を挙げ、レンジャーズの地区優勝に貢献した。しかし、プレーオフでは地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズ、ワールドシリーズで1試合ずつ先発して、0勝2敗、防御率5.56と振るわなかった[4]

2011年先発ローテーションに入る予定だったが、開幕前に足の付け根を痛めて前半戦の3ヵ月を欠場した。7月に復帰したが、先発陣にはアレクシー・オガンドデレク・ホランドらが台頭していたため、ハンターはブルペンへと回された。

オリオールズ時代

編集
 
ボルチモア・オリオールズ時代
(2011年9月1日)

2011年7月30日に上原浩治とのトレードで、クリス・デービスと共にボルチモア・オリオールズへ移籍した[5]。オリオールズでは再び先発を任されたが、防御率は前年より悪化した[3]。一方で、与四球率1.59(移籍後に限れば1.30)は自己ベストだった[3]

2014年1月17日にオリオールズと300万ドルの1年契約に合意した[6][7]。前年オフに抑えのジム・ジョンソンが移籍したため、開幕から抑えとして起用されていたが、5月に救援失敗が続き、セットアッパーに復帰した。この年は60試合に登板して3勝2敗11セーブ、防御率2.97、45奪三振を記録した[3]。オフには日米野球2014のMLB選抜に選出された[8]

2015年1月12日にオリオールズと465万ドルの1年契約に合意した[9][10]

カブス時代

編集

2015年7月31日にジュニオール・レイクとのトレードで、シカゴ・カブスへ移籍した[11]。オフの11月2日にFAとなった[12]

インディアンス時代

編集

2016年2月12日にクリーブランド・インディアンスと1年200万ドルで契約を結んだ[13]。8月25日にFAとなった[14]。インディアンスでは21試合にリリーフ登板して2勝2敗、防御率3.74、WHIP1.20という成績だった[3]

オリオールズ復帰

編集

2016年8月28日にオリオールズと契約した[15]。オリオールズ復帰後は12試合にリリーフ登板した。勝ち星こそなかったが、調子を上げて防御率2.19、FIP2.90という好数値をマークした[3]。2016シーズン合算では、33試合のリリーフ登板で2勝2敗、防御率3.18、8四球、23奪三振、WHIP1.27という成績だった[3]。オフの11月3日にFAとなった[3]

レイズ時代

編集
 
タンパベイ・レイズ時代
(2017年6月30日)

2017年3月1日にレイズとマイナー契約を結んでスプリングトレーニングに招待選手として参加し[3]、3月28日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[16]。この年は61試合登板で3勝5敗1セーブ、防御率2.61、WHIP0.97とリリーフの一角として活躍を見せた[3]。オフの11月2日にFAとなった[17]

フィリーズ時代

編集
 
フィラデルフィア・フィリーズ時代
(2018年7月12日)

2017年12月15日にフィラデルフィア・フィリーズパット・ネシェックと共に2年契約で移籍した[18]

2019年のオフにFAとなった[19]

2020年2月12日にフィリーズと単年契約で再契約を結んだ[20]。オフの10月28日にFAとなった[21]

メッツ時代

編集

2021年2月14日にニューヨーク・メッツとマイナー契約を結んでスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[22]。3月25日に一旦FAとなったが、30日に改めてマイナー契約を結び直した[23]。シーズン開幕後の5月6日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[24]

レイズ復帰

編集

2021年7月23日にリッチ・ヒルとのトレードで、マット・ダイアーと共に古巣のレイズへ移籍した[25]。ただし、レイズでは試合に出場することはなかった[3]。オフの11月3日にFAとなった[26]

メッツ復帰

編集

2022年4月28日に前年に所属のメッツとマイナー契約を結んだ[3]。加入後は傘下のAAA級シラキュース・メッツへ配属された。6月16日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[27]。オフの11月6日にFAとなったが[28]、12月5日にメッツとマイナー契約を結んだ[3]

2023年3月27日にメジャー契約を結び40人枠入りした[3]。開幕から14試合に登板したが、0勝1敗、防御率6.85に終わり、6月10日にDFAとなり、6月13日に自由契約となった[3]

