シャドウ・オブ・ザ・ダムド
『シャドウ・オブ・ザ・ダムド』(Shadows of the Damned)は、グラスホッパー・マニファクチュアが開発し、2011年にエレクトロニック・アーツよりPlayStation 3とXbox 360向けに発売されたゲームソフト。ディレクターはマッシモ・グアリーニ、プロデューサーは三上真司、脚本は須田剛一が担当した。
ジャンル | アクションアドベンチャーゲーム |
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対応機種 |
PlayStation 3 Xbox 360 [ヘラ・リマスタード] Steam PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox One Xbox Series X/S Nintendo Switch |
開発元 | グラスホッパー・マニファクチュア |
販売元 | エレクトロニック・アーツ |
プロデューサー |
三上真司 Steven Matulac |
ディレクター | Massimo Guarini |
デザイナー |
Massimo Guarini 市来信高 |
シナリオ |
須田剛一 Massimo Guarini Brian Gray |
音楽 | 山岡晃 |
美術 |
林田球 Phillip Peel |
人数 | 1人 |
発売日 |
2011年6月21日 2011年6月23日 2011年6月24日 2011年9月22日 [ヘラ リマスタード] 2024年10月31日 |
エンジン | Unreal Engine 3 |
概要
編集メキシコ人の悪魔ハンターであるガルシア・ホットスパーが、悪魔の王フレミングに捕われた最愛の女性ポーラを救うため魔界に赴き、悪魔と戦うというTPS形式のアクションアドベンチャーゲームである。陰鬱な魔界を舞台とし、激しい流血や部位欠損のゴア表現に遠慮も無い内容ではあるが、グラスホッパー・マニファクチュアが手掛けた『ノーモア★ヒーローズ』同様に個性的な濃いキャラクターによる皮肉やブラックジョークを織り交ぜた掛け合いと言ったコミカルさがダークさと同居する独特の雰囲気を持つ[1]。
『killer7』以来となる須田剛一と三上真司のコラボレーションから生まれたもので、2人のデザイナーのスタイル、すなわち前者の「パンクロック」的なエッジと後者の「サイコ・アクション・スリラー」が融合したものである。元々は『killer7』開発後に須田が「クラヤミ」という企画を三上に持ち込んで気に入られたのだが当時のカプコンの経営会議では承認されず、一旦は白紙となった。数年後、グラスホッパー・マニファクチュアが海外にて「クラヤミ」を含めた複数の企画のプレゼンを行った際に三上が同行し、手を挙げた一社であるエレクトロニック・アーツと契約を結んだことで本作の企画が始まった[2]。
発売後、批評家からは概ね好意的な評価を受けたが、売れ行きは悪かった[3]。
2024年07月24日、NetEase Gamesは、本作品のリマスター版である『シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ・リマスタード』(Shadows of the Damned: Hella Remastered)を2024年10月31日に発売すると発表した(後述)。
ゲームシステム
編集プレイヤーはガルシアを操作し、襲い来る悪魔と戦いながら魔界を進んでいく。攻撃は相棒のジョンソンを変形させた武器で行う。ジョンソンは通常は松明としてプレイヤーの明かりとなるが、必要に応じてピストル、ショットガン、オートマチック・ライフルと言った形態を取る。武器はストーリー進行に応じて入手するアオダマ(青い宝石)によって能力を追加する事が可能。アカダマ(赤い宝石)を使ってダメージやリロード速度、弾薬容量の強化もできる。
体力は各所に落ちているエナジースープというアルコール飲料を飲んで回復する。エナジースープは各所の自動販売機や悪魔のクリストファーにシロダマ(白い宝石)を支払うことで購入も可能。
登場人物
編集声の出演は日本語/英語
- ガルシア・ホットスパー
- 声 - 浅野忠信/スティーブン・ブルーム
- 本作の主人公。上半身にタトゥーを刻んだ史上最強の悪魔ハンター。冥界に拐われた恋人ポーラを救うべく、「血みどろロードムービー」と称した冒険に出る。くだらないジョークをよく口にするが、ポーラを救う事に関しては至って真面目で手段を選ばない。「悪くねえ」が口癖。
- ポーラ・ウェリントン
- 声 - 栗山千明/ジェニファー・ビュッシャー
- ガルシアの恋人で、ミステリアスな雰囲気を持つ美女。冥界の王フレミングに連れ去られ、何度も殺されるが死ねないという拷問に掛けられる。
- ジョンソン
- 声 - 我修院達也/グレッグ・エリス
- ガルシアの相棒で、更生した元悪魔。普段は頭部だけの骸骨だが、必要に応じて銃、バイク、松明と様々な形態に姿を変える。地獄の情報を記した「ジョンソンペディア」の執筆も手掛ける。更生したとは言え、やはり元冥界の住人なので人間とは感覚のズレた部分がある。
- 『Travis Strikes Again: No More Heroes』に登場する本作の偽続編「ダムド:ダークナイト」では、ガルシアの魂を受け継いだヒーロー「エイトハート」に変身するという設定になっている。
- フレミング
- 声 - 吉田鋼太郎/ポール・メルシエ
- 「冥界の帝王」とも呼ばれる地獄の王。人を苦しめることに喜びを感じ、誘拐したポーラに拷問を繰り返す。
評価
編集評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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リマスター版
編集シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ・リマスタード
編集『シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ・リマスタード』(Shadows of the Damned: Hella Remastered)は2024年10月31日にPC(Steam) / PlayStation 4 / PlayStation 5 / Xbox One / Xbox Series X/S / Nintendo Switchで発売されたリマスター版[25]。
開発は『killer7』『ノーモア★ヒーローズ』のリマスターを担当したEngine Softwareが引き続き手掛ける。原作で要望の多かった強くてニューゲームが追加される。PC、PS5、XSX版は4K解像度に、Switch版以外は60fpsに対応している。また、ガルシアの新コスチュームが追加され、中には『Travis Strikes Again: No More Heroes』に登場した本作の架空の続編「ダムド:ダークナイト」のエイトハートや、本作の初期コンセプトから派生した漫画『暗闇ダンス』の主人公である海道航の衣装もある。声優陣もオリジナルキャストが続投する。
関連項目
編集- Travis Strikes Again: No More Heroes - 本作の続編として想定された「ダムド:ダークナイト」というゲームが登場し、ステージの一つが本作をモチーフとしている。
脚注
編集- ^ “須田節炸裂! 「シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラリマスタード」先行プレイレポート”. GAME Watch (10-25). 2024年10月30日閲覧。
- ^ “『killer7』で出会ってからもずっと一緒にやりたいと思っていました――リマスター版『シャドウ・オブ・ザ・ダムド』発売迫る三上&須田のインタビュー”. IGN Japan (2024年9月5日). 2024年10月30日閲覧。
