サトノフラッグ
サトノフラッグ(英語: Satono Flag、2017年2月26日 - )[1]は、日本の競走馬。2020年の弥生賞ディープインパクト記念(GII)の勝ち馬である。
サトノフラッグ | ||||||
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欧字表記 | Satono Flag[1] | |||||
香港表記 | 里見旗幟 | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2017年2月26日(7歳)[1] | |||||
登録日 | 2019年7月18日 | |||||
抹消日 | 2023年2月3日[2] | |||||
父 | ディープインパクト[1] | |||||
母 | バラダセール[1] | |||||
母の父 | Not For Sale[1] | |||||
生国 | 日本(北海道安平町)[1] | |||||
生産者 | ノーザンファーム[1] | |||||
馬主 | (株)サトミホースカンパニー[1] | |||||
調教師 | 国枝栄(美浦)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 12戦3勝[1] | |||||
獲得賞金 | 1億5042万4000円[1] | |||||
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デビュー前
編集2017年2月26日に、北海道安平町のノーザンファームで誕生[1]。2017年のセレクトセール当歳市場に上場され、1億6500万円で里見治(サトミホースカンパニー)が落札した[3]。育成後、美浦の国枝栄厩舎に入厩する。
戦績
編集2歳(2019年)
編集10月19日、東京競馬場芝2000mの2歳新馬戦でデビューし、レースでは道中中団追走も6着。2走目東京の未勝利戦で初勝利、コースレコードもマークした[4][5]。
3歳(2020年)
編集1月5日に行われた中山競馬場の1勝クラス[6]では好位追走から最後の直線で先頭に立ち2連勝[7][8]。 3月8日に行われた弥生賞ディープインパクト記念には、父ディープインパクトの主戦武豊騎乗で出走し、レースでは後方追走から徐々にポジションを上げ先頭に並びかけると直線ではワーケアに1馬身4分の3差をつけ、3連勝で重賞初制覇を果たした[9][10]。この勝利で皐月賞の優先出走権を獲得し、国枝も皐月賞へ向かうことを明言した。
迎えた皐月賞では連覇を狙うルメールとのコンビで参戦。ホープフルステークス勝ち馬コントレイル、朝日杯フューチュリティステークス勝ち馬サリオス、京成杯勝ち馬のクリスタルブラックなどが顔を揃える中、2番人気に推された。レースでは上々のスタートを決め、中団をリズムよく追走。外を回り最後の直線を迎えたが、伸び切れず5着に敗れた[11]。(競走に関する詳細は、第80回皐月賞を参照。)
続く東京優駿(日本ダービー)では2戦振りに武豊に鞍上が戻った[12]。皐月賞の1,2着馬コントレイルとサリオスが中心との見方が強い中、本馬は前走の敗戦もあり、先述の2頭とワーケアに次ぐ4番人気で出走[13]。レースでは後方待機策を選択したが、直線で伸びきれず11着に大敗[14][15]。レース後に鞍上の武豊は「道中の感じは悪くなかったが、勝った時(弥生賞)のような末脚がなかった」とコメントした[15]。(競走に関する詳細は、第87回東京優駿を参照。)
秋はセントライト記念から始動。鞍上に新馬戦以来となる戸崎圭太を迎え、1番人気に支持されたが、レースでは逃げたバビットを捉えきれず2着となった[16]。しかし2着となり菊花賞の優先出走権を確保したことで、国枝は「オーナーと相談してからだけど、菊花賞に行くことになると思う」とコメントした[17]。
引き続き戸崎鞍上で菊花賞に出走。単勝34.9倍の5番人気となった[18]。レースでは三冠を達成したコントレイルとその2着のアリストテレスには及ばなかったが[19]、後方から伸びて、最後は4着ディープボンドを交わして3着を確保した[20]。
4歳(2021年) ~5歳(2022年)
編集3か月ぶりの実戦となった4歳初戦、アメリカジョッキークラブカップはまくり気味に進出を開始するも直線で止まり11着に終わった[21]。続く金鯱賞は7着に敗れる。次走のエプソムカップは道中は後方で脚を溜め、メンバー最速の上がり3ハロン34秒3の脚で追い込むも勝ったザダルを捕らえ切れず2着に終わった[22]。
エプソムカップ後に右橈骨遠位端骨折を発症し、6ヶ月以上の休養が必要と発表された[23]。その後、長期の休養に入ることになった。
6歳(2023年)
編集1月28日の白富士ステークスに田辺裕信とのコンビで1年7か月ぶりに出走するも、3コーナーで左前肢跛行を発生し競走を中止した[24]。2月3日付でJRAの競走馬登録を抹消された[25][26][27]。引退後はノーザンファームに戻って乗馬となる予定[25][26][27]であったが、母のバラダセールを生産した縁からアルゼンチン共和国のバカシオン牧場で種牡馬入りすることが決まった[28]。
競走成績
編集以下の内容はnetkeiba.comの情報[29]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2019.10.19 | 東京 | 2歳新馬 | 芝2000m(重) | 13 | 5 | 7 | 4.7 (3人) | 6着 | 2:03.2(35.4) | 1.5 | 戸崎圭太 | 55 | フィリオアレグロ | 494 | |