選手としての特徴

編集

カットボールシンカーカーブフォーシームを上手く操る。川崎宗則にメジャー唯一の本塁打を打たれた投手である。

詳細情報

編集

年度別投手成績

編集




















































W
H
I
P
2008 TEX 3 3 0 0 0 0 2 0 0 .000 63 11.0 23 4 3 0 1 9 0 0 20 20 16.36 2.36
2009 19 19 1 0 0 9 6 0 0 .600 475 112.0 113 13 33 2 2 64 6 1 55 51 4.10 1.30
2010 23 22 1 0 1 13 4 0 0 .765 536 128.0 126 21 33 0 3 68 1 0 55 53 3.73 1.24
2011 8 0 0 0 0 1 1 0 0 .500 62 15.1 12 1 5 0 0 10 0 0 6 5 2.93 1.11
BAL 12 11 0 0 0 3 3 0 1 .500 305 69.1 88 11 10 1 4 35 0 0 44 39 5.06 1.41
'11計 20 11 0 0 0 4 4 0 1 .500 367 84.2 100 12 15 1 4 45 0 0 50 44 4.68 1.36
2012 33 20 0 0 0 7 8 0 0 .467 573 133.2 161 32 27 2 4 77 0 1 85 81 5.45 1.41
2013 68 0 0 0 0 6 5 4 21 .545 336 86.1 71 11 14 1 2 68 0 0 28 27 2.81 0.98
2014 60 0 0 0 0 3 2 11 12 .600 241 60.2 55 4 12 3 1 45 2 0 22 20 2.97 1.10
2015 39 0 0 0 0 2 2 0 6 .500 180 44.2 41 3 11 2 1 32 2 0 19 18 3.63 1.16
CHC 19 0 0 0 0 3 3 1 1 .500 69 15.2 20 4 3 0 0 15 0 0 10 10 5.74 1.47
'15計 58 0 0 0 0 4 2 1 7 .667 249 60.1 61 7 14 2 1 47 2 0 29 28 4.18 1.24
2016 CLE 21 0 0 0 0 2 2 0 0 .500 127 21.2 21 1 5 1 2 17 0 0 10 9 3.74 1.20
BAL 12 0 0 0 0 0 0 0 1 ---- 49 12.1 14 0 3 0 0 3 0 0 3 3 2.19 1.38
'16計 33 0 0 0 0 2 2 0 1 .500 139 34.0 35 1 8 1 2 23 0 0 13 12 3.18 1.27
2017 TB 61 0 0 0 0 3 5 1 26 .375 228 58.2 43 6 14 0 1 64 2 0 18 17 2.61 0.97
2018 PHI 65 0 0 0 0 5 4 4 25 .556 270 64.0 65 6 15 1 3 51 1 0 28 27 3.80 1.25
2019 5 0 0 0 0 0 0 0 1 ---- 18 5.1 2 0 0 0 0 5 0 0 0 0 0.00 0.38
2020 24 0 0 0 0 0 1 1 8 .000 102 24.2 22 2 6 0 3 25 0 0 11 11 4.01 1.14
2021 NYM 4 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 33 8.0 4 0 3 0 1 6 1 0 0 0 0.00 0.88
2022 18 0 0 0 0 0 1 0 1 .000 94 22.1 21 4 6 0 0 22 1 0 8 6 2.42 1.21
2023 14 0 0 0 0 0 1 0 1 .000 106 23.2 28 6 5 0 2 20 0 0 20 18 6.85 1.39
MLB:16年 508 76 2 0 1 56 47 22 104 .544 3830 917.1 930 129 208 13 30 639 16 2 442 415 4.07 1.24
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

編集


投手(P)












2008 TEX 3 0 1 1 0 .500
2009 19 3 14 1 1 .944
2010 23 9 16 1 1 .962
2011 8 2 3 0 0 1.000
BAL 12 5 8 1 2 .929
'11計 20 7 11 1 2 .947
2012 33 8 29 0 4 1.000
2013 68 3 10 1 0 .929
2014 60 5 7 2 1 .857
2015 39 7 5 0 1 1.000
CHC 19 2 2 0 0 1.000
'15計 58 9 7 0 1 1.000
2016 CLE 21 0 1 0 0 1.000
BAL 12 0 0 0 0 ----
'16計 33 0 1 0 0 1.000
2017 TB 61 2 2 2 0 .667
2018 PHI 65 2 7 2 0 .818
2019 5 2 0 0 0 1.000
2020 24 1 5 0 1 1.000
2021 NYM 4 0 0 0 0 ----
2022 18 1 4 0 0 1.000
2023 14 3 2 0 0 1.000
MLB 508 55 116 11 11 .940
  • 2023年度シーズン終了時

