ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ
『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(原題:Joker: Folie à Deux)は、2024年公開のアメリカ合衆国のスリラー映画。
ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ | |
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Joker: Folie à Deux | |
監督 | トッド・フィリップス |
脚本 |
スコット・シルヴァー トッド・フィリップス |
原作 |
ボブ・ケイン (キャラクター創作) ビル・フィンガー (キャラクター創作) ジェリー・ロビンソン (キャラクター創作) |
製作 |
トッド・フィリップス ブラッドリー・クーパー |
出演者 |
ホアキン・フェニックス レディー・ガガ ブレンダン・グリーソン キャサリン・キーナー ザジー・ビーツ |
音楽 | ヒドゥル・グドナドッティル |
撮影 | ローレンス・シャー |
製作会社 |
ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ DCスタジオ ジョイント・エフォート |
配給 | ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ |
公開 |
2024年10月4日[1][2] 2024年10月11日[3] |
上映時間 | 138分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $200,000,000[4] |
前作 | ジョーカー |
DCコミックス「バットマン」 シリーズに登場するスーパーヴィラン・ジョーカーを描いた2019年の映画『ジョーカー』の続編。前作に続いてトッド・フィリップスが監督し、ホアキン・フェニックスがジョーカーを演じるほか、ハーレイ・クイン役でレディー・ガガが出演する[5][6]。IMAX、Dolby Cinema、ScreenXのラージフォーマットで上映[7]。
タイトルの「Folie à Deux」(フォリ・ア・ドゥ)はフランス語で「二人狂い」という意味で、一人の妄想がもう一人に感染し、複数人で同じ妄想を共有する精神障害のこと。
米MPAが「全編を通じた激しい暴力描写や言葉遣い、複数の性的描写、わずかな全裸描写」のためR指定作品となることを発表した[8]。日本では前作とは異なりPG12指定での公開となる。
ストーリー
オープニングでは、自分の暴力的な影の犯した行為が原因で警官から痛めつけられるジョーカーが、短編のアニメーション『俺と俺の影』で描かれる。
2年前の事件から後、アーサー・フレックはアーカム州立病院に収容中である。アーサーの弁護士は、ジョーカーはアーサーの別人格であるとし、彼の凶行は解離性同一性障害が原因のものだったと裁判で主張するつもりでいる。アーサーは病院の音楽療法の集まりでハーレイ・“リー”・クインゼルと出会う。アーサーの近所に住んでいたというリーは、病院に入れられたのは実家に火をつけたからだと言い、また彼の犯罪行為を称賛する。
病院内での映画上映の最中に火事を起こしたリーはアーサーを連れて逃げそうとするが捕まり、彼は独房に入れられてしまう。リーは独房に忍び込み、彼女がアーサーに"感化"されないように家に戻されてしまうと告げ、その後二人は性交をする。テレビのインタビューを受けたアーサーは、既に退院したリーに向けて、カメラ越しに歌いかける。
裁判が始まり、地方検事補のハービー・デントはアーサーの心神喪失の主張を退ける。休憩中、アーサーは弁護士からリーが彼に語った生い立ちは嘘で、収容も自主的なものだったと明かされる。リーはそのことをアーサーに近づくためについた嘘だと認め、さらには自分が妊娠したこと、二人で暮らすために彼の昔のアパートメントに引っ越したことを告げる。
裁判の2日目にアーサーは弁護士を解雇し、本人訴訟を始める。アーサーは法廷で病院の看守達のことを罵るが、病院に戻された後、そのことで看守達から暴行を受ける。交流のあった収容者が抗議の声を上げるが、彼は看守に殺されてしまう。翌日、打ちひしがれたアーサーは最終弁論で「ジョーカーはいない」と責任を認めるが、リーはそのことに憤り法廷を出ていってしまう。陪審長がアーサーに有罪を宣告している最中、裁判所の外で爆発した自動車爆弾が法廷の壁を吹き飛ばす。多くの死傷者が出る大混乱に乗じて逃げ出したアーサーは、道化師の格好をした支持者に助けられるも、彼らが自分をジョーカーとしか見ていないことに気づき、一人で走り去る。
街を彷徨った末に、アーサーは以前の家の近くでリーに出会うが、ジョーカーを捨てた彼を彼女は拒絶して去ってしまう。アーサーは再度逮捕され、病院に戻される。ある日、面会があると呼ばれたアーサーは、道中の通路で近づいてきた若い収容者に腹部を何度も刺される。大量の血を流しながら倒れ込んだアーサーは、リーとのステージを夢想しながら事切れてゆく。
そして、アーサーを刺したその収容者は、笑いながら自身の口を切り裂きだすのだった。
キャスト
- アーサー・フレック / ジョーカー
- 演 - ホアキン・フェニックス、日本語吹替 - 平田広明[9][10]
- かつてスタンダップコメディアンを目指していた元道化師であり犯罪者の男。自分の意思に関係なく突然笑いだしてしまう病気を患っている。
- ハーレイ・“リー”・クインゼル
- 演 - レディー・ガガ、日本語吹替 - 村中知[9][10]
- アーカム州立病院の音楽療法に参加していた女性。アーサーと出会うが彼女は彼と致命的な恋愛関係を築くこととなる。