11.16 | 東京 | 2歳未勝利 | 芝2000m(良) | 16 | 4 | 8 | 3.7 (1人) | 1着 | 1:59.5(34.5) | -0.5 | O.マーフィー | 55 | (デジマノハナ) | 492 | |
2020. 1. 5 | 中山 | 3歳1勝クラス | 芝2000m(良) | 10 | 6 | 6 | 1.6 (1人) | 1着 | 2:01.4(35.3) | -0.5 | O.マーフィー | 56 | (アンサンブル) | 494 | |
3. 8 | 中山 | 弥生賞ディープ記念 | GII | 芝2000m(重) | 11 | 1 | 1 | 2.8 (2人) | 1着 | 2:02.9(36.1) | -0.3 | 武豊 | 57 | (ワーケア) | 492 |
4.19 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(稍) | 18 | 3 | 5 | 3.6 (2人) | 5着 | 2:01.8(36.4) | 1.1 | C.ルメール | 57 | コントレイル | 488 |
5.31 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 7 | 15 | 16.5 (4人) | 11着 | 2:25.3(34.7) | 1.2 | 武豊 | 57 | コントレイル | 488 |
9.21 | 中山 | セントライト記念 | GII | 芝2200m(良) | 12 | 7 | 9 | 3.7 (1人) | 2着 | 2:15.3(36.5) | 0.3 | 戸崎圭太 | 56 | バビット | 486 |
10.25 | 京都 | 菊花賞 | GI | 芝3000m(良) | 18 | 5 | 10 | 34.9 (5人) | 3着 | 3:06.1(35.2) | 0.6 | 戸崎圭太 | 57 | コントレイル | 490 |
2021. 1.24 | 中山 | AJCC | GII | 芝2200m(不) | 17 | 1 | 1 | 4.9 (2人) | 11着 | 2:19.5(38.3) | 1.6 | 戸崎圭太 | 56 | アリストテレス | 500 |
3.14 | 中京 | 金鯱賞 | GII | 芝2000m(重) | 10 | 8 | 9 | 18.2 (5人) | 7着 | 2:02.2(36.9) | 0.4 | C.ルメール | 56 | ギベオン | 498 |
6.13 | 東京 | エプソムC | GIII | 芝1800m(良) | 18 | 7 | 13 | 11.8 (6人) | 2着 | 1:45.2(34.3) | 0.1 | 戸崎圭太 | 56 | ザダル | 496 |
2023. 1.28 | 東京 | 白富士S | L | 芝2000m(良) | 10 | 6 | 6 | 33.0 (6人) | 競走中止 | 田辺裕信 | 60 | サリエラ | 512 |
血統表
編集サトノフラッグの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ヘイロー系 |
[§ 2] | ||
父 ディープインパクト 2002年 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986年 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 *ウインドインハーヘアWind in Her Hair 1991年 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | ||
Lady Rebecca | ||||
Burghclere | Busted | |||
Highclere | ||||
母 *バラダセール Balada Sale 2008年 鹿毛 |
Not For Sale 1994年 黒鹿毛 |
Parade Marshal | Caro | |
Stepping High | ||||
Love for Sale | Laramie Trail | |||
Museliere | ||||
母の母 La Balada1999年 鹿毛 |
Confidential Tal | Damascus | ||
Confidentiality | ||||
La Baraca | Mariache | |||
La Bambuca | ||||
母系(F-No.) | バラダセール(ARG)系(FN:7) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Lyphard 4×5 = 9.38% | [§ 4] | ||
出典 |
- 母バラダセールは2011年のポージャ・デ・ポトランカス(アルゼンチン1000ギニー)、セレクシオン大賞(アルゼンチンオークス)優勝馬[32]。
- 全妹サトノレイナスは、2020年阪神ジュベナイルフィリーズ2着、2021年桜花賞2着。
脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “サトノフラッグ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月19日閲覧。
- ^ サトノフラッグが競走馬登録抹消日本中央競馬会、2023年2月4日配信・閲覧
- ^ “2017年度 セレクトセール サラブレッド 当歳”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月19日閲覧。
- ^ “【2歳未勝利】(東京2R) サトノフラッグがレコード勝ち”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2019年11月16日). 2020年3月19日閲覧。
