サザーク区
サザーク・ロンドン自治区 (サザーク・ロンドンじちく、英: London Borough of Southwark) は、イングランドのロンドン南部にある、インナー・ロンドンを形成するロンドン自治区の一つで、テムズ川を挟んでシティ・オブ・ロンドン(シティ)の南に隣接する。サザークの名前は9世紀に遡る。現在の自治区は1963年ロンドン政府法の規定に基づき、1965年に設置された [2]:5 。
サザーク区 London Borough of Southwark | |
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ロンドン自治区 | |
標語:United to Serve | |
グレーター・ロンドン内における区の位置 | |
地位 | ロンドン自治区 |
主権国家 | イギリス |
構成国 | イングランド |
リージョン | ロンドン |
典礼カウンティ | グレーター・ロンドン |
設置 | 1965年4月1日 |
区役所所在地 | サザーク、ツーリー・ストリート |
行政 | |
• 種別 | ロンドン区 |
• 議会 | サザーク・ロンドン区議会 |
• 統治体制 | リーダーと内閣制 (労働党) |
• 首長 | (政治職は設置せず) |
• ロンドン議会議員 | Florence Eshalomi (Lambeth and Southwark区選出) |
• 英国議会下院議員 | Harriet Harman (Lab), Neil Coyle (Lab), Helen Hayes (Lab) |
• 欧州議会 | ロンドン選挙区 |
面積 | |
• 計 | 28.85 km2 |
域内順位 | 303位(全317地域中) |
人口(2018年中期推計値) | |
• 計 | 317,256人 |
• 順位 | 37位(全317地域中) |
• 密度 | 11,000人/km2 |
• 民族構成[1]人口密度 | 39.7% イギリス系白人 2.2% アイルランド系白人 0.1% ジプシー系白人又はアイリッシュ・トラベラー 12.3% その他の白人 2% 白人とカリブ系黒人の混血 1.3% 白人とアフリカ系黒人の混血 1% 白人とアジア系の混血 1.9% その他の混血 2% インド系 0.6% パキスタン系 1.4% バングラデシュ系 2.8% 中国系 2.7% その他のアジア系 16.4% アフリカ系黒人 6.2% カリブ系黒人 4.2% その他の黒人 0.8% アラブ系 2.4% その他の民族 |
等時帯 | GMT(UTC+0) |
• 夏時間(DST) | BST(UTC+1) |
郵便コード | SE |
市外局番 | 020 |
ONSコード | 00BE |
GSSコード | E09000028 |
警察機関 | ロンドン警視庁 |
消防機関 | ロンドン消防局 |
ウェブサイト | www |
区域内のサウスバンクにはロンドン・ブリッジ駅があり、ザ・シャードをはじめとする観光地への接続拠点となっている。
本地域にはシェイクスピア演劇のグローブ座が復元されており、国立美術館テート・モダンや帝国戦争博物館のほか、1817年に大衆に開館したイギリス最古の公立ダルウィッチ美術館(ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー)などがある。また、帝国戦争博物館の向かい側には聖ジョージ大聖堂が建つ。
テムズ川には1963年に退役したイギリス海軍の巡洋艦ベルファストが係留され、16世紀の海賊ドレークが使ったゴールデン・ハインドの複製もある。テムズ河畔のビルであるバトラーズ・ウォーフ、ヘイズ・ガレリア、あるいはドックランズ界隈には桟橋やドックがあったが、1980年代から一帯の都市再開発が進んだ。
地理
編集西部はランベス区、北部はテムズ川を挟み西から東にシティ・オブ・ロンドンとタワーハムレッツ区、東部はルイシャム区、南部はクリスタル・パレス地区を介して西から東にランベス区やクロイドン区、ブロムリー区と接する、
地区
編集-
Areas of Southwark
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グローブ座を復元したシェイクスピアズ・グローブ
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手前背の低い古いビルがOxo Tower、左側がOne Blackfriars, 背景真ん中がイギリス一の高さのThe Shard、右がSouth Bank Tower。Waterloo Bridgeから見る。
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The Sea Containers House on the River Thames, in 2018.
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1996年からサウスバンクの東側バンクサイド (Bankside) に係留されている「ゴールデン・ハインド」の1973年製レプリカ (en)。画像は大西洋横断前のロンドン塔岸辺に停泊中の時のもの(1974年5月)。
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タワー・ブリッジ、2015年3月
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The street Shad Thames, looking east(バトラーズ・ウォーフ)
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Carey Court at Junction with Wyndham Road, Camberwell.
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185 bus at East Dulwich, in 2006.