- メアリーアン・スチュワート
- 演 - キャサリン・キーナー[11]、日本語吹替 - 塩田朋子[9][10]
- アーサーの弁護士。死刑回避のため一連の事件をアーサーの精神病の悪化による二重人格から起こった事とし、責任能力の有無をデントと争うこととなる。
- ジャッキー・サリヴァン
- 演 - ブレンダン・グリーソン[12]、日本語吹替 - 斎藤志郎[9][10]
- アーカム州立病院の看守。収容者を虐待し、アーサーを玩具にして散々な目にあわす。
- ソフィー・デュモン
- 演 - ザジー・ビーツ、日本語吹替 - 種市桃子[9][10]
- アーサーが恋愛関係を妄想していたシングルマザーであり元隣人。
- パディ・マイヤーズ
- 演 - スティーヴ・クーガン、日本語吹替 - 木下浩之[9][10]
- アーサーにインタビューをするテレビパーソナリティ。
- ハービー・デント
- 演 - ハリー・ローティー、日本語吹替 - 山田裕貴[10][13]
- アーサーを起訴したゴッサム・シティの地方検事補。出世を狙っておりアーサーを死刑にしようと精神面の問題を争点に責任能力の有無で弁護士と対立する。
- ゲイリー・パドルズ
- 演 - リー・ギル、日本語吹替 - 越後屋コースケ[9][10]
- アーサーの元同僚の道化師。
- ヴィクター・ルー博士
- 演 - ケン・レオン、日本語吹替 - 前田一世[10]
- リッキー・メリーネ
- 演 - ジェイコブ・ロフランド、日本語吹替 - 上村祐翔[10]
- ハーマン・ロスワックス
- 演 - ビル・スミトロヴィッチ、日本語吹替 - 角野卓造[10]
- アーサー・フレック裁判の裁判長。
- デブラ・ケーン
- 演 - シャロン・ワシントン、日本語吹替 - 伊沢磨紀[10]
- アーサーを担当する民生委員。
- 若い収容者
- 演 - コナー・ストーリー、日本語吹替 - 福西勝也[10]
脚注
- ^ D'Alessandro, Anthony (August 3, 2022). “Todd Phillips' 'Joker: Folie À Deux' Gets Fall 2024 Release Date”. Deadline Hollywood. August 3, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。August 3, 2022閲覧。
- ^ “「ジョーカー」続編、2024年秋に全米公開”. 映画.com (2022年8月7日). 2023年3月27日閲覧。
- ^ “ジョーカー2、邦題は『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』!10月11日に日本公開”. シネマトゥデイ (2024年4月3日). 2024年4月3日閲覧。
- ^ Siegel, Tatiana (February 21, 2024). “Warner Bros. Spends Big: 'Joker 2' Budget Hits $200 Million, Lady Gaga's $12 Million Payday, Courting Tom Cruise's New Deal and More”. Variety. February 21, 2024時点のオリジナルよりアーカイブ。February 21, 2024閲覧。
- ^ Sharf, Zack (October 7, 2022). “Margot Robbie Gives Lady Gaga Her Blessing for Harley Quinn Role in 'Joker 2': 'She'll Do Something Incredible With It'” (英語). Variety. October 25, 2022閲覧。
- ^ “目を見開き…『ジョーカー2』レディー・ガガのビジュアル初公開!”. シネマトゥデイ (2023年2月15日). 2023年3月27日閲覧。
- ^ “『ジョーカー2』初の吹替版上映決定 ジョーカー&謎の女性“リー”が踊り狂う最新予告公開”. シネマトゥデイ (2024年7月24日). 2024年8月9日閲覧。
- ^ “『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』前作同様「R指定」作品に ─ 「激しい暴力」「わずかな全裸」描写のため | THE RIVER”. theriver.jp (2024年4月4日). 2024年4月4日閲覧。
- ^ a b c d e f g “平田広明がジョーカー続投「闇をより深く感じた」『ジョーカー2』日本語吹替キャスト発表”. シネマトゥデイ (2024年9月10日). 2024年9月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m “ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ -日本語吹き替え版”. 吹替キングダム (2024年10月11日). 2024年10月11日閲覧。
- ^ “‘Joker: Folie à Deux’ Adds Catherine Keener In Secret Role”. Deadline (2022年9月7日). 2022年9月7日閲覧。
- ^ Kroll, Justin (September 1, 2022). “'Joker: Folie à Deux' Adds Brendan Gleeson To Ensemble”. 2022年9月1日閲覧。
- ^ “山田裕貴『ジョーカー2』ハービー・デントの吹替声優に決定!先輩・平田広明から「責任重大だぞ」”. シネマトゥデイ (2024年9月19日). 2024年9月19日閲覧。