- ^ “【東京2?・2歳未勝利】大物候補サトノフラッグがレコードV マーフィー「自分の人生のなかでもトップクラス」”. スポーツ報知 (2019年11月16日). 2020年3月8日閲覧。
- ^ 収得賞金500万円以下競走のこと。
- ^ “【3歳1勝クラス】(中山5R) サトノフラッグが快勝でオープン入り”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2020年1月5日). 2020年3月19日閲覧。
- ^ “【3歳1勝クラス】中山5R 人気のサトノフラッグが快勝”. サンケイスポーツ (2020年1月5日). 2020年3月8日閲覧。
- ^ “【弥生賞ディープ記念】サトノフラッグが3連勝で重賞制覇!武豊Jは34年連続重賞V!/JRAレース結果”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2020年3月8日). 2020年3月19日閲覧。
- ^ “【弥生賞ディープインパクト記念】ディープ産駒サトノフラッグが3連勝で皐月賞へ前進!”. サンケイスポーツ (2020年3月8日). 2020年3月8日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL. “【皐月賞】2番人気のサトノフラッグは5着 ルメール「伸び切れなかった」”. サンスポZBAT!競馬. 2020年4月20日閲覧。
- ^ “サトノフラッグは武豊騎手、マイラプソディは横山典騎手でダービーへ”. サンスポZBAT!競馬 (2020年5月15日). 2020年6月12日閲覧。
- ^ “日本ダービー(G1) 出馬表 | 2020年5月31日 東京11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 2020年6月12日閲覧。
- ^ “JRA日本ダービー(G1)武豊サトノフラッグは4番人気大敗……「いいときの脚が使えなかった」春G1すべて人気以下の大不振”. GJ | 真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト. 2020年6月12日閲覧。
- ^ a b “【日本ダービー】武豊騎乗のサトノフラッグは11着に終わる「道中の感じは悪くなかったが…」”. スポーツ報知 (2020年5月31日). 2020年6月12日閲覧。
- ^ “【セントライト記念】バビット逃げ切りで4連勝 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2020年11月24日閲覧。
- ^ “【セントライト記念】サトノフラッグは2着で菊花賞優先権確保 戸崎「イメージ通りでいい感じで運べた」”. www.sponichi.co.jp. 2020年11月24日閲覧。
- ^ “菊花賞(G1) オッズ | 2020年10月25日 京都11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 2020年11月24日閲覧。
- ^ “【菊花賞結果】コントレイルが史上3頭目の無敗3冠達成! 父ディープとの父子3冠! | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2020年11月24日閲覧。
- ^ “【菊花賞】サトノフラッグ3着 戸崎は感心「最後に切れ見せた」”. www.sponichi.co.jp. 2020年11月24日閲覧。
- ^ “【AJCC】2番人気のサトノフラッグは11着に大敗 戸崎「休み明けで馬体に余裕があり…」”. サンスポZBAT!競馬 (2021年1月24日). 2021年6月15日閲覧。
- ^ “【エプソムC】サトノフラッグは上がり最速も2着惜敗 戸崎「この距離で新味が出せた」”. サンスポZBAT!競馬 (2021年6月13日). 2021年6月15日閲覧。
- ^ “【JRA】サトノフラッグが全治6ヶ月以上の骨折、昨年の弥生賞ディープインパクト記念覇者 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年6月23日閲覧。
- ^ 白富士Sで競走中止のサトノフラッグ、左前肢ハ行 JRAが発表スポーツニッポン、2023年1月28日配信・閲覧
- ^ a b “サトノフラッグが競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2023年2月4日). 2023年2月4日閲覧。
- ^ a b 「サトノフラッグが登録抹消 白富士Sで競走中止…今後は乗馬に」『サンケイスポーツ』2023年2月4日。2023年2月4日閲覧。
- ^ a b 「20年弥生賞覇者・サトノフラッグ引退 今後は乗馬に」『スポーツニッポン』2023年2月4日。2023年2月4日閲覧。
- ^ 20年弥生賞Vサトノフラッグ、母の故郷アルゼンチンで種牡馬入り 国枝師「よかった」 - 日刊スポーツ 2023年3月12日
- ^ “サトノフラッグの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年3月19日閲覧。
- ^ a b c “サトノフラッグ 5代血統表”. JBIS-Search. 日本軽種馬協会. 2020年3月8日閲覧。
- ^ a b “サトノフラッグの血統表”. netkeiba.com. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “バラダセール(ARG)”. JBIS-Search. 日本軽種馬協会. 2020年3月8日閲覧。