ダン語
ダン語(ダンご、英: Dan)とは、マンデ語派に属する言語の一つである。主にコートジボワールやリベリアで話されている。ダン語は声調言語である。
ダン語 | |
---|---|
Yacouba | |
話される国 |
コートジボワール リベリア ギニア |
民族 | ダン族 |
話者数 | 1,636,000人(2012年) |
言語系統 |
ニジェール・コンゴ語族
|
表記体系 | ラテン文字 |
言語コード | |
ISO 639-3 |
各種:dnj — ダン語lda — Kla |
Glottolog |
dann1241 [1] |
言語名別称
編集- Yacouba, Yakuba
- ギオ語(Gio, Gyo)
- Gio-Dan
- Da
方言
編集- Gweetaawu (Eastern Dan)
- Blowo (Western Dan)
- Kla
- Kla(またはKla-Dan)は、方言ではなく明らかに別言語として区別される。
- Klaの方言
- Santa
- Zouzoupleu
音韻論
編集母音
編集前舌母音 | 中舌母音 | 後舌母音 | |
---|---|---|---|
狭母音 | [i] | [ɨ] | [u] |
半狭母音 | [e] | [ɘ] | [o] |
半広母音 | [ɛ] | [ɜ] | [ɔ] |
広母音 | [a] |
子音
編集両唇軟口蓋音/k͡p/、/ɡ͡b/が存在する。
声調
編集声調は高・中・低の三種類が基本であるが、方言によってはこれに加え更に超高・超低という二種の区別が存在する場合もある[2]。
形態論
編集人称代名詞
編集人称代名詞には一人称複数形に包含と排他の区別が存在する上、完了や接続といったヨーロッパの諸言語や日本語では動詞に現れる相や法などに相当する体系が組み込まれている。相や法などの区別は音素と声調の違いにより為される。たとえば一人称複数・包含形の場合、
等の区別が存在する。
言語コード
編集以前はdafというISO 639-3コードが割り当てられていたが廃止され、2013年にKla-danを表すldaとそれ以外を表すdnjの二種類に分割された[3]。
脚注
編集- ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Dan”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History
- ^ 清水(1989)
- ^ “ISO 639 code sets”. 2016年6月30日閲覧。
参考文献
編集- Erman, Anna & Loh, Japhet Kahouyé (2015) Dictionnaire Dan - Français (dan de l’Ouest). MeaBooks. ISBN 978-0-9939969-6-2
- 「ダン語」 亀井孝、河野六郎、千野栄一 編、清水紀佳 他共著 『言語学大辞典』第2巻、三省堂、1989年。ISBN 4-385-15216-0
関連書籍
編集辞書:
- Vydrine, Valentine (2014) Dictionnaire Dan - Français (dan de l’Est). MeaBooks Inc.