- ^ JC Fletcher (2011年7月15日). “Zelda sold well in June, Child of Eden and Shadows of the Damned did not”. Engadget (Joystiq). 2016年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月20日閲覧。
- ^ “Shadows of the Damned for PlayStation 3 Reviews”. Metacritic. October 25, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。August 9, 2013閲覧。
- ^ “Shadows of the Damned for Xbox 360 Reviews”. Metacritic. August 20, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。August 9, 2013閲覧。
- ^ Jose Otero (June 21, 2011). “Shadows of the Damned Review”. 1Up.com. March 27, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。July 29, 2023閲覧。
- ^ Jim Sterling (June 21, 2011). “Review: Shadows of the Damned (X360)”. Destructoid. August 27, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。August 9, 2013閲覧。
- ^ Simon Parkin (June 21, 2011). “Shadows of the Damned (X360)”. Eurogamer. May 15, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ Phil Kollar (June 20, 2011). “Shadows of the Damned: This Goofy Thrill Ride To The Depths Of Hell Plays Like Heaven”. Game Informer. July 10, 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ Will Herring (June 21, 2011). “Review: Shadows of the Damned (360/PS3)”. GamePro. June 24, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。June 5, 2016閲覧。
- ^ Josh Laddin (June 26, 2011). “Shadows of the Damned Review”. Game Revolution. September 12, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。June 5, 2016閲覧。
- ^ Tom McShea (June 21, 2011). “Shadows of the Damned Review”. GameSpot. June 4, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ Andrew Hayward (June 22, 2011). “GameSpy: Shadows of the Damned Review”. GameSpy. June 23, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ “Shadows of the Damned Review (PS3)”. GameTrailers (June 22, 2011). July 8, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ David Sanchez (June 22, 2011). “Shadows of the Damned Review”. GameZone. June 25, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ Alex Navarro (June 21, 2011). “Shadows of the Damned Review (X360)”. Giant Bomb. November 6, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ Arthur Gies (June 21, 2011). “Shadows of the Damned Review”. IGN. June 15, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ Richard Mitchell (June 21, 2011). “Shadows of the Damned review: Hell and back (X360)”. Engadget (Joystiq). August 12, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ Cameron Lewis (June 20, 2011). “Shadows of the Damned”. Official Xbox Magazine. June 23, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2016閲覧。
- ^ “Review: Shadows of the Damned”. PlayStation: The Official Magazine: 77. (August 2011).
- ^ Jamin Smith (June 21, 2011). “Shadows of the Damned Review”. January 3, 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。July 29, 2023閲覧。
- ^ Tom Hoggins (July 5, 2011). “Shadows of the Damned video game review (X360)”. The Daily Telegraph. オリジナルのAugust 9, 2016時点におけるアーカイブ。 June 5, 2016閲覧。
- ^ Susan Arendt (July 8, 2011). “Shadows of the Damned Review (X360)”. The Escapist. July 1, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。June 5, 2016閲覧。
- ^ a b “GameSpot's Best of 2011 Special Achievements”. GameSpot (December 30, 2011). January 7, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。June 5, 2016閲覧。
- ^ “悪魔狩りアクションアドベンチャー『シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ リマスタード』10月31日発売。ガルシアの新コスチュームや強くてニューゲームモードを追加”. ファミ通.com (2024年7月24日). 2024年7月27日閲覧。