サッチャー彗星
サッチャー彗星[1](サッチャーすいせい、英語: C/1861 G1 (Thatcher)[2])は、公転周期約415年の長周期彗星。1861年4月5日、A. E. サッチャーによって発見された。次に地球に接近するのは2283年頃と予想されている。この彗星は4月こと座流星群の母天体であると考えられている[3]。ドイツのCarl Wilhelm Bäker も独立してこの彗星を発見していた。1861年5月5日に地球から約0.335 天文単位 (au) (約5000万 キロメートル)の位置を通過し、1861年6月3日に近日点(太陽に最も近づく位置)を通過した[2]。
サッチャー彗星[1] C/1861 G1 (Thatcher)[2] | |
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仮符号・別名 | 1861 I |
分類 | 長周期彗星 |
軌道要素と性質 元期:TDB 2400920.5 (1861年5月25.0日)[2] | |
軌道長半径 (a) | 55.6818869 au[2] |
近日点距離 (q) | 0.920700 au[2] |
遠日点距離 (Q) | 110.4430738 au[2] |
離心率 (e) | 0.983465[2] |
公転周期 (P) | 415 年[2] |
軌道傾斜角 (i) | 79.7733 °[2] |
近日点引数 (ω) | 213.4496 °[2] |
昇交点黄経 (Ω) | 31.8674 °[2] |
平均近点角 (M) | -0.0234598 |
前回近日点通過 | TDB 2400930.3899[2] (1861年6月3日) |
次回近日点通過 | 2283年頃 |
ティスラン・パラメータ (T jup) | 0.304 |
発見 | |
発見日 | 1861年4月11日 |
発見者 | A. E. Thatcher |
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
200年以上の公転周期を持ち、2度目の近日点通過が観測されていないため、C/1861 G1 は長周期の「非周期彗星」として掲載されている。2283年に2回の回帰が観測されれば、周期彗星であることを示す仮符号(P/)が付けられることになる。
脚注
編集- ^ a b “主な流星群”. 国立天文台(NAOJ). 2022年9月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m “JPL Small-Body Database Browser: C/1861 G1 (Thatcher)”. ジェット推進研究所. 2022年9月9日閲覧。
- ^ Arter, T. R.; Williams, I. P. (1997). “The mean orbit of the April Lyrids”. 王立天文学会月報 289 (3): 721-728. Bibcode: 1997MNRAS.289..721A. doi:10.1093/mnras/289.3.721.