サウル・アルバレス 対 ハイメ・ムンギア戦
サウル・アルバレス 対 ハイメ・ムンギア戦(サウル・アルバレス たい ハイメ・ムンギアせん)は、2024年5月4日にアメリカ合衆国ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催されたプロボクシングの試合。WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーミドル級統一王者のアルバレスと、WBO世界スーパーミドル級1位のムンギアが行うタイトルマッチ。この試合はTGBプロモーションズとゴールデンボーイ・プロモーションズの共同プロモーションというかたちで実現となり、放送はプレミア・ボクシング・チャンピオンズを放送するPrime VideoとPrime Videoの映像を利用する形でDAZNがペイ・パー・ビューで放送した。
開催日 | 2024年5月4日 | |
認定王座 | WBA・WBC・IBF・WBO・リングマガジン世界スーパーミドル級タイトルマッチ | |
開催地 | アメリカ合衆国・ラスベガス | |
会場 | T-モバイル・アリーナ | |
リングアナ | ジミー・レノン・ジュニア(勝者コールは前座のリングアナウンスを行ったミゲル・フローレスが代理で担当)[1] | |
放送局 | Prime Video(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ公式YouTubeチャンネルで前座2試合配信) DAZN | |
実況・解説 | マウロ・ラナーロ(Prime Video:実況) ジョー・グーセン(Prime Video:アナリスト,非公式ジャッジ) アブネル・マレス(Prime Video:解説) キース・サーマン(Prime Video:前座配信解説(ゲスト解説)) ジム・グレイ(Prime Video:リポーター兼インタビュー) トッド・グリシャム(DAZN:実況) セルヒオ・モラ(DAZN:解説) クリス・マニックス(DAZN:アナリスト) | |
主催 | トム・ブラウン(TGBプロモーションズ) サウル・アルバレス(カネロ・プロモーションズ) オスカー・デ・ラ・ホーヤ(ゴールデンボーイ・プロモーションズ) インゴ・ヴォルクマン(アルゴ・スポーツ) | |
ウェブサイト | CANELO VS. MUNGUIA | |
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サウル・アルバレス 対 ハイメ・ムンギア | ||
Canelo(カネロ) | ||
比較データ | ||
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33歳 | 年齢 | 27歳 |
ハリスコ州グアダラハラ | 出身地 | バハ・カリフォルニア州ティフアナ |
64戦 60勝 (39KO) 2敗 2分 | 戦績 | 43戦 43勝 (34KO) 無敗 |
173cm | 身長 | 183cm |
166.8 lb (75.7 kg) | 体重 | 167.4 lb (75.9 kg) |
179cm | リーチ | 183cm |
オーソドックス | 特徴 | オーソドックス |
エディ・レイノソ | 指導者 | フレディ・ローチ |
WBA世界スーパーミドル級スーパー王者・WBC世界スーパーミドル級王者・IBF世界スーパーミドル級王者・WBO世界スーパーミドル級王者・リングマガジン世界スーパーミドル級王者・世界4階級制覇王者 | 評価 | WBO世界スーパーミドル級1位・元WBO世界スーパーウェルター級王者・WBC世界スーパーミドル級シルバー王者 |
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結果 | アルバレスの12回判定勝ち(3-0) | |
主審 | トム・テイラー(4団体) | |
副審 | ティム・チーザム(4団体) デビット・サザーランド(4団体) スティーブ・ワイスフェルド(4団体) |
試合までの経緯
編集アルバレスの王座獲得及び防衛まで
編集2018年12月15日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで、当時ミドル級王者だったアルバレスが階級を上げてWBA世界スーパーミドル級正規王者ロッキー・フィールディングと対戦し、3回2分38秒TKO勝ちを収め、王座を獲得し3階級制覇に成功した[2]。
