テトラヒドロフルフリルアルコール
テトラヒドロフルフリルアルコール(英: Tetrahydrofurfuryl Alcohol)は、テトラヒドロフランにヒドロキシメチル基が結合した有機化合物である。
テトラヒドロフルフリルアルコール Tetrahydrofurfuryl Alcohol[1] | |
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別称 オキソラン-2-イルメタノール 2-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン テトラヒドロ-2-フランカルビノール | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 97-99-4 |
特性 | |
化学式 | C5H10O2 |
モル質量 | 102.13 g mol−1 |
外観 | 無色ないし薄い黄色の、吸湿性のある[2]液体 |
密度 | 1.05 |
融点 |
-80 °C, 193 K, -112 °F |
沸点 |
176 °C, 449 K, 349 °F |
水への溶解度 | 混和[2] |
有機溶媒への溶解度 | アセトン、エタノールに易溶[3] |
粘度 | 6.24 cP (20℃)[3] |
危険性 | |
NFPA 704 | |
引火点 | 75℃ |
発火点 | 282℃ |
爆発限界 | 1.5 - 9.7% |
半数致死量 LD50 | 1600mg/kg(ラット、経口) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
用途
編集染料の溶媒、ゼラチン溶液安定剤、漂白用の湿潤剤、可塑剤、防カビ剤、塗料、医薬品の中間原料などとして利用される[3]。
テトラヒドロフルフリルアルコールをアルミナ上で300-400℃に加熱すると、3,4-ジヒドロ-2H-ピランが得られる[4]。
安全性
編集日本の消防法では危険物第4類第3石油類に分類される。爆発性のある過酸化物を生じることがある。麻酔性があり、吸入により中枢神経に影響を及ぼすが、アルコール飲料を摂取していると有害作用が増す[2]。
脚注
編集- ^ 製品情報(東京化成工業)
- ^ a b c 国際化学物質安全性カード テトラヒドロフルフリルアルコール ICSC番号:1159 (日本語版), 国立医薬品食品衛生研究所
- ^ a b c 製品安全データシート(中央労働災害防止協会)
- ^ Sawyer, R. L.; Andrus, D. W. "2,3-Dihydropyran" Organic Syntheses, Coll. Vol. 3, p.276 (1955); Vol. 23, p.25 (1943). オンライン版