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数学の測度論におけるコルモゴロフの拡張定理(コルモゴロフのかくちょうていり、英: Kolmogorov extension theorem)とは、全ての自然数n に対して、n次元ユークリッド空間
のボレル集合体
上の測度
が定義され、その測度列
が両立条件を満たしている(順に拡張されている)ならば、測度
は可算無限直積
上に一意に拡張できることを述べた定理である。
つまり、自然数n に対して
- 測度空間
![{\displaystyle (\mathbb {R} ^{n},{\mathcal {B}}(\mathbb {R} ^{n}),m_{n})}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/484aba4f0348635ed6a68a0f0780168b9d86488f)
- (
は実数全体からなる集合 n個の直積、
はボレル集合体、
は測度)
が定義され、両立条件:
![{\displaystyle m_{n}(A)=m_{n+k}(A\times \mathbb {R} ^{k})\quad (A\in {\mathcal {B}}(\mathbb {R} ^{n}),k\in \mathbb {N} )}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/85bd5d2e905b6510726c4b5bf7df121479e59457)
を満たしているとき、ある測度
で、
![{\displaystyle m(A\times \mathbb {R} ^{\infty })=m_{n}(A)\quad (A\in {\mathcal {B}}(\mathbb {R} ^{n}))}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/0d3b8cd08b0f44745c330d6126cc0eaed98b9830)
を満たすものが一意に存在する。ここで、
を
に埋め込んだ集合
を A の筒集合(柱状集合、英: cylinder set)という。
ロシア(ソビエト)の数学者アンドレイ・コルモゴロフの名に因む[1]。
本定理により、コイントスやさいころを何回も投げるといった反復試行の確率を、無限回の操作に対しても考えることができる。