背番号

編集
  • 35(2008年 - 2011年途中)
  • 39(2011年途中 - 同年終了)
  • 29(2012年 - 2015年途中、2016年途中 - 同年終了、2021年、2023年)
  • 21(2015年途中 - 同年終了)
  • 48(2016年 - 同年途中)
  • 41(2016年途中 - 同年途中)
  • 49(2017年)
  • 40(2018年 - 同年7月30日)
  • 96(2018年7月31日 - 2020年)
  • 34(2022年)

脚注

編集
  1. ^ Rays Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月27日) 2017年9月15日閲覧
  2. ^ Shawn Shroyer (2008年6月22日). “Hunter maneuvers from mat to mound” (英語). MLB.com. 2016年2月19日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o MLB公式プロフィール参照。2023年7月24日閲覧。
  4. ^ Tommy Hunter Game By Game Stats and Performance - Cleveland Indians -” (英語). ESPN. 2016年2月19日閲覧。
  5. ^ T.R. Sullivan(2011-07-30)Rangers add Uehara to 'pen for Davis, Hunter. MLB.com(英語). 2011年10月4日閲覧
  6. ^ "Orioles agree to terms with Davis, Hunter, Matusz, Norris and Patton". MLB.com (Press release) (英語). 17 January 2014. 2016年2月19日閲覧
  7. ^ Andrew Simon (2014年1月17日). “Davis' breakout season nets massive pay raise” (英語). MLB.com. 2016年2月19日閲覧。
  8. ^ MLBオールスターチーム、追加選手発表!来日全29選手が決定 侍ジャパン公式サイト (2014年11月7日) 2015年3月26日閲覧
  9. ^ "Orioles agree to terms with RHP Tommy Hunter on one-year contract" (Press release) (英語). MLB.com (Baltimore Orioles). 12 January 2015. 2016年2月19日閲覧
  10. ^ Cash Kruth (2015年1月12日). “Orioles, Hunter avoid arbitration with 1-year deal” (英語). MLB.com. 2015年1月13日閲覧。
  11. ^ Carrie Muskat (2015年7月31日). “Cubs get Hunter from O's, send Lake in return”. MLB.com. 2016年2月19日閲覧。
  12. ^ Transactions | cubs.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月3日閲覧。
  13. ^ Jordan Bastian (2016年2月16日). “Indians sign reliever Hunter to 1-year deal” (英語). MLB.com. 2016年2月19日閲覧。
  14. ^ Steve Adams (2016年8月27日). “Indians Release Tommy Hunter” (英語). MLB Trade Rumors. 2016年8月28日閲覧。
  15. ^ “Orioles sign RHP Tommy Hunter” (英語). ESPN. Associated Press. (2016年8月28日). http://www.espn.com/mlb/story/_/id/17409282/baltimore-orioles-sign-rhp-tommy-hunter 2016年8月31日閲覧。 
  16. ^ “Veterans Weeks, Hunter make Rays' roster” (英語). Associated Press. (2017年3月28日). http://m.mlb.com/news/article/221235484/rickie-weeks-tommy-hunter-make-rays-roster/ 2017年5月20日閲覧。 
  17. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月30日閲覧
  18. ^ Phillies Sign Relievers Neshek and Hunter MLB.com Press Release (英語) (2017年12月15日) 2017年12月17日閲覧
  19. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (英語). MLB.com. 2019年12月2日閲覧。
  20. ^ Todd Zolecki (2020年2月12日). “Phillies bring back Hunter, place Robertson on IL” (英語). MLB.com. 2020年2月17日閲覧。
  21. ^ Manny Randhawa and Paul Casella (2020年11月16日). “2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月19日閲覧。
  22. ^ https://twitter.com/Mets/status/1361057155470798850?s=20
  23. ^ Steve Adams (2021年3月30日). “Mets Re-Sign Tommy Hunter” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月7日閲覧。
  24. ^ Steve Adams (2021年5月6日). “Mets Select Tommy Hunter, Transfer Carlos Carrasco To 60-Day IL” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月7日閲覧。
  25. ^ Rays Trade Rich Hill To Mets” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年7月23日閲覧。
  26. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). MLB Players.com (November 3, 2021). November 5, 2021閲覧。
  27. ^ Darragh McDonald (2022年6月16日). “Mets To Select Tommy Hunter” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月22日閲覧。
  28. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (November 6, 2022). November 14, 2022閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集