- バンクサイド(Bankside)
- バモンズィー(Bermondsey)
- バラ / サザーク(Borough / Southwark)
- キャンバーウェル(Camberwell)
- クリスタル・パレス(Crystal Palace。区南端にある水晶宮から名づけた明確な境界がない地区。西側でランベス区・クロイドン区、東側でブロムリー区界隈のクリスタル・パレス・パレード (Crystal Palace Parade) 及びルイシャム区界隈のシデナム・ヒル (Sydenham Hill) に跨がる)
- デンマーク・ヒル(Denmark Hill)
- デットフォード(Deptford)
- ダリッジ(Dulwich、あるいはダルウィッチ。一部はランベス区に入る)
- ダリッジ・ヴィレッジ(Dulwich Village)
- イースト・ダリッジ(East Dulwich)
- エレファント・アンド・キャッスル(Elephant and Castle)
- ハーンヌ・ヒル(Herne Hill)
- オナー・オーク(Honor Oak, 一部はルイシャム区に入り、ルイシャム (Lewisham) に包含される)
- ケニントン(Kennington, ほぼランベス区に入る)
- ニューウィントン(Newington)
- ナンヘッド(Nunhead)
- ペッカム(Peckham)
- ペッカム・ライ(Peckham Rye)
- ロザリス(Rotherhithe)
- サリー・キーズ(Surrey Quays)
- ウォルワース(ワルウォース, Walworth)
- ウェスト・ダリッジ(West Dulwich)
経済
編集経済面ではシティのテムズ川対岸にあたるため、プライスウォーターハウス、アーンスト・アンド・ヤングなどの会計監査ファーム、ドバイやシンガポールなどにもあるLawrence Grahamなどのローファーム、Actis Capitalなどの運用会社・投資ファンドが集中している。
同様に新聞メディアでは、タワー・ブリッジの上流西隣ロンドン・ブリッジ界隈にあるThe News Building に、News UK傘下各紙(タイムズ、サンデー・タイムズ、 タブロイド紙のザ・サン)のほか、米ダウ・ジョーンズ、及び同ダウ傘下の米ウォール・ストリート・ジャーナルなどが入居している。
さらに、Wireless Group傘下のラジオ各局(Talksport、Times Radio、Virgin Radio UK)、出版社ハーパー・コリンズなども入居しているが、以上挙げた各社とも全てルパード・マードック率いる米ニューズ・コープ傘下になる。
また、フィナンシャル・タイムズ本社がサザーク・ブリッジ界隈 2 Southwark Bridge Road にあったが、2019年に1980年代まで入居していたシティのBracken House に戻った。
サウス・バンク地区には、2018年に入り世界最大の広告代理店グループWPPグループの主要本社機能がメイフェアから the Sea Containers House に移転し、また、ハーグとロンドンに二本社体制を敷いていたセブン・シスターズ(石油メジャー)のロイヤル・ダッチ・シェルは、行政区域は西側隣接ランベス区内になるが、サウス・バンクのロンドン・アイに接したシェル・センター (Shell Centre) に本社機能を集約させている。
教育
編集大学等
編集ロンドンサウスバンク大学の学生数は2万3千人になる。ロンドン芸術大学は二つのカレッジを置く。また、欧州一と言われる医療大学のキングス・カレッジ・ロンドンは近隣ガイズ病院などと統括教育を行っている。
初等学校・中等学校・特別支援学校
編集イギリス一の規模になるパブリック・スクールのダリッジ・カレッジが同地にある。
交通
編集関係者
編集出身者
編集- ロバート・ブラウニング(詩人)
- アルフレッド・マーシャル(経済学者)
- イーニッド・ブライトン(女性児童文学作家) - 1897年、イースト・ダリッジ (East Dulwich) 生まれ。ロンドンのハムステッドで死去。
- チャールズ・チャップリン(男優・コメディアン) - 1889年、現サザーク区内ウォルワース (Walworth) 生まれ、隣接する現ランベス区内ケニントン育ち[3] (en:Kennington#Notable people参照)。
- クロード・レインズ(男優) - 1889年、スラム街だった現ランベス区内クラパム (Clapham) 生まれ、キャンバーウェル (Camberwell) 界隈育ち。
- レスリー・ハワード(男優) - 区南端クリスタル・パレス界隈のアッパー・ノーウッド (45 Farquhar Road, Upper Norwood) 育ち。同地にブルー・プラークが掲げられている。
- ガートルード・ローレンス(女優・ダンサー)
- マイケル・ケイン(男優) - ロザリス生まれ、キャンバーウェル育ち。第二次大戦中はロンドン北東160km先にあるノーフォークの村ノース・ランクトン(en)に疎開。
- カミラ王妃 - キャンバーウェル (Camberwell) 地区デンマーク・ヒル (Denmark Hill) にあるキングス・カレッジ・ロンドン デンマーク・ヒルキャンパス病院 (King's College Hospital) にて出生。境界上ランベス区内にある。
- ステラ・マッカートニー(ファッションデザイナー、ポール・マッカートニーの娘) - キングス・カレッジ・ロンドン デンマーク・ヒルキャンパス病院にて出生。
- フローレンス・ウェルチ(ミュージシャン)
居住その他ゆかりある人物
編集- ジョン・ラスキン(1819-1900, ヴィクトリア朝期の美術評論家、水彩画家) - カムデン区内生まれ。キャンバーウェル (en:Camberwell#Culture参照) に長年居住。
脚注
編集- ^ 2011 Census: Ethnic group, local authorities in England and Wales, Office for National Statistics (2012). 2011年の国勢調査に使われた設問などについては、英語版Classification of ethnicity in the United Kingdomを参照。
- ^ 阿部孝夫 "先進諸国における地方自治システム" 『地域政策研究』第2巻 第1・2合併号 高崎経済大学地域政策学会 1999年10月 2018年6月21日閲覧
- ^ Harrod, Horatia (16 April 2014). “Charlie Chaplin: London's greatest son”. 31 March 2021閲覧。