ザナソンの呪い
『カーズ・オブ・ザナソン』(Curse of Xanathon)は、ダグラス・ナイルズがD&Dエキスパート・セットで使用するためにデザインしたダンジョンズ&ドラゴンズのモジュールである。
コード | X3 |
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日本語題 | ザナソンの呪い |
必要なルール | D&Dエキスパート・セット |
レベル | 5 - 7 |
セッティング | ミスタラ |
製作者 | ダグラス・ナイルズ |
初版出版年 | 1983 |
ページ数 | 32 |
関連するモジュール | |
X1, X2, X3, X4, X5, X6, X7, X8, X9, X10, X11, X12, X13, XL1, XSOLO, XS2 |
1986年には『ザナソンの呪い』というタイトルで日本語版が出版された。
プロット概要
編集ルーナのステファン公爵は、全ての税はビールで支払え、馬は後ろ向きに乗れ、全てのドワーフは「人間がみて見苦しくないように」髭をそり落として身体を引き延ばせ、などのような奇妙な宣言を布告し始めた[1]。ステファン公爵は、ルーナの城壁内に居住しているエゼンガール汗国からの移民達のクレリックの長であるザナソンと、ステファンを密かに裏切った警備隊長であるドラコ・ストームセイラーによってもたらされた呪いに冒されている。
プレイヤーキャラクターは公爵の苦悩の本質に気付かねばならない[1]。公爵に彼の軍勢を侵略軍に向かわせるには、プレイヤーキャラクターは公爵から呪いを取り除く方法を知る必要がある。彼らは目的を達成するためにザナソン、ドラコ、彼らの手下達と戦い、呪いの解除薬を発見する必要があるだろう。
ローレンス・シックは彼のロールプレイングゲームに関する資料集(Heroic Worlds)の中で、このモジュールを、プレイヤーが呪いを取り除くために謎を解くという任務を与えられる、街での冒険であると述べている[2]。呪われた街はドワーフの軍勢に脅かされており、プレイヤーキャラクターはこの街を救わねばならない[3]。
出版履歴
編集X3 Curse of Xanathonはダグラス・ナイルズによって執筆され、アートワークはティム・トルーマン担当で、32ページの小冊子と外装カバーという体裁で、1982年にTSRが出版した[2]。Curse of Xanathonは5~7レベルのD&Dキャラクターのための冒険である。このモジュールはダグラス・ナイルズとアラン・ハンマックによって作成され、デボラ・キャンベル・リッチーによって編集された[4]。
1986年10月、株式会社新和が日本語版を出版した。
評判
編集ホワイトドワーフ誌48号のジム・バンブラによる論評で、このモジュールは10段階評価で7を与えられた。彼はCurse of Xanathonを「探偵冒険」と呼んだが、彼は「非常に予定調和な事件」、そして「プレイヤーは一連の明確で論理的な舞台を進み、それにつれて手がかりを発見する」と述べた[1]。彼は、もしプレイヤーが手がかりを見つけられなかったなら、ダンジョンマスターは彼らを次の遭遇に案内せねばならず、それはプレイヤーの自由を損なうものだ、と指摘した。バンブラは、このモジュールは同時に発売されたアドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ用のモジュールほどは良くないが、先に発売されたこのシリーズの2つのモジュールであるThe Isle of DreadとCastle Amberよりは優れている、と判定した[1]。
参考文献
編集- ^ a b c d ジム・バンブラ (1983年12月). “Open Box: Dungeon Modules” (論評). ホワイトドワーフ誌 (ゲームズワークショップ) (48号): 10. ISSN 0265-8712.
- ^ a b ローレンス・シック (1991年). Heroic Worlds. Buffalo, NY: Prometheus Books. p. 148. ISBN 0879756535
- ^ イアン・リビングストン (1982年). Dicing with Dragons, An Introduction to Role-Playing Games (Revised ed.). Routledge. ISBN 0710094663 (preview)
- ^ ダグラス・ナイルズ。Curse of Xanathon(TSR社、1983年)