2020年12月19日、テキサス州サンアントニオのアラモドームで、アルバレスがWBA世界スーパーミドル級スーパー王者カラム・スミスとWBA王座団体内統一戦並びにWBC世界スーパーミドル級王座決定戦で対戦し、12回3-0(117-111、119-109×2)の判定勝ちを収め、WBAは王座統一による初防衛、空位だったWBC王座の獲得、スミスが保持していたリングマガジン認定王座の獲得にも成功した[3]。
2021年2月27日、フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムで、アルバレスがWBC世界スーパーミドル級1位で指名挑戦者アブニ・イルディリムと対戦し、3回終了TKO勝ちを収めWBA王座は2度目、WBC王座の初防衛に成功した。試合後に5月8日にWBO世界スーパーミドル級王者ビリー・ジョー・ソーンダースとの3団体王座統一戦が発表された[4]。
2021年5月8日、テキサス州のAT&Tスタジアムで、アルバレスがWBO世界スーパーミドル級王者ビリー・ジョー・ソーンダースと3団体王座統一戦を行い、8回終了TKO勝ちを収めWBA王座は3度目、WBC王座の2度目の防衛と、WBO王座の獲得に成功し3団体王座統一を果たした[5]。
2021年11月6日、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで、アルバレスがIBF世界スーパーミドル級王者カレブ・プラントと4団体王座統一戦を行い、11回1分5秒TKO勝ちを収め、WBA王座は4度目、WBC王座は3度目、WBO王座の初防衛及びIBF王座を獲得し、史上7人目となる主要4団体統一に成功しスーパーミドル級では初の4団体統一王者になった[6]。
2022年9月17日、ラスベガスのT-モバイル・アリーナでアルバレスがWBA・IBF・IBO世界ミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキンとスーパーミドル級タイトルマッチとして通算で3回目の対戦を行い、12回3-0(116-112、115-113×2)の判定勝ちを納めWBA王座は5度目、WBC王座は4度目、WBO王座は2度目、IBF王座の初防衛に成功した[7]。試合後の会見で、アルバレスは左手首の靭帯損傷を明らかにし長期離脱の可能性があることを表明した[8]。
2023年5月6日、ハリスコ州グアダラハラのエスタディオ・アクロンでアルバレスがWBO世界スーパーミドル級暫定王者ジョン・ライダーと団体内王座統一戦で対戦し、12回3-0(120-107、118-109×2)の判定勝ちを納めWBA王座は6度目、WBC王座は5度目、IBF王座は2度目、WBO王座は王座統一及び3度目の防衛に成功した[9]。
2023年9月30日、T-モバイル・アリーナでアルバレスが2階級下のWBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界スーパーウェルター級統一王者ジャーメル・チャーロと対戦し、12回3-0(119-108、118-109×2)の判定勝ちを収めWBA王座は7度目、WBC王座は6度目、IBF王座は3度目、WBO王座は4度目の防衛に成功した[10]。
対戦決定後の概要から試合まで
編集2024年3月8日、アルバレスがソーシャルメディアに次戦を2024年5月4日にT-モバイル・アリーナでハイメ・ムンギアと対戦することを発表した[11]。
2024年3月19日、ロサンゼルスで行われたプロモーションにアルバレスとムンギアが出席。その席でアルバレスは「ムンギアのような尊敬できる人物、この戦いを勝ち取った選手と対戦できるのは光栄だ。私は彼のキャリアを誇りに思う」と話した[12]。
2024年4月9日、プレミア・ボクシング・チャンピオンズがアンダーカードを発表し、WBC世界ウェルター級暫定王者マリオ・バリオスのタイトルマッチ、WBA世界ウェルター級レギュラー王者エイマンタス・スタニオニスとガブリエル・マエストレによるタイトルマッチ、WBC世界フェザー級暫定王者ブランドン・フィゲロアとヘスス・マグダレノによるタイトルマッチが組まれた[13]。
2024年5月3日、前日計量が行われ、アルバレスが166.8ポンド、ムンギアが167.4ポンドを計測し一発で計量をパスした[14]。
2024年5月4日、T-モバイル・アリーナで行われたWBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチに於いて、アルバレスが12回3-0(117-110、116-111、115-112)の判定勝ちを収めWBA王座は8度目、WBC王座は7度目、IBF王座は4度目、WBO王座は5度目の防衛に成功した[15]。
対戦カード
