ダイヤモンド・クロス
ダイヤモンド・クロス (英:Diamond Cross )は、南天の星座であるりゅうこつ座にあるアステリズム(星群)。4つの明るい恒星で構成されている十字型の配列であるが、付近に見えるみなみじゅうじ座(南十字星)やニセ十字と誤解されることがある。
概要
編集ダイヤモンド・クロスは、りゅうこつ座のβ星とθ星を結ぶ線を横軸に、同じくりゅうこつ座のυ星とω星を結ぶ線を縦軸に、十字型を構成するアステリズムである。これらの4つの明るい恒星は、ほぼ完璧なダイヤモンドを形作っており、それが、「ダイヤモンド・クロス」という呼称の由来となっている。ダイヤモンド・クロス全体は、北緯20度線以南であれば、どこからでも観測可能である。
ダイヤモンド・クロスは、付近にあるみなみじゅうじ座の「南十字星(サザンクロス)やニセ十字と非常によく似ており、十字の中央に星を欠く点も他と同様で、ダイヤモンドや凧のような形状を呈している。みなみじゅうじ座と全天で2番目に明るいカノープスとの中間あたりにニセ十字があり[1]、ニセ十字とみなみじゅうじ座との中間あたりにダイヤモンド・クロスがある[1]。ダイヤモンド・クロスとニセ十字の位置は非常に近く、ダイヤモンド・クロスを構成するりゅうこつ座の星々は、ニセ十字の一部をも構成している[2]。ダイヤモンド・クロスとニセ十字は、どちらも、「真の十字」と言うべき南十字星と誤認されることがあるが、その頻度は、ほぼ同じ赤緯に位置しているニセ十字の方が高い。ニセ十字は、みなみじゅうじ座の規模を大きくした「ほぼ正確な複製品」とも呼ばれることもあるが[2]、「南の指極星」とも「ポインター(Pointers )」とも呼ばれる2つの1等星(ケンタウルス座α星・β星)が付近に無いという点が見分けるポイントである[1]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c Genelle Weule (2017年4月1日). “Stargazing guide: Look up and see these 10 things in April”. ABC News. 2021年11月27日閲覧。
- ^ a b Genelle Weule “Stars, galaxies, dust clouds and Uranus: take a tour of the January night sky” ABC News 2020年1月1日付, 英語, 2021年11月27日閲覧.