編集階級 | 契約 | vs. | 結果 | ラウンド | 時間 | Notes | ||
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スーパーミドル級 | 168 lbs. | サウル・アルバレス (c) | vs. | ハイメ・ムンギア | 判定3-0 | 12R | - | Note 1 |
ウェルター級 | 147 lbs. | マリオ・バリオス (c) | vs. | ファビアン・マイダナ | 判定3-0 | 12R | - | Note 2 |
ウェルター級 | 147 lbs. | エイマンタス・スタニオニス (c) | vs. | ガブリエル・マエストレ | 判定3-0 | 12R | [16] | Note 3 |
フェザー級 | 126 lbs. | ブランドン・フィゲロア (c) | vs. | ヘスス・マグダレノ | KO | 9R | 2:59 | Note 4 |
^Note 1 WBA・WBC・IBF・WBO・リングマガジン世界スーパーミドル級タイトルマッチ
^Note 2 WBC世界ウェルター級暫定タイトルマッチ
^Note 3 WBA世界ウェルター級タイトルマッチ
^Note 4 WBC世界フェザー級暫定タイトルマッチ
採点表
編集王座:WBAスーパー・WBC・IBF・WBO・リングマガジン世界スーパーミドル級タイトルマッチ | 主審:トム・テイラー(4団体) | 立会人:ファン・ディアス(WBA:アメリカ合衆国,WBA特別アンバサダー) レックス・ウォーカー(WBC:アメリカ合衆国,WBC副会長) ベン・ケイルティー(IBF:オーストラリア,IBFオーストラリア,オセアニア,アジア地区統括本部長) フランシスコ・バルカルセル(WBO:プエルトリコ,WBO会長) | ||||||||||||||
開催日:2024年5月4日 | 会場:ネバダ州ラスベガス・T-モバイル・アリーナ | 主催:TGBプロモーションズ カネロ・プロモーションズ ゴールデンボーイ・プロモーションズ | ||||||||||||||
サウル・アルバレス | 対 | ハイメ・ムンギア | サウル・アルバレス | 対 | ハイメ・ムンギア | サウル・アルバレス | 対 | ハイメ・ムンギア | ||||||||
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RS | TS | 回 | TS | RS | RS | TS | 回 | TS | RS | RS | TS | 回 | TS | RS | ||
9 | 1 | 10 | 9 | 1 | 10 | 9 | 1 | 10 | ||||||||
10 | 19 | 2 | 19 | 9 | 9 | 18 | 2 | 20 | 10 | 9 | 18 | 2 | 20 | 10 | ||
9 | 28 | 3 | 29 | 10 | 9 | 27 | 3 | 30 | 10 | 9 | 27 | 3 | 30 | 10 | ||
10 | 38 | 4 | 37 | 8 | 10 | 37 | 4 | 38 | 8 | 10 | 37 | 4 | 38 | 8 | ||
10 | 48 | 5 | 46 | 9 | 10 | 47 | 5 | 47 | 9 | 10 | 47 | 5 | 47 | 9 | ||
10 | 58 | 6 | 55 | 9 | 10 | 57 | 6 | 56 | 9 | 10 | 57 | 6 | 56 | 9 | ||
10 | 68 | 7 | 64 | 9 | 10 | 67 | 7 | 65 | 9 | 10 | 67 | 7 | 65 | 9 | ||
10 | 78 | 8 | 73 | 9 | 10 | 77 | 8 | 74 | 9 | 9 | 76 | 8 | 75 | 10 | ||
9 | 87 | 9 | 83 | 10 | 9 | 86 | 9 | 84 | 10 | 9 | 85 | 9 | 85 | 10 | ||
10 | 97 | 10 | 92 | 9 | 10 | 96 | 10 | 93 | 9 | 10 | 95 | 10 | 94 | 9 | ||
10 | 107 | 11 | 101 | 9 | 10 | 106 | 11 | 102 | 9 | 10 | 105 | 11 | 103 | 9 | ||
10 | 117 | 12 | 110 | 9 | 10 | 116 | 12 | 111 | 9 | 10 | 115 | 12 | 112 | 9 | ||
計 | 117 | – | 110 | 計 | 計 | 116 | – | 111 | 計 | 計 | 115 | – | 112 | 計 | ||
副審:ティム・チーザム(4団体) | 副審:デビット・サザーランド(4団体) | 副審:スティーブ・ワイスフェルド(4団体) | ||||||||||||||
処分:無し | 減点:無し | 結果:アルバレス12回3-0の判定勝ち |
ペイ・パー・ビュー売上げ
編集開催年月日 | イベント | 販売件数 | テレビ局 | 備考 |
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2024年 | 5月4日サウル・アルバレス vs. ハイメ・ムンギア | 50万件 - 55万件[17] | Prime Video | 90ドル[18] |
脚注
編集- ^ 5.6東京Dリングアナはジミー・レノンJr カネロ戦から弾丸来日で4団体統一戦“連投” Boxing News(ボクシングニュース) 2024年5月4日
- ^ カネロ3回TKOで3階級制覇 次戦は5月4日と明言 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年12月16日
- ^ カネロがスミスを圧倒 S・ミドル級2冠を手中 キャリアのベストファイトをアピール Boxing News(ボクシングニュース) 2020年12月20日
- ^ カネロが楽々3回TKO勝ち 5.8サンダースと3団体統一戦発表 Boxing News(ボクシングニュース) 2021年2月28日
- ^ カネロは8回終了TKO勝ち S・ミドル級3団体統一 秋に4団体制覇目指す Boxing News(ボクシングニュース) 2021年5月8日
- ^ カネロに新たな勲章 プラントを11回TKOでS・ミドル級4冠統一 Boxing News(ボクシングニュース) 2021年11月7日
- ^ スコアカード カネロがゴロフキンに明白決着 S・ミドル級4団体王座守る Boxing News(ボクシングニュース)2022年9月18日
- ^ カネロの負傷は左手首靭帯損傷 長期離脱の可能性も 対戦相手候補ベナビデスはバッサリ Boxing News(ボクシングニュース)2022年9月20日
- ^ カネロ地元でS・ミドル級4団体統一王座防衛 粘るライダーにKOは逃す 観衆5万5000人 Boxing News(ボクシングニュース)2023年5月7日
- ^ カネロがダウン奪いチャーロに大差勝利 S・ミドル級4団体王座守る 次はベナビデス? ビボル? Boxing News(ボクシングニュース)2023年10月1日
- ^ S・ミドル級統一王者カネロvs.ムンギア正式決定 5.4ラスベガスでメキシカン対決 Boxing News(ボクシングニュース)2024年3月9日
- ^ カネロが7年ぶりにメキシカンと戦う理由は? 期待のベナビデス戦には興味なし Boxing News(ボクシングニュース)2024年3月21日
- ^ 5.4カネロ×ムンギア前座 バリオス、フィゲロア、スタニオニス登場 Boxing News(ボクシングニュース)2024年4月10日
- ^ 4団体統一王者カネロ あすムンギアとメキシカン対決 オッズは6-1でカネロ有利 Boxing News(ボクシングニュース)2024年5月4日
- ^ カネロ S・ミドル級4団体ベルト守る ムンギアからダウン奪い3-0判定勝ち Boxing News(ボクシングニュース)2024年5月5日
- ^ フィゲロアがマグダレノに9回KO勝ち 2年ぶりスタニオニスはWBAウェルター級正規王座V1 Boxing News(ボクシングニュース)2024年5月5日
- ^ ““Financial Bloodbath”: Canelo Alvarez’s Reported PPV Numbers for Jaime Munguia Bout Raises Questions Over His Fight Purse”. EssentiallySports (2024年5月12日). 2024年6月14日閲覧。
- ^ “Canelo Alvarez vs. Jaime Munguia: Fight card, date, odds, PPV price, start time, rumors, complete guide”. CBS (2024年5月4日). 2024年6月14日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集先代 ジャーメル・チャーロ戦 |
サウル・アルバレスの試合 2024年5月4日 |
次